大屋地爵士のJAZZYな生活

さあ、騙されてみようか ・・・

民主党への政権移行が実質的にスタートしだした。「選挙」という最も人間くさい戦い、虚虚実実の騙しあいには決着がつき、少なくとも国民は、この4年間の反省もない自民党にはもう騙されなかった。役人と民主党の間で、今後の政策、予算をめぐって、党内では人事をめぐって、ディス・インフォメーション、探りあい、怪情報が飛び交う情報合戦が始まっているという。「だまし」合いはそちらに任し、私は、「さあ!騙されてみよう」と「だまし絵 アルチンボルドからマルグリット、ダリ、エッシャーへ」展を見に出かけた。

「だまし絵」とは、見る者の目をあざむくような仕掛けをもった作品で、西洋美術の歴史には、「だまし絵」の系譜が存在する。有名な例をあげると、今回の展覧会」にも出品されている、16世紀の画家「アルチンボルド」の、個々のモチーフが、トータルで別のものにも見える奇妙な絵「ルドルフ2世」。また、ある視点から見ると正しい絵柄が浮かび上がる「アナモルフォーズ」の代表例や、迫真的な描写によって絵を現実と見誤らせる「トロンプルイユ」の手法は、画家が鑑賞者の視覚に挑む知的な遊戯としてバロック時代のヨーロッパ、さらには19世紀のアメリカで大いに流行したという。

「だまし絵」は実際に見て、だまされてこそ正しい鑑賞の仕方。さっそく兵庫県立美術館へ出かけてみたが、子供達も含め、館内は「騙されてみたい」人達でいっぱい。 古今東西、100点を超えるだまし絵の作品が展示されていた。いつもなら静寂に満ちた雰囲気の美術館であるが、今回は嬉々とした歓声も混じっている。異色企画といえるこの展覧会、私は素直に、そして楽しく騙された一日であった。

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兵庫県立美術館HPより
ジュゼッペ・アルチンボルド
《ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)》 1590年頃
スコークロステル城(スウェーデン) Skokloster Castle, Sweden

奇想の画家アルチンボルドの傑作中の傑作。非常にリアルに描かれた50種以上の果物・野菜・花が、作者の主君であった神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の肖像を形作っている。


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兵庫県立美術館HPより
M.C.エッシャー 《滝》 1961年
いわき市立美術館、横浜美術館
All M.C.Escher works © Escher Company B.V.-Baarn- the Netherlands / Huis Ten Bosch-Japan.

滝の落下地点からジグザグに曲がりつつ画面奥へと流れ下りていく水路がいつしか最初の滝に戻ってしまう。
20世紀を代表するだまし絵作家エッシャーが描く物理的に存在しえない建築物の中でも特に有名なイメージのひとつである。

遅い昼食は、神戸・旧外国人居留地にあった、かっての銀行をリニューアルして、カフェ&ダイニングとしたE.H.Bankで。回転扉を開けると、迎えてくれるのは、吹き抜けの高い天井、シャンデリア、大理石の空間、大金庫など、かって銀行だった重厚な空間。それをそのまま上手に活かしたインテリアが、ゆったりとしたレトロな雰囲気を醸し出し、我々のような年寄りにはこの上なく好ましい。

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そんな空間に流れていたBGMは、「煙が目にしみる」。フュージョン・サックスの雄、「デヴィッド・サンボーン」がスタンダードやポップスなどのカバー曲を、ゴージャスなストリングスと共演したアルバム「パールズ」からの曲だった。

パールズ

デヴィッド・サンボーン / ダブリューイーエー・ジャパン



「David Sanborn - Smoke Gets In Your Eyes」

         





 
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by knakano0311 | 2009-09-07 09:34 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
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