大屋地爵士のJAZZYな生活

嵐が去って ・・・ (続き)

b0102572_952624.jpg


嵐が去り、薄日が射してきたその日の夕方、待ちかねたようにウォーキングにでる。時間も遅く、空模様もいまひとつ安定していないようなので、今回は、溜め池の周りを回るショートコース。「カラスアゲハ/烏揚羽」でしょうか、ついさっきまでの、あのすざましい暴風雨の中をどうサバイバルしたのか、番(つがい)で蜜を求めてか、ひらひらと舞っている。「よくぞ!」と喝采を贈る。しかし、携えていたコンデジですが、舞っている蝶、写真に撮るのは難しいですね。

b0102572_7103769.jpg

池を取り巻く森の周りや公園には、台風一過につきものであるが、折れた多くの枝が散乱している。きっと我々の遊びの山もそうなっているに違いないのだ。次の活動日には、自然観察林の散策路に散らばっている枝や、折れて垂れ下がっている枝を片付けねばならないと思いながら、短めのウォーキングを終える。

さて、続けている「タンスの肥やし」再発掘シリーズ、今回も思いきりマイナーなピアノ・トリオ。「エミール・ヴィクリッキー・トリオ/Emil Viklicky Trio」。たしか、大した期待もせずに、レンタル・ショップで借りてきたCDだったが、その名のとおり、「ヴィックリ」したことを覚えている。

b0102572_1013324.jpg

ほとんど馴染みがないのだが、チェコ・ジャズ界の大物だという「エミール・ヴィクリッキー」。ちょっと「山下洋輔」に印象が似てますかね? 1948年チェコのモラヴィア地方に生まれる。アマチュア・ジャズ祭で頭角を顕したあと、1977年奨学金を得て、バークリー音楽大学に留学、その後プロとして故国で活躍している。

特に彼のルーツでもあるモラヴィア地方の民謡や、民族音楽を取り入れた活動もしているが、紹介するのは、通常の彼のトリオではなく、同じチェコ、ボヘミアの出身でもあるベーシストとして有名な「ジョージ・ムラーツ/George Mraz」に、大御所「ルイス・ナッシュ/Lewis Nash」をくわえたトリオにより、NYで録音されたチェコ民族色の濃いアルバム。

そのアルバムは、「村上春樹」氏の小説、「1Q84」に登場した「シンフォニエッタ」によって時ならぬブームとなった、同じチェコ、モラヴィア出身の音楽家、「レオシュ・ヤナーチェク/Leos Janacek 」(1854-1928)をテーマにしたアルバム、「シンフォニエッタ~ヤナーチェク・オブ・ジャズ/Sinfonietta ~The Janacek of Jazz」(2008)である。ヤナーチェクの楽曲と、ヴィクリッキーのオリジナル曲から構成されているが,アルバム全体を覆う東欧的哀愁やエキゾチシズムは、ヨーロッパ・ジャズピアニストで類を見ない。「村上春樹」の「1Q84」で話題となったタイトル曲、「シンフォニエッタ~第3楽章」もラストに収録されている。

シンフォニエッタ~ヤナーチェク・オブ・ジャズ

エミール・ヴィクリッキー・トリオ / ヴィーナス・レコード


 
その中から、ヴィクリッキーのオリジナルで、「Sweet Basil」。初めてNYを訪れる前、想像で作曲したという。

「Sweet Basil - Emil Viklicky Trio」

          

ヤナーチェクの曲から、「Gone With Water」。上のアルバムに収録されているが、チェコでのトリオによるロンドン公演のライブをお聞きいただこうか。東欧的美メロ、そしてメランコリーでけだるいムードに包まれている。パーソネルは、「EMIL VIKLICKY - piano」、「PETR DVORSKY - double bass」、「TOMAS HOBZEK - drums」。2013年10月のライブ。

「EMIL VIKLICKÝ TRIO - Gone With Water」

          

もう1曲は、チェコのフォークソングにインスパイヤ-されて書かれたという美しい曲、「Touha/Desire/熱望」。ベスト・トラックとも思うが、YOUTUBEにアップされていない。これもまた、アルバムに収録されているものとは別の、透き通るような女性ボーカルとのデュオ・バージョンである。

「Emil Viklický - Touha」

          

この人ちょっと変わっていて、ヤナーチェクと同様にリスペクトしていると思われる「村上春樹に捧ぐ」という副題をつけた、「海辺のカフカ」なんぞというアルバムも出している。「村上春樹」の読者の世界的な拡がりも窺えよう。「フランツ・カフカ/Franz Kafka」は、ご存知の様にチェコが生んだ世界的に有名な小説家である。

海辺のカフカ~村上春樹に捧ぐ~

エミール・ヴィクリッキー・トリオ / ヴィーナスレコード



「Eleanor Rigby - Emil Viklický」
 
          
 


 
[PR]
by knakano0311 | 2014-08-12 09:42 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://oyajijazz.exblog.jp/tb/23131990
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 蓮華咲く 嵐が去って ・・・ >>