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大屋地爵士のJAZZYな生活

人生の引き出し

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(写真;近くの山間に潜むかくれ里のような集落、どこか懐かしい記憶の底にある風景)

国内のブロガーが今年の1月末で約2700万人にのぼったことが総務省の調べで分かった。ブログの市場規模は2008年度で160億円と推計され、結構、存在感のあるメディアに成長してきたことが窺える。内訳は、ブログ上の広告を見た人がクリックして商品を買うとブロガーに報酬が入る「アフィリエイト広告」などの市場が約69億円。ブログで商品やサービスなどの感想や体験談を掲載すると報酬が入る「口コミ広告」などの市場が約67億円。この二つで市場全体の約85%を占めているそうである。総務省は、企業が新しいメディアとしてブログの活用を始めたことが成長につながっており、2010年度には180億円に達すると見込んでいる。ちなみに私はAmazonと「アフィリエイト広告」契約をしていて、私のブログ上から、CD、DVDなどを購入すると私にポイントが入る仕組みになっているはずであるが、ポイントが貯まったなどという報告はついぞ届いたことがないのだが・・・。

私がブログを書き始めた主な動機は、自分史としてのJAZZの整理、自分が何を良しとしてきたかという遺言めいたものをまとめたいなどであるが、書き始めてから3年余、やっと、いままでのわが「人生の引き出し」の整理のめどがつきそうになった気がする。見方を変えれば、まったくの「ガラクタ箱」かもしれないが、私の「引き出し」の一つ一つがブログのカテゴリーや音楽、映画、本といったジャンルに対応している。その数だけは結構な数の「引き出し」になったものだと自分ながら改めて驚いている。内容のレベルや質はともかく、「継続は力なり」、いやいや「塵もつもれば山となる」といったところか・・・。

記事が497件、その中でライフログへの登録(紹介したCD、DVD、本など)は1151点で、内訳は音楽が圧倒的に多く、CDが923件、DVD・ビデオが124点、書籍が104点となっている。自分の人生の引き出しを整理するために書き綴った500編近いブログは、果たして多いのか、少ないのか・・・。
書き綴っているなかで、記憶の底から思い出した事、しらべてみてより鮮明に分かったこと、新たな発見などが色々あったが、「書くこと」そのこと自体が楽しくなったような気がする。

だんだんと物覚えは難しくなる一方で、物忘れはますます加速していくこれからは、記憶の整理のめどはたったが、たまりにたまった記憶やモノを、残さなくてはならないもの、忘れてはならないものに絞り込んで、その他は減らすか、捨てていくという困難な作業に取りかからなくてはならないのだ。

そして、そんなことを考え、思いながら、「書く」ということについて、「すとん」と私の心に落ちた最近のある言葉を思い出した。経済評論家、勝間和代氏の「人生を変えるコトバ」(朝日新聞連載中)からである。「言葉にすることが、思考である」。すこし引用して見ましょう。

『・・・・ 私たちは考えをなるべく頻繁に言葉に落とす、つまり、みずから書いたり、話したりすることがたいへん大事なのです。 ・・・・ そのときの思考や感情を、ありのまま正確に伝えることは、私の心の中を勝手にのぞいてもらわない限り不可能です。だからこそ、いったん、言葉という媒体を使って文章に落とすとき、それを受け取った相手が、私の思考や感情をできるだけ再現できるように心がけています。自分の経験や感覚を、何らかの言葉に変換していくプロセスそのものが、私にとっての思考なのです。 ・・・・ 言葉が私たちの思考をつかさどっている。だからこそ、言葉は人生を変えるのです。』

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40歳でプロ歌手デビュー、「歌う吉本」として広いファン層からの人気を集め、最近は母親の介護のため1年間の休業宣言をしている「綾戸智恵(絵)」。彼女の持つ「人生の引き出し」に仕舞われている沢山のものを歌にぶつけてうたうような綾戸のスタイル。彼女にもきっと「人生を変えた言葉」があったに違いない。彼女のアルバムから、少しベタではあるが「My Way」を撰んでみた。あれがJAZZかというような辛口の批評が彼女にあるのは知っているが、彼女のコンサートへ行ってみるがいい。あれだけの幅広いファン(多分JAZZファンではない人が多いだろう)が、彼女の歌を支持し、熱狂するのをみれば、彼女の歌がJAZZであろうがなかろうが、そんなことはどうでもいいと思われてくるに違いない。

Ballads

綾戸智絵 / ewe records



「Chie Ayado - My Way」

         
by knakano0311 | 2009-08-27 13:13 | マーケッターとしてのシニアから | Comments(0)
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