大屋地爵士のJAZZYな生活

60歳過ぎたら聴きたい歌(84) ~アンリ・サルヴァドール/こもれびの庭に~

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NHKBSプレミアム、1月17日(木)放映の「旅のチカラ」は、「“人生を歌う声”を求めて~石丸幹二 パリ~」。

ミュージカルを中心に20年以上にわたって活躍してきた石丸幹二、47歳。5年前、体調不良で1年間の活動休止を余儀なくされた。そのとき偶然耳にしたのが、今は亡きフランスの歌手、「アンリ・サルヴァドール/Henri Salvador」が、2000年82歳の時に出したアルバム「サルヴァドールからの手紙/Chambre Avec Vue (眺めのいい部屋)」。そこに収録されていたささやくような歌、「こもれびの庭に/Jardin d'Hiver (原題;冬の庭)」に、「これは人生を歌う声だ」と感激し、アンリの歌はどのようにして生まれ、アンリはどんな人生を歩んできたのか。その秘密を探るため、そしてこれからの自身の音楽への道標を見つけるために、パリへ向かう。

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もう音楽界から完全に引退していたアンリをどうやって歌の世界にカムバックさせたのかを語る女性プロデューサー。引退したアンリの日々の生活を語る2番目の妻。アンリをリスペクトし、「こもれびの庭に」をアンリに捧げたシンガー・ソングライター、「ケレン・アン/Keren Ann」の話 ・・・ 。ステージが近づいてくるにつれ、この歌をどう歌ったらいいのか悩む石丸。パリのとあるジャズ・バーで石丸が石丸自身の訳で、「こもれびの庭に」を歌う予定の旅の最終ステージに向かって、ストーリーは進んでいく。「自由にあるがままに歌ったらいいのだ」と悟った石丸は、アンリ所縁の人々が待つステージへとむかう。ステージの傍らには、アンリがお気に入りだった、あの白い帽子が置かれていた ・・・。 

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実は、「アンリ・サルヴァドール」は、私の数少ない男性ボーカルのお気に入りの一人で、何回かこのブログでも紹介している。(拙ブログ「「男唄に男が惚れて(5) ~バルー、サルバドール、セグンド 人生の達人たち~」」、「「サルバドールからの手紙」」など参照) この番組を見て、アンリの生涯や生活、最後のアルバム、「サルヴァドールからの手紙」がリリースされた経緯を知り、そして「こもれびの庭に」をあらためて聴き、この歌を「60歳過ぎたら聴きたい歌」にのせようと思った。

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以下、拙ブログから再掲しておきます。

「アンリ・サルヴァドール/Henri Salvador」。1917年南米フランス領ギアナ、カイエンヌ生まれ。パリで音楽活動を続け、レジオン・ド・ヌール勲章受賞、日本で言えば、三波春夫か北島三郎のような存在だという。2008年2月13日、動脈瘤破裂のためパリの自宅で死去。90歳。そのことを知らずに、ジャケットの「伊達男ぶり」に惚れて、ついCD「サルヴァドールからの手紙」を買ってしまったが、この「手紙」がまさに彼の遺書となってしまった。

このアルバムが日本で発売された2001年時点で、彼は当時84歳だというからおどろきである。すべて未発表曲13曲で構成されているが、「ボクは昨日生まれ、今日生き、明日死ぬ」というポリネシアのことわざを大事に守って84年間生きてきた彼の一つの到達点、境地を示している。そのことは、「こもれびの庭に」、「眺めのいい部屋」、「人生という名の旅」、「毎日が日曜日」、「生きてるだけじゃ駄目なんだ」・・・・などの収録された曲のタイトルをみても強く感じることが出来る。私はフランス語は分からないので、訳詩に頼るしかその意味は理解できないのだが、一度聴いたら忘れがたい、深くて、渋い「男」の声によって語られる「人生の物語」である。

サルヴァドールからの手紙

アンリ・サルヴァドール / EMIミュージック・ジャパン



Chambre Avec Vue

Henri Salvador / EMI France



妻に先立たれた老年の男の心象風景を囁くように語る ・・・・。 「アンリ・サルヴァドール」は、パリ郊外、「ペール・ラシェーズ墓地」に、30年以上昔に亡くなった最初の妻のジャクリーヌといっしょに眠っている。「エディット・ピアフ/Edith Piaf」の墓の隣だという。 


【 Jardin d'hiver こもれびの庭 】           
              Henri Salvador/ Keren Ann    アンリ・サルヴァドール/ケレン・アン

「♪ Je voudrais du soleil vert     緑色の太陽に
   Des dentelles et des théières  レースに、ティーポットに
   Des photos de bord de mer   海辺の写真が欲しい
   Dans mon jardin d'hiver     僕の冬の庭に

   Je voudrais de la lumière      光が欲しい
   Comme en Nouvelle Angleterre ニュー・イングランドのような
   Je veux changer d'atmosphère  気分を変えたい
   Dans mon jardin d'hiver       僕の冬の庭の

   Ta robe à fleurs sous          君の花柄のドレス
   la pluie de novembre          11月の雨の中
   Mes mains qui courent,         僕の手は求め
   je n'en peux plus de t'attendre   もう君を待ちきれない
   Les années passent,           歳月は過ぎ、
   qu'il est loin l'âge tendre        子供時代はもう遠い昔
   Nul ne peut nous entendre     誰も僕たちの願いを聞いてはくれない

   Je voudrais du Fred Astaire     フレッド・アステアが懐かしい
   Revoir un Latécoère          ラテコエールにまた逢いたい
   Je voudrais toujours te plaire   僕は今でも君に好かれていたい
   Dans mon jardin d'hiver       僕の冬の庭で

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」  
                                  (訳;梅原英正 ライナーノーツより)

    注)日本盤はポルトガル語によるブラジリアン・バージョン


「Henri Salvador - Jardin d'Hiver(こもれびの庭に)」

          

 
 
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by knakano0311 | 2013-01-19 15:58 | 60歳過ぎたら聴きたい歌 | Trackback | Comments(0)
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