「アタウアルパ・ユパンキ」(1908年1月31日 - 1992年5月23日)の名前は、インカ帝国歴代の皇帝2人の名をつなぎ合わせたものであるという。ブエノスアイレス州ペルガミーノで鉄道員の家庭に生まれ、のち父親の転勤によって北西部のトゥクマンに移る。父はケチュア系先住民の血を受け継ぎ、母親はバスク系移民。1929年、処女作「インディオの小径/Caminito del indio」でデビューし、1930-40年代に多くの作品を発表するが、その活動が反政府的と目されて1950年代初頭にはヨーロッパへの亡命を余儀なくされたこともある。その後アルゼンチンに帰国したが、後年には再び生活の拠点をフランスに移し、死の直前まで世界各国で演奏活動を行っていた。
左利きであったが、特に左利き用のギターは使わず、「ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix」のように右利き用のギターに逆さまに弦を張り、演奏していた。そんな「アタウアルパ・ユパンキ」の代表作が「ツクマン(トゥクマン)の月/Luna tucumana」。「トゥクマン」とは、アルゼンチンの地方都市、「サン・ミゲル・デ・トゥクマン(San Miguel de Tucumán)」のことである。(Wikipedia参照)