大屋地爵士のJAZZYな生活

早春の能勢街道、池田界隈を歩く

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車の一年点検。いつものディーラーに車を預けて、池田市、猪名川近辺を散策に。この近辺には、応神天皇の時代に、我が国に裁縫、機織、色染めの技術を伝えたといわれる二人の媛、「呉服媛(くれはとりひめ)・穴織媛(あやはとりのひめ)」にまつわる伝説、史跡、地名が多く残っていることは以前のブログでも書いた。(参照拙ブログ「猪名川に沿って (続き)」「二人の媛へ ・・・」) 猪名川堤防沿いに歩くと、媛たちの乗った船がついたといわれる「唐船ケ渕(とうせんがふち)」から、「呉服媛」の所縁の橋、「呉服(くれは)橋」とさしかかる。この橋のたもとには、池田が丹波篠山地域の物産の集積地として栄えていたころの明治初年に建てられた芝居小屋「呉服座(くれはざ)」があり、庶民の娯楽として大変な活況を呈していたという。昭和44年、愛知県犬山市の明治村に移築されたが、最近町興しの一環として再建され、大衆演劇の小屋として賑わっているようだ。また池田市は、上方落語の名作「池田の猪買い」の舞台でもあることから、「呉服座」の向かいには、同じく町興しとして「落語みゅーじあむ」も建てられ、寄席もかかっている。

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・・と散策も一段落したところで、国道173号線、旧能勢街道沿いの饂飩(うどん)の老舗「吾妻(あづま)」で昼食。なんと創業「元治元年(1864年)」というから、もう150年近く商いをつづけ、大阪では一番古いうどん店と言われている。ここの名物は、極細麺にあんかけの「ささめうどん」。これがめっぽう美味いのだ。あんかけ仕立ての出汁にすり胡麻とおろし生姜が風味を引き立て、具には刻み揚げ、蒲鉾、塩昆布、三つ葉。冬の寒い日に体を温めるには最高。この日も4月なのに肌寒い日だったが、これを食べてすっかり温まった。

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この国道は、大阪から能勢を経て丹波篠山へ抜ける国道であるが、古くは「能勢街道」とよばれた、妙見山の無漏山真如寺(能勢妙見宮)に至る旧街道と重なっている。池田や能勢で産する酒や衣類、木材がこの街道によって大坂へ運ばれ、更には能勢から奥に続く丹波国の米、栗、炭、銀、銅などの搬出路でもあった。あの饂飩屋もその昔、この街道を行き来する旅人たちの疲れや飢えを癒したのであろう。街道は現在、車の通行量も非常に多く、すっかりかわってしまったが、まだそこかしこに昔の街道の面影が残っている。歴史的建造物の多い路地の一角にひっそりと佇んでいる西光寺、吉田酒造付近もそんな一角。

「西光寺」。天文15年(1546年)京都・知恩院の徳譽上人の嫡弟・満譽祐圓が諸国遊説の途中、この地に宿泊し、一堂を建立したのに始まるという。元禄9年(1696)誠譽が再建し、今に至る浄土宗の古刹。傍らには、江戸時代中期に活躍した池田出身の力士、「猪名川政右衛門」の碑がある。池田の酒造業、多田屋に生まれたといわれる「猪名川政右衛門」は、宝暦5年(1755年) に藤島部屋に入門、その後小結まで登り詰めた。人柄や取り口から人気を得、浄瑠璃「関取千両幟」の主人公のモデルとなるなど、当代きっての花形力士であったという。

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また、池田市は「呉春」や「緑一」といった銘酒の酒蔵が今もあるように、かっては酒の産地としても名高かったようで、明暦3年(1657年)には、ここ池田の地に42軒の造り酒屋があったそうである。その銘酒「緑一」を醸造しているのが「吉田酒造」。元禄十年(1697年)、「加茂屋平兵衛」が創業、今日に至るまで300年以上続けられてきた。 その「うだつ」があがった国登録有形文化財に指定されている豪壮な屋敷が西光寺の向かいにある。いまは庭先に梅が満開。まるで江戸か明治の昔にタイムスリップしたような錯覚に陥る路地の一角であった。

「♪ コートをつかんで帽子を持って 悩み事なんか玄関のところに置いて さあ、日差しの明るい通りに 足を向けてごらん ・・・ ♪」と元気いっぱいに歌うのは、昔も今も元気印の「シンディ・ローパー/Cyndi Lauper」。大の親日家として知られる彼女は、去年の日本ツアーの最中に大震災にあったが、帰国することなくツアーを続けた。そして、一年後の今年、震災地の人々に元気を届けるため、再びツアーにやってきた。1953年生まれ、今年59歳になるが、明るさいっぱいの元気おばさん。そんな彼女が2003年リリースしたのが、50歳を機に、幼少の頃に聴きながら親しんでいた、1940年から1960年代のヒット曲をカバーした初のカバー・アルバム、「アット・ラスト/AT LAST」。

At Last

Cyndi Lauper / Sbme Special Mkts.



「日差しの明るい通りで/On the sunny side of the street」はそこに収録されている。お日様の下に飛び出してみようかなという気にさせますね。

「Cyndi Lauper ― On the sunny side of the street」
                                                                                                                                   
          
                        


                                                                                                                                         
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by knakano0311 | 2012-04-02 22:36 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
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