大屋地爵士のJAZZYな生活

異界に遊ぶ  ~京都・東山花灯路~

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(写真;小雨の中、あんどんで照らされた石畳を散策する観光客ら=13日夜、京都市東山区、上田潤撮影 朝日新聞より)

今日の「おやじの遠足」は、待望の「夜」の遠足。誰が待望かって? 勿論奥さんですよ。以前から風情のある京都の夜を楽しみたいというご要望にお応えしたもの。
さて、13日から「京都・東山花灯路(はなとうろ)2009」が始まりました。八坂神社や清水寺をつなぐ沿道約5キロに行灯(あんどん)をともし、石畳に映えるほのかな約2400基の露地行灯の「灯り」が風情を醸すという、灯りのイベント。さらに一帯の、青蓮院、知恩院、八坂神社、高台寺、清水寺などの寺院や円山公園ではライトアップを施し、幽玄の世界を演出しています。
「淀屋橋」で妻と待ち合わせをし、京阪特急で京都へひとっ飛。「清水五条」で下車、そこから歩き始めて、五条坂、清水坂、三年坂(産寧坂)、二年坂、八坂の塔、高台寺、石塀小路、円山公園が、夜の遠足のコース。

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(写真は石塀小路の昼間の風景 2008年の遠足時に撮影のもの)

なんといっても風情のあるのが石塀小路。現役時代接待で2,3回行ったことがあるが、高台寺の西側、高台寺道と下河原通りを結ぶ、狭く曲がった路地である。路地の両側に並ぶ町屋の基礎部分の石垣がまるで石塀のように見えることから、「石塀小路」の名が付いたとか。石畳の小路の両側には料亭や旅館、スナックが建ち並んでいるが、昼間でも路地へ入ると、まるで異界へ誘い込まれたような不思議な空間である。 花灯路以外の普通の時でも、日の暮れと共に料亭の看板や行灯に灯が入り、なおのこと異界の趣が一層ますところである。

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そんな石塀小路の一角に偶然見つけたカフェ・ダイニング。画家「金子國義」氏の京都の別邸を氏が全面的にプロデュースしてオープンしたという「美術倶楽部・金子國義 紅蝙蝠」で食事をとることにした。ちょっと危ない世界を描いた金子國義の絵や著作にかこまれて頂く「京のおばんざい」は、大変おいしくもあったが、異界の味つけも混じっていたようであった。




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「気分を出して」 油彩 1992年作品

金子 國義(かねこ くによし、1936年 - )は、彼が故・澁澤龍彦氏の『O嬢の物語』の翻訳の挿絵を手がけることで氏にその才能を見出され、「花咲く乙女たち」(1967年)でデビューした。そのころ、澁澤龍彦のファンであった私はちょうど大学生であった。倒錯した世界や美少女と美青年が好きというその世紀末的・デカダンスな雰囲気を漂わせる奇妙な味の画風に宇野亜喜良とともに、ずいぶん魅かれたものだ。「不思議な国のアリス(新潮文庫)」の挿絵などでも有名であり、現在は「L'Arc〜en〜Ciel」の「hyde」とも親交が深く、彼の好きな蝙蝠をモチーフにした浴衣をデザインしたり、「hyde」のアルバム「FAITH」のジャケットのデザインをしているという。彼が好きなその「蝙蝠」を名前につけたお店であったのだ。いわゆる「京の町屋」を改造した店で、奇妙な名前のお店と雰囲気に魅かれ入ったのだが、あちこちに金子國義の絵が飾ってあるのに気がついてお店の人に聞いたところ金子氏プロデュースの店とのことででびっくりした。メインの壁には、写真の絵が人目を惹くようにでんと飾ってあった。
絵と食事を堪能して、再び花灯路を円山公園~祇園・花見小路を抜け、すっかり満足して日常生活が待つ家路へと・・・。

12月のルミナリエに代表されるような冬の街のイルミネーション、薪能のかがり火のつくりだす幽玄と陰翳、そして花灯路の和の街灯り。暗がり、翳、闇とあかり、谷崎の「陰翳礼讃」を出すまでもなく、非日常的ではあるが、このような人間や街と灯りの作り出す異界には、わくわくしてしまうのだ。また来年もこようかな・・・・。


人間と夜の都市空間がテーマになっているJAZZアルバムからオススメを。ベースの「チャーリー・ヘイデン」 とピアノの「ケニー・バロン」によるデュオの傑作「ナイト・イン・ザ・シティ」 (原タイトルは、「Night And The City」)。とんがったり、ピリピリするようなところは何一つ無く、ゆったりとした心地よさ、しかし上質のJAZZの感覚を失うこと無い珠玉のアルバムである。まさしくデュオの名匠「チャーリー・ヘイデン 」。

ナイト・イン・ザ・シティ
チャーリー・ヘイデン ケニー・バロン / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005FKHX
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夜の街と女性とお酒、音楽といえばこれでしょう。「You And The Night And The Music」。「ロバート・ラカトシュ/Robert Lakatos」の3rdアルバムで、去年の来日時のトリオによる演奏である。タイトル曲「You And The Night ・・・・」、「Fragile」、「Whisper Not」などの美しいスタンダードとスインギーな曲が絶妙な組み合わせが芳醇な雰囲気を醸し出す。きっとあなたの夜を素敵に演出する一枚となるでしょう。

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You And The Night And The Music ロバート・ラカトシュ/澤野工房

Alemande-Robert Lakatos
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by knakano0311 | 2009-03-20 01:02 | おやじの遠足・街歩き | Trackback(1) | Comments(0)
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