そんなスエーデンを思い出す冬の夜は、部屋を暖かくして、「世界一美しい」といわれる声の持ち主、スエーデンの女性JAZZボーカル「マルガリータ・ベンクトソン」を聴こう。やっとリリースされた彼女の第2作は「Where The Midnight Sun Never Sets」。スエーデンの有名コーラス・グループ「The Real Groupe」のソプラノ担当から独立してデビューした彼女。スエーデンのことであるアルバムタイトルが示すように、母国のJAZZにこだわる彼女の姿勢が、このアルバムにはよく出ている。子供の声を見事に使い分ける「ダット・デア」、トランペットだけを相手にしたデュオで歌い上げる「マイ・ファニー。バレンタイン」、彼女のオリジナル・バラード「マイ・ヒドン・ワールド」、そして最後はスエーデン民謡から「インガ・リケドマー」。デビュー作「I'm Old Fashoned」もそうだったが、期待を裏切らない美しい歌声とスエーデンの透明で乾いた空気のように、アメリカとは違った感覚のJAZZヴォーカルが展開される。