大屋地爵士のJAZZYな生活

花見の締めは ・・・

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多分、これが今年最期の花見であろう。去年の秋、見事な紅葉の時期に行った京都府・美山町の「かやぶきの里」の櫻が満開だと聞いて、ふたたび車を走らせた。わが家のあたりは、太陽が顔をだす春の陽気であったが、ここ美山町はほとんど北陸の気候。気温が低く、日が差したかと思えば、ときおり小雨が時雨れる不安定な天気。しかし満開の桜の中に相変わらず「日本の原風景」は佇んでいた。

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スケッチ・ブックに向かう人、カメラを構える人、シニアの観光客もちらほら。ときおり強くなる時雨を避けるため、かやぶき屋根の軒先を借りて雨宿りすると、雨音は屋根にすっかり吸収されて聴こえず、無音の世界が広がる。唐突ではあるが、古い昔小雨の中、ドイツの古い村を訪れたときと同じような感覚にとらわれた。後ろの山の斜面には、ヤマザクラがまるでパッチワークのような模様を作っている。40軒ほどの「かやぶき古民家」が密集する美山町北山地区、心休まる日本の原風景が広がる心地よさ。

「かやぶきの里」をあとにして、京北「常照皇寺(じょうしょうこうじ)」へとむかう。普通コースをたどれば多分車で20分ほどで着く距離であるが、あえて遠回りであるが山越えのドライブを選択。標高720mの佐々里峠をこえ、花背(はなせ)へと抜ける。もちろん初めて通る道である。びっくりしたのは、狭い渓谷沿いの道の両側にはなんとまだ20cmほどの雪が残っていた。外気温は6℃ほど。林の中にはコブシの花が満開。里は桜満開、山には残雪とコブシ。二つの季節を駆け抜ける1時間ほどのドライブ。

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さて、「常照皇寺」。京北の桜の名所の一つで、「白州正子」の名エッセイ「かくれ里」の中の一節「櫻の寺」に登場する寺である。南北朝時代の貞治1年(1362)に、北朝初代天皇、光厳(こうごん)法皇が開いた寺である。天皇在位はわずか3年、南北朝の戦乱、建武の中興、権力争いの中に人生をもてあそばれ、都を追放され、庵を開いた後も、わずか2年で崩御された悲劇の天皇である。

小振りであるが、素晴らしい古刹である。緩やかな坂の途中の総門、苔むす木立を抜け、庫裏をくぐると茅葺屋根の方丈と開山堂、その前のこじんまりとした櫻の庭園が広がる。この寺の名物櫻は、「左近の櫻」、「御車返しの櫻」、「九重の櫻」といずれも樹齢300年を超える櫻が三つあるが、中でも有名なのが、国の天然記念物に指定されている「九重の櫻」である。一つの枝に八重と一重の桜が混じって咲くことで知られている。2年前に訪れたときは、前夜の雨で「九重の櫻」は全て散ってしまい、悔しい思いをしたが、今回はやっと見ることができた。そのあでやかさ、上品さに目を奪われる。今年の締めにふさわしい見事な櫻であった。  

ある読者の方から、「櫻に似合う」という感想をいただいたイタリアのJAZZピアニスト「アレッサンドロ・ガラティ/Alessandro Galati」。凛として、華麗であるが、ちょっぴりさびしい ・・・・ 。

キュービック

アレッサンドロ・ガラティ・トリオ / BLUE GLEAM



「Alessandro Galati Trio - cubicq」

          
  
 
 
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by knakano0311 | 2011-04-20 16:16 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
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