大屋地爵士のJAZZYな生活

路傍の花、樹々の鳥 (23) ~共存、共生、共栄~

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近所の空き地一面に、「ススキ(芒、薄)」と「セイダカアワダチソウ(背高泡立草)」が生い茂って風にそよいでいる。その光景が以外と鮮やかで美しく目に映る。「ススキ」は、イネ科ススキ属の植物。「萱(かや)」、「尾花」ともいい、子供の頃は、空き地はもちろん、川原、土手いたるところでごく普通に見ることができた。十五夜の月見には、「ハギ(萩)」とともに、「ススキ」を飾り、決して見栄えのいいとは言えない「ススキ」に、日本人は風趣を見出し、色々な歌に詠んできた。まあ、秋の雑草の代表格であろう。一方、「セイダカアワダチソウ」。明治時代末期に園芸目的で、日本国内へ移入された外来種で、キク科アキノキリンソウ属の多年草である。根から周囲の植物の成長を抑制する化学物質を出したり、一時は気管支喘息や花粉症の元凶だと考えられていたため、いつも駆除すべき外来種の筆頭にあげられる花。日本では「代萩」とも呼ばれ、河原や空き地などに群生し、ススキなどの在来種と競合する。ご近所の空き地のいくつかでは、まさにそのような状況が起こっているのである。この状況どちらかが勝つまでの闘いなのか、それとも、バランスを保った共存、共栄状態かはわからないが、それぞれのエリアに棲み分けされているように見える。

そして、北米では、日本種の「ススキ」は、「セイタカアワダチソウ」が日本に侵入したのと逆の経路で伝播し、侵略的外来種として猛威をふるっているため、駆除すべき外来種の筆頭にあげられるという。まっ、秋になると、洋の東西で駆除すべき外来種の筆頭同志が、闘いか共存、共栄かはわからないが、風物詩?あるいは話題となっているようだ。立場立場で、色々言い分はあるだろうが、この共存、これはこれで、そう目くじら立てなくてもいいのかもしれないと思う。

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さて、「ハロウィン/Halloween」が近づいてきた。商業施設はどこも「ハロウィン」一色。私が子供の頃は、クリスマスはあったが、「ハロウィン」に特に何かをしたという覚えもない。元々「ハロウィン」なんて知らなかったのだ。キリスト教徒でもないので、我が家ではどうこうないのだが、妻がそれらしい雰囲気をちょっとだけ演出している。

「ハロウィン」は、ヨーロッパを起源とする2500年以上の歴史のあるケルト人の民族行事で、毎年10月31日の晩に行われる。ケルト人の行っていた収穫感謝祭が、他民族の間にも行事として浸透していったらしい。ローマ帝国がアルプス山脈を越えるまでは、その北側は「ガリア」と呼ばれたケルト人の世界であった。やがて、ローマ帝国とキリスト教文化が版図を拡大するにつれ、ケルト民族は、次第に西方や北方に追いやられ、ローマによる植民地化や文化破壊のため、やがて衰退していった。現在では、ケルト文化は、ローマの植民地化を免れたアイルランド、スコットランドや、今でも英語とは別の言語を持つイングランドのウェールズ地方やコーンウォール地方、フランスのブルターニュ地方に色濃く残っている。イギリス、ブリテン島が、フランス側からは今でも「ブリテン」及び「ブリタニカ」の語源となる「ブルターニュ島」と呼ばれていることが、かって同一文化圏であった証拠であるという。(Wikipedia参照)

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そんな、フランス・ブルターニュ地方を中心に、伝統のケルト文化と現代音楽の融合、共存、共生を目指して活動するソロ・ピアニストに「ディディエ・スキバン/Didier Squiban」がいる。その叙情的なタッチは、JAZZというカテゴリーに収めるにはすわりが悪いし、かといってクラシック、民俗音楽とするのも違和感がある。勿論、それらの要素はすべて内包しているのだが・・・・。敢えて俗っぽく言うと、ヒーリング音楽、あるいはフランス版ウィンダムヒルとでもいえば、ちょっとは近づいた感じになるだろうか?

その「ディディエ・スキバン」が奏でるソロ・ピアノアルバム、「ROZBRAS/ロスブラス~12の色彩」を「今宵のピアノ」に選んでみました。「MOLENE/モレーヌ~この世の果て」、「PORZ GWENN/ポルス・グウェン~白い港」に続くピアノソロ3部作の完結編だそうだ。いかにもヒーリング音楽、それらしさを感じてしまう部分もあるのだが、先ほど述べたように、ジャズなのかクラシックなのか、はたまた違うジャンルなのか、カテゴリーはよくわからない。予定調和的で、ただ美しいだけの音楽ということもいえるかもしれないが、脳髄をフーッとただ通り抜けていくような音楽が聴きたい時、海がイメージできるような音楽が聴きたい時は、決まってこのCDに手が伸びてしまう。ハイブリッド盤だけあってピュアな音質は際立って素晴らしい。

ロスブラス~12の色彩(ソロ・ピアノ三部作(3))
ディディエ・スキバン / / avex io
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「Didier Squiban - Image 5 (アルバム「Rozbras」より」

          
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by knakano0311 | 2012-10-21 00:05 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)
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