大屋地爵士のJAZZYな生活

路傍の花、樹々の鳥(47) ~ 異国の香り、柘榴の実る庭 ~

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「ザクロ(石榴、柘榴)」である。梅、蜜柑、柚、柿、桃、枇杷などを庭先に植えている家は多いが、「柘榴」は珍しい。いつものウォーキングの道筋からちょっと外れた家の庭に、真っ赤に輝いているのを見つけた。「ざくろ」という音の響き、「柘榴」という漢字の表記も、なぜか夢二的イメージ、あるいは異国の香り、ペルシャとか中近東を思わせる感じがする。正倉院の御物の中にも柘榴をモティーフとしたものがいくつもあったと思う。一説として、原産地に中近東を含む西南アジアがあげられているが、現在は世界各地で栽培されているが、トルコから中東にかけては特にポピュラーであるという。

秋に熟すと、右の写真(Wikipediaより)のように、赤く硬い外皮が不規則に裂け、ジューシーな果肉の中に粒が無数に現れる。ここ何年も「柘榴」を食した記憶がないが、レトロでエキゾチックな果物として、その形も食感も私の記憶の中には鮮やかに残っている。

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「異国の香り」。そんなタイトルを持つアルバムがブラジルの国民的歌手、「カエターノ・ヴェローゾ/Caetano Veloso」にありました。女性ボーカルを聴くことが多い私ですが、私が聴き惚れる数少ない男性の歌い手の一人。

「カエターノ・ヴェローゾ」は、1942年生まれ、現在72歳でほぼ私と同世代。最初ボサノヴァ歌手として音楽キャリアをスタートさせた彼は、やがて「ビートルズ/The Beatles」などの影響を大きく受け、ブラジルのポピュラー音楽と欧米のロックンロール、さらに前衛音楽の要素も取り込んだサイケデリックで前衛的、左翼的メッセージに満ちた音楽スタイルを確立し、推し進めていった。ブラジルの反軍事政権への強烈な敵意をあらわにしているため、反政府主義活動のかどで投獄され、ロンドンへの国外追放にもあう。1972年ブラジルに帰国してからは、ブラジルの伝統的なスタイルへの回帰、とりわけアフリカにルーツを持つバイーヤ地方の文化に深く傾倒していったという。1980年代には国際的なポップスターとしての賞賛も集めた。
  
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そんな彼のJAZZファンにも気に入るアルバムは、カエターノが初めて全曲英語で吹き込んだ「異国の香り~アメリカン・ソングス/A Foreign Sound」。「ソー・イン・ラヴ」、「煙が目にしみる」、「ボディ・アンド・ソウル」など、JAZZのスタンダードから「ダイアナ」、「ラヴ・ミー・テンダー」まで、アメリカン・ソングがぎっしり詰まっている。


彼は、ライナー・ノートで、このCDに収録されているアメリカのミュージシャンたち、「シナトラ」、「マイルス・デイヴィス」、「プレスリー」、「ニルバーナ」などについてコメントをし、「ブラジル音楽の発展に影響を与えたのはアメリカの音楽なんだ。・・・・・音楽をより楽しく、豊かにしてくれたアメリカのポピュラー音楽への感謝の方法を見つけたいと思っている」と述べている。その一つの答えが、まさにこのアルバムである。ブラジル色、カエターノ色に染め上げられたアメリカン・ソング集。 (拙ブログ「男唄に男が惚れて(4) ~ジョアンとカエターノ ブラジルの大地に生きてきた~」より一部再録)

異国の香り~アメリカン・ソングス
カエターノ・ヴェローゾ / / ユニバーサル ミュージック クラシック
  



その中から、スタンダード中のスタンダード、「So In Love」、「Body and Soul」、「Feelings / Diana」とボーナス・トラックの「Love me tender」を ・・・。これらの歌は、洋楽を聴き始めた10代の私にとって、新鮮で、お洒落で、まだ少年だった私の心ときめかす「異国の香り」であった。今、聴けば、あの時代に ・・・。

「Caetano Veloso - So In Love」

          
  
「Body and Soul - Caetano Veloso」

          


「Caetano Veloso - Feelings / Diana」
 
          

「Love me tender - Caetano Veloso」

          
 
 


 
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by knakano0311 | 2014-10-02 17:44 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)
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