「ウラジミール・シャフラノフ」といえば、ヨーロッパJAZZ紹介の草分け、関西のレーベル、「澤野工房」の看板ピアニストの一人である。1948年レニングラード生まれ、現在はフィンランドに移住し、ヘルシンキを中心に活躍している円熟の欧州ジャズ・ピアノの中心人物。今回のトリオは「ペッカ・サルマント/Pekka Sarmanto (b)」、「レイスカ・ライネ/Reiska Laine (d)」とのコンビネーション。
とにかくよく歌うピアノである。まるで水が流れるように、小鳥が舞い遊ぶように、指が鍵盤を縦横に走る。そのスイング感とリリシズム、情熱的な演奏は冒頭の一曲、「you And Night And Music」から観客の心をあっという間に虜にしてしまった。演奏は繊細であるが、際立つスイング、誰もが知っているようなスタンダードであるが決してイージーには流れない。観客層も幅広く、広いファン層から愛されるジャズだということがよくわかる。誰もが楽しくなるジャズ、ジャズはこうでなくては ・・・。スタンダードを中心にその美しいピアノ、ほとばしるスイングは最高、至福の2時間であった。
思わず会場で求めたCDはコンサート会場限定発売の一枚、「「LIVE IN HELSINKI」」。どうも私も「限定盤」には弱いようである。サインをもらおうかとも思ったが、終演は9時を超え、しかもサインをもらうファンで長蛇の列。早々に家路へと車を走らせた。
1.You And Night And Music 2.Emily 3.I'll Close My Eyes 4.Radames y Pele 5.Estese Olhur 6.The Christmas Songs 7.The Days Of Wine And Roses 8.Ruby My Dear 9.Round Midnight 10.Blue Monk 11.White Christmas 12.Rythm-a-ning
~~~~ 休憩 ~~~
13.Hush-a-bye 14.I Remenber Cliford 15.Minha Saudade 16.Minority 17.Beautiful Friendship (アンコール) 18.Blue Bossa 19.A Chid Is Born