9月~10月の秋まっさかりな時期に開花するのが、「シュウメイギク(秋明菊)」。名前通りの季節の花である。中国から古い昔に日本に入ってきた帰化植物で、名前に「キク(菊)」が付いているが、「キク(菊)」の仲間ではなく、「アネモネ」の仲間だという。この花は、季節のせいか、すこしメランコリーな気分を掻き立てる。
「シュウメイギク」が咲くウォーキングの道筋にはためく「新蕎麦」の幟。胃袋に秋が来たと感じさせる街の風景である。これはまた食べに行かなくてはなるまい。私には「新蕎麦」であるが、野鳥には彼らが大好きな「ピラカンサ」が、枝を埋めるほどにいっぱいの実をつけだしている。「ピラカンサ」とは、「トキワサンザシ」属の種類の総称で、日本では「トキワサンザシ(常盤山樝子)」、「タチバナモドキ(橘擬)」などが多く栽培されており、これらを「ピラカンサ」と呼んでいるという。 (Wikipedia)
さて、メランコリーなムードになりがちな秋の宵に、こんな曲、「オルモスト・ブルー/Almost Blue」なんぞいかがでしょうか。前々回取り上げた「チェット・ベイカー/Chet Baker」の歌唱。
この曲は、今は「ダイアナ・クラール/Diana Krall」の旦那である「エルヴィス・コステロ/Elvis Costello」によって作られ、1982年のコステロのアルバム、「Imperial Bedroom」に収録されている。彼の弁によると、この歌は「チェットベイカー」の歌唱による「The Thrill Is Gone」にインスパイアされて作った曲であるという。
それを聞いて、チェットは事実上最後のスタジオ録音となったアルバム、「Let's Get Lost」(1988)で取り上げ、アンサー・ソングというか、コステロのリスペクトに応えた。そして、同年、滞在先のアムステルダムのホテルの窓から転落死してしまった。 チェットの生涯については拙ブログ
「60歳過ぎたら聴きたい歌(55) 終わりなき闇 ~チェット・ベイカー/My Funny Valentine ~」 を参照して下さい。
【 Almost blue 】 作詞作曲;Elvis Costello
「♪ Almost blue ほとんどブルー
Almost doing things we used to do いつも同じことの繰り返し
There's a girl here and she's almost you 横の女の子がいるけど、君とほとんど同じ
Almost all the things that you promised with your eyes
君の眼が俺に約束したことのほとんど全部が
I see in hers too 彼女の眼の中にも見える
Now your eyes are red from crying いま君の眼は赤く泣きはらしているだろうが
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Almost you ほとんど君
Almost me ほとんど俺
Almost blue ほとんどブルー ♪」
Let'S Get Lost
Chet Baker / RCA Victor Europe
チェットの切々たる哀愁の歌唱と演奏。
「Chet Baker - Almost blue」
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