大屋地爵士のJAZZYな生活

路傍の花、樹々の鳥 (25) ~スコットランドの国花~

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いつものように山遊びを終えて帰ってくる山道の傍ら、クヌギ再生林の斜面に「アザミ(薊)」が群生している。

「アザミ」といっても、単に「アザミ」とする種はなく、世界に250種以上があり、日本だけでも100種類以上あるという。どれもよく似ていて、分類が難しいそうだが、「野薊(のあざみ)」は春咲きのアザミで、それ以外のアザミは、夏から秋にかけて咲くとものの本には書いてある。日本人には馴染の深い花。葉には深い切れ込みがあるものが多く、また葉や総苞にトゲが多いので、さわるととても痛い草の代表である。

「山には山の愁いあり 海には海の悲しみや ・・・・」(あざみの歌)なんて、シニアには懐かしい歌もありましたね。たしか故郷、信州の霧ヶ峰高原で作詞されたということで、「あざみの歌発祥の地」として、その歌碑が建っていたように思います。

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そして、スコットランドでは、その棘(とげ)によって宿敵イングランドから国土を守ったとされ国花とされ、紋章にもなっている「アザミ/thistle」。夜の闇にまぎれてスコットランドを攻撃しようと。裸足で身を潜めていた敵たちが、アザミのとげを踏み、その痛さに思わず声をあげたことによって、スコットランドの人々が敵襲を察知したという言い伝えによるらしい。

日本では、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドをひとくくりにして「イギリス」としてしまいがちだが、元来はそれぞれが別の国であり、今でも言語、通貨、教科書などを別にしている。だから「UK」、「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland = グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」というのが、イギリスの正式な国家名である。そんな気配りが、ロンドン・オリンピックの開会式にも見え隠れしていた。

「アザミ」を見ながら、多分日本人には想像もできないイングランドとの何世紀にも及ぶ長い戦い、抵抗の歴史、祖国スコットランドへのロイヤリティについて、熱くも淡々と語ってくれたスコットランドの友人を思い出した。彼が「ぜひ見るべきだ」とすすめてくれた映画は、「ロブ・ロイ/Rob Roy」。18世紀に実在したスコットランドの英雄「ロブ・ロイ」の活躍を描いたドラマである。

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ちょっと意外に思った私は、スコットランドの独立のために戦った実在の人物、「ウィリアム・ウォレス/Sir William Wallace」の生涯を描いた映画で、アカデミー賞5部門を受賞した、「メル・ギブソン/Mel Gibson」主演・監督の「ブレイブハート/Braveheart」はどうなんだと尋ねたところ、「あれはエンターテイメントだ」という答えが即座に返ってきた。史実に大幅な脚色が加えられているかららしい。

たしかにエジンバラ城の構造や周囲を断崖絶壁に囲まている城の周辺の地形などを見ると、相当に守りを堅牢にしてあることが素人目にもわかり、イングランドとの長い苛烈な闘いの歴史を偲ばせる。そんな重い歴史をエンターテイメントとして映画化した「メル・ギブソン」に対し、友人はいい印象は持っていないのである。彼の言葉を聞くと、北アイルランドほど苛烈ではないが、スコットランドの底流では、いまなお独立を目指し、イングランドとの確執が続いていることがよくわかるのである。


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「ガッツと哀愁、それがJAZZだ!」という「寺島靖国」氏。その寺嶋氏のアルバムから教えてもらったのが、ベルギー出身のピアニスト、「ミシェル・ビセリア?、ビシェッリア?、ビスチェリア/Michel Bisceglia」の「Paisellu miu」。まさに寺嶋氏の言を地で行くような曲で、収録されているオリジナルのCD、「Inner You」には美メロ満載。

スコットランドの湖沼地域や、いくつかのスコッチの蒸溜所を案内してくれたエジンバラに住む友人を思い出しながら、今宵の酒は、「マッカラン12/The Macallan 12YO」、そして今宵のピアノは「Michel Bisceglia」 ・・・。

寺島靖国プレゼンツ JAZZ BAR 2007

オムニバス / インディーズ・メーカー



Inner You

Michel Bisceglia / Prova Records




「Paisellu miu-Michel Bisceglia」

          
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by knakano0311 | 2012-11-04 16:49 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(2)
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Commented by JAZZ好き団塊オヤジ at 2012-11-05 19:29 x
Michel Bisceglia ですか・・ 良いですねぇ~
小生、「爵士さん」とほぼ同世代で、育った環境も似ているのかもしれませんが、好みが似ているようです・・。
このアルバムは手にいれようと思ってます。
ではでは・・。
Commented by knakano0311 at 2012-11-05 22:56
JAZZ好き団塊オヤジさん   どうもそのようですね。センチメンタルなことこの上なしのようで ・・・・。
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