大屋地爵士のJAZZYな生活

「真珠の耳飾りの少女」を観た夜は

b0102572_10482016.jpg

「神戸市立博物館」で開かれている、「マウリッツハイス美術館展」へ行ってきた。今年前半の「東京都美術館」での開催に次いでの神戸開催である。

お目当ては、もちろん「ヨハネス・フェルメール/Johannes Vermeer」(1632年 - 1675年)の「真珠の耳飾りの少女」。オープン当初は大変な混雑だったので、行く時期を今まで送らせ、また混雑が予想される「神戸ルミナリエ」(12/6~17開催)の時期の前にと、週日の日に行ってきた。その甲斐あってか、待ち時間なしで入館でき、お目当ての絵の前でもほとんど待つことなく鑑賞出来た。(注;現在大宰府の「九州国立博物館」で開催されている「ベルリン国立美術館展」に出展されているのは、フェルメールの「真珠の飾りの少女」)

やはり魅力的な絵である。45cm×40cmほどのさほど大きくない絵であるが、その存在感たるや抜群で、特別室に入って遠目に見た瞬間から、あの眼にす~っと惹きこまれてしまう。

「フェルメール」は、生涯たった30数点の作品を残して、43歳の若さで夭折したオランダの画家。この少女が誰かについては諸説あるようであるが、すぐれた色彩感覚をもつ使用人の少女であるという見方から、フェルメールとこの少女との愛の世界を描いた映画がある。「ピーター・ウェーバー/Peter Webber」監督、「真珠の耳飾りの少女」(2003)。「フェルメール」への愛に心震わせる使用人の少女、「グリート」を演じるのは、「スカーレット・ヨハンソン/Scarlett Johansson」。

真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]

メディアファクトリー



すっかり満足して博物館を後に神戸の街ブラへと ・・・。12月6日からはじまる師走の神戸の風物となった「神戸ルミナリエ」。もうそのしつらえはすっかり終わり、イタリア人のデザイナーと思しき人たちを中心とした関係者たちが、最終チェックや点検に余念がなかった。

b0102572_188751.jpgb0102572_1881739.jpg

博物館近くの居留地の洋館の庭の木々や、歩道の街路樹の紅葉も今がピークである。ペーヴメントには枯葉が積もっている。こんな風景も神戸らしく、私は好きである。「旧・居留地」から「トアロード」あたりを北へと足を伸ばし、秋深まった神戸の街ブラを楽しむ。

さて、「真珠の耳飾りの少女」を観た夜は、前夜に続いての、「ジョバンニ・ミラバッシ/Giovanni Mirabassi」。今日はトリオとまいりましょうか。アルバムは、「テラ・フリオーザ/Terra Furiosa」を選ぶ。

ライナーノーツにいわく、『・・・・ メロディに満ちた「切なさ」を最大限引き出す事に焦点をおき、かつて無いほどの一体感 ・・・ 「聴く」というより「心に注ぎ込まれる」という表現が似合う、繊細さの極致を閉じ込めた結晶』

Terra Furiosa

Giovanni Mirabassi / Discograph



b0102572_11383033.jpg
1曲目「アルフォンシーナと海/Alfonsina y El Mar」から、もうひきこまれてしまう。
 
「アルフォンシーナ」とは、「アルフォンシーナ・ストルニ/Alfonsina Storni」(1892〜1938)というアルゼンチンの女流詩人。苦悩の人生を辿り、最終的には自身が癌に侵されたことを苦に1938年46歳の折、入水自殺をしてしまった。

1938年10月22日、アルフォンシーナはブエノスアイレスの駅から、有名な海岸の避暑地マル・デル・プラタに向かう列車に乗り込んだ。二日後の夜中、一人息子のアレハンドロに手紙をしたためると、深夜の1時ごろ海へ向かったという。そして数時間後、近くを通りがかった若者が波打ち際で息絶えていたアルフォンシーナを見つける。「ばあや、もう眠るから・・・。灯りをもう少し落として。一人にして。 ・・・ 」という残された最後の詩とともに夕刊で偉大な詩人の死は伝えられた。(NET参照)

その後、彼女の最後の詩をもとに、1969年に「アリエル・ラミレス/Ariel Ramírez」と「フェリックス・ルナ/Félix Luna」によって書かれた曲が、「アルフォンシーナと海」というサンバである。「メルセデス・ソーサ/Mercedes Sosa」によって最初に歌われてから、世界中の歌手に歌われるようになった。

「♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ばあや、灯りをもう少し落として
    私はゆっくり眠るから
    もし彼が電話してきたらここにはいないと伝えて
    アルフォンシーナはもう戻ってこないと伝えて
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」

切なさと優しさと愛しさをこめて、ミラバッシが弾く ・・・。

「Giovanni Mirabassi ‐ Alfonsina y El Mar」

          
[PR]
by knakano0311 | 2012-12-02 11:06 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://oyajijazz.exblog.jp/tb/19573615
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 原風景の里、ふたたび 喪中はがきを書いた夜に ・・・ >>