大屋地爵士のJAZZYな生活

おん眼の雫・・・・  ~奈良・西ノ京を歩く~  

春の日差しを一杯に浴びたところで、平城宮址を後にして、西ノ京へ。

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(写真;死の2ヶ月前に制作されたといわれる国宝・鑑真和上座像。文芸ジャンキー・パラダイス
http://kajipon.com より借用)

「唐招提寺」。南都六宗の一つである律宗の総本山である。本尊は廬舎那仏、開基は鑑真和上(688-763)。井上靖の小説『天平の甍』で広く知られ           るようになった中国・唐出身の僧・鑑真が晩年を過ごした寺。和上は、上海の北、長江河口の揚州江陽県の生まれ。14歳で出家し、律宗・天台宗を学ぶ。日本での律宗の受戒のため、日本から唐に渡った僧栄叡、普照らから戒律を日本へ伝えるよう懇請された。そこで鑑真自ら渡日することを決意し、日本への渡海を5回にわたり試みたがことごとく失敗し、視力も失った。752年、6回目の渡航で薩摩坊津に無事到着し、実に10年の歳月を経て仏舎利を携えた鑑真は宿願の渡日を果たすことができた。

日本で肖像彫刻をされた最初の人物で、その肖像彫刻は、松尾芭蕉が、「若葉して おん眼の雫 ぬぐはばや」と詠じた像でもある。なんというお顔であろうか。人生が凝縮されたこのお顔は見る人に感動を与える。その和上を偲んで、境内のかしこに中国は杭州からつたわったという、中国で古くから愛されてきた金木犀「桂花」が植えられ、春になるとピンクの花と心地よい香りに境内は包まれる。

なんといっても、井上靖「天平の甍」は誰しも一度は読んだことのある名作。
天平の昔、荒れ狂う大海を越えて唐に留学した若い僧たちがあった。故国の便りもなく、無事な生還も期しがたい彼ら。在唐二十年、放浪の果て、高僧鑑真を伴って普照はただひとり故国の土を踏んだ・・・・。
そして、「天平の甍」は、我が母校の先輩、熊井啓監督で映画化された。 普照を「中村嘉葎雄」、栄叡を「大門正明」、鑑真は「田村高廣」が演じていた。

天平の甍 (新潮文庫)

井上 靖 / 新潮社



国宝・金堂の平成の大修理を行っている唐招提寺を後に、平城京時代からの古道と思われる道を南へ薬師寺へと向かう。この道はもう何回も訪れた道。道すがら、運よく開いていた和布はぎれのクラフトの店「はぎれ屋」で、妻はちょっとオシャレで可愛い眼鏡ホルダーとアクセサリーを求めた。店主の女性は、客そっちのけで店の前で地中深く張った木の根と格闘中。こんな気取らない古都奈良に暮す人たちと会うも魅力の一つ。

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写真は、東塔(国宝)。現在寺に残る建築のうち、天平年間にさかのぼる唯一のもの。明治時代に訪れたフェノロサが、この塔を指して「凍れる音楽」と表現したとされる。

薬師寺は、南都七大寺のひとつに数えられる寺院であり、興福寺とともに法相宗の大本山である。本尊は薬師如来、開基は天武天皇である。『日本書紀』によれば、天武天皇9年(680年)、天武天皇が後の持統天皇である鵜野讃良(うののさらら)皇后の病気平癒を祈願し、飛鳥の地に創建したのが薬師寺であるとされる。その後、和銅3年(710年)の平城京への遷都に際して、薬師寺は飛鳥から平城京の六条大路に面した現在地に移転した。1998年にはユネスコにより世界遺産に登録されている。

奈良時代の仏教彫刻の最高傑作の1つとされる本尊「薬師三尊像」を安置し、1976年の再建の金堂。 2003年の再建の大講堂、1981年に伝統様式・技法で再建された西塔などあまたの伽藍が再建された。これらの再建には、国は当てに出来ないと自らの力で資金調達をするため、写経勧進や全国を回る講演をした高田好胤元管主の力が大きいという。私も入社時の研修に始まり、何回も高田管主の講演を聞いたことがある。

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金堂には、中尊は薬師如来、脇侍に日光菩薩と月光菩薩を配した国宝・銅造薬師三尊像を安置。同じく、奈良時代の金銅仏の代表作の1つである国宝・銅造聖観音立像、それを安置した鎌倉時代・弘安8年(1285年)の建築の国宝・東院堂など国宝、重文を あまた見ることが出来る。また伽藍の北側に建てられた「玄奘三蔵院」には、日本画家・平山郁夫が30年をかけて制作した、縦2.2メートル、長さが49メートル、13枚からなる「大唐西域壁画」があり、何年か前の完成公開で訪れた折は大変な賑わいであった。


その「玄奘三蔵院」に通ずる小道の紅白の梅は、もう満開に・・・。そして、東大寺二月堂で始まる「修二会(しゅにえ、お水取り)」ももう間近。

秋篠寺に始まる古都奈良の「修学旅行」的な一日でした。こんな日は、「Beleza/ベレーザ」の代表作のこの2枚があれば、おやじの遠足、春のドライブはもうご機嫌。ささやくような、くすぐるような、シルキー・タッチの歌声、その容姿とあいまって世のオジサンたちの心をつかんだ「Beleza」の歌姫、「ガブリエル・アンダース」。
ボサノヴァ、ジャズ、ポップス、サルサ、レゲエ、ファンクなど多くのジャンルをミックス・ブレンドし、彼女独自のボサノヴァ・カラーに染め上げてしまうのが特長で、「SONIA」などに代表されるいわゆる「フェイク・ボサノヴァ」の元祖として、根強い人気をもっている。「ジョビン・トリビュート・アルバム」はジョビン誕生80周年の去年、待望の再リリースがされた。

ジョビンに捧ぐ

ベレーザ / アルファレコード



ファンタジア

ベレーザ / アルファレコード



ボッサ・ベレーザ

ガブリエラ・アンダース / ビクターエンタテインメント



「Gabriela Anders ‐ Amapola」

          
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by knakano0311 | 2009-02-14 14:01 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
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