道頓堀筋のにぎわい 大阪の夜景/生駒山頂より
私より2歳年上、知り合いの杉本好夫(たかを)さんが「個展」を開くという案内を頂き、早速お出かけ。場所はなんと粋な、京都祇園町南花街のギャラリー。祇園花見小路のすぐ近くという昼間に行くのは惜しいほどのロケーションである。彼はもともと大阪でデザイン事務所を開いているグラフィック・デザイナーであるが、趣味の切り絵が嵩じ、個展を開くまでになったという。歌舞伎の京都・南座の一筋東を南に下ったすぐのところのギャラリー「空 鍵屋」。かれの「切り絵」を見るのは、今回はじめてであったが、びっしりと緻密に切り抜かれた鋭い線が織りなす独特の雰囲気、空間。不思議な静けさを感じるとともに、賑わいや華やかさ、灯りの持つ暖かさも同時に伝わってくる。デジタルカメラで撮った写真から切り抜いていくという私から見たら気の遠くなるような作業を、「いや、大したことないですよ」と彼はこともなげに言う。都市風景、夜景、古い町並み、巨木、花、寺、仏など日本の景観や心象風景を文字通り「切り取った」作品が並ぶ。
(杉本好夫作;デジタル版画/京都北山・鹿苑寺 鏡湖池に映る金閣)
そして、同時に展示していると案内に書いてあったデジタル版画。切り絵はイメージできるのであるが、デジタル版画とは何ぞや?聞いてみると、彼がオリジナルどうかは分からないが、と前置きした上で、カーッターで切り取った線で描画していくという切り絵の工程作業をパソコンの「お絵かきソフト」で替わりに行って、レイヤーを幾重にも重ねて絵を完成させ、最後はプリンターで印刷するという。そんなことで写真にあるような「金閣寺」の作品が出来るのかとびっくりもした。デジカメ、パソコン・ソフト、プリンターの組み合わせなれば、「私にも出来るのでは?」といったところ、「単なる絵だったらかけるでしょうね」と一刀両断の返事・・。
杉本さんの作品や切り絵の作り方などに興味のある方は、ホームページへアクセスを。
「たかをの部屋」はこちらをクリックしてください。
また現在開かれている個展は4/14(火)まで下記で行っています。円山公園の花見がてらにぜひどうぞ!