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大屋地爵士のJAZZYな生活

サウダージの夏(3) ~ 茜色の空に ~

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松本盆地の西に聳える北アルプスが朝日に輝く山並みも美しいが、茜色に染まる夕焼けをバックに「常念岳」が、その稜線のシルエットをくっきりと浮き上がらせる風景も美しい。盆地東側の山裾、私の実家があるところであるが、この付近は果樹栽培が盛んで、林檎園、葡萄園が連なっている。一部の早生の葡萄はもう出荷されて店頭に並んでいたが、本格的にはこれからである。もちろん林檎の実はまだまだ青い。

「山辺葡萄」というブランドで知られる葡萄の産地でもあるのだが、これから夏の陽によって、ますます甘い味をその中に閉じ込めながら熟していく。このあたりの葡萄は、米国で生まれた「デラウェア」が主体である。その昔、江戸時代中期、元禄・宝永の頃(1700年ころ)、甲府から甲州葡萄が導入され、家の庭先に植えられたことが、長野県の葡萄の最初とされている。しかし、暖地山梨に比べ気温が低いため、小粒で酸味がきつく、いいものが出来なかったため、大正初期に米国より「デラウェア種」を導入し、いろいろの改良を施して、いまのような大粒で甘い「山辺葡萄」になったという。そして市場に併設して、地区の農協が経営しているワイナリーとしゃれたレストランがあり、手軽な価格で、ワインや料理が楽しめるようだ。

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アルゼンチン、チリといった南米の国もワインの有数の産地である。サウダージを歌う歌手、今宵はアルゼンチンのフォルクローレのギタリスト、歌手、作家、吟遊詩人で、「歩く大地」と呼ばれた「アタウアルパ・ユパンキ/Atahualpa Yupanqui」。

「アタウアルパ・ユパンキ」(1908年1月31日 - 1992年5月23日)の名前は、インカ帝国歴代の皇帝2人の名をつなぎ合わせたものであるという。ブエノスアイレス州ペルガミーノで鉄道員の家庭に生まれ、のち父親の転勤によって北西部のトゥクマンに移る。父はケチュア系先住民の血を受け継ぎ、母親はバスク系移民。1929年、処女作「インディオの小径/Caminito del indio」でデビューし、1930-40年代に多くの作品を発表するが、その活動が反政府的と目されて1950年代初頭にはヨーロッパへの亡命を余儀なくされたこともある。その後アルゼンチンに帰国したが、後年には再び生活の拠点をフランスに移し、死の直前まで世界各国で演奏活動を行っていた。

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左利きであったが、特に左利き用のギターは使わず、「ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix」のように右利き用のギターに逆さまに弦を張り、演奏していた。そんな「アタウアルパ・ユパンキ」の代表作が「ツクマン(トゥクマン)の月/Luna tucumana」。「トゥクマン」とは、アルゼンチンの地方都市、「サン・ミゲル・デ・トゥクマン(San Miguel de Tucumán)」のことである。(Wikipedia参照)

私がこの人を知ったのは高校生の時であった。たしか視聴者参加のローカル・ラジオ番組に出演し、「トゥクマンの月」をリクエストをしたこともあった。以来、レコード、CDと50年間にわたり、受け継いでいる曲、アルバムである。(参照拙ブログ「男唄に男が惚れて(2)~アタウアルパ・ユパンキ インディオの魂を聴く~」 )

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アタウアルパ・ユパンキ
アタワルパ・ユパンキ / 東芝EMI
ISBN : B000064TVX


これぞサウダージ、「アタワルパ・ユパンキ」の「トゥクマンの月」と「牛車にゆられて」。

「Atahualpa yupanqui ― Luna tucumana (トゥクマンの月)」

          

「Atahualpa Yupanqui - Los ejes de mi carreta (牛車にゆられて)」

          
by knakano0311 | 2015-07-25 10:17 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Comments(0)
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