大屋地爵士のJAZZYな生活

路傍の花、樹々の鳥(98) ~ 人生にも似た樹 ~

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先日のことである。「黒川里山まつり」の会場の脇にある樹に目が止まった。「キンモクセイ(金木犀)」によく似た樹であるが、花の色が白で違うし、何よりも香りがあれほど強くしない。そしてよく見ると、樹の上部の葉は丸いのに、下部の葉は「ヒイラギ(柊)」のように棘があり、尖っている。ひとつの樹に2種類の葉がついているのだ。(写真参照) 先達曰く、「ヒイラギモクセイ(柊木犀)である」。

調べてみると、「ヒイラギモクセイ」は、「ギンモクセイ(銀木犀)」と「ヒイラギ(柊・疼木・柊木)」の雑種である。どうも花は「ギンモクセイ」の、葉は「ヒイラギ」の遺伝子の影響を受けているようである。

「ギンモクセイ(銀木犀)」は、花には香気があるが、近縁の「キンモクセイ(金木犀)ほどは強くない。中国名は「桂花」。そして、「ヒイラギ」の和名の由来は、葉の刺に触るとヒリヒリ痛む、古語の疼(ひひら)く、疼(ひいら)ぐ、ということから来ているというが、この刺は、木が歳を取ったり、樹勢が弱くなったりすると次第に少なくなり、ついには無くなってしまうという。このことが学名の、「heterophyllus=異なった葉」の由来だという。

両方の親の遺伝子を継ぎ、香る花も咲かすが、若い頃は突っ張ったりもする。年を取るとその刺々しさや荒々しさが消え、丸くなってしまうなど、まるで人の人生を象徴するような樹である。まあ、丸くなるのがいいか悪いかは別問題ですが ・・・。

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さて、今宵の歌。「アン・バートン/Ann Burton」の「グッド・ライフ/The Good Life」が聴きたくなりました。たった2分半ほどの短いバラードであるが、真のグッド・ライフとは何なのか、山あり谷ありをすべて受け入れて「グッドライフ」とする人生の真実を歌った深みのあるバラード。「60歳超えたら聴きたい歌」でも取り上げている歌である。(参照拙ブログ「60歳過ぎたら聴きたい歌(27)  ~ The Good Life ~」

ということで、引っ張り出してきたのは、34歳の遅咲きのデビュー・アルバム、「ブルー・バートン/Blue Burton」(1967)。とりたてて技巧があるわけではないが、低めの声で淡々と歌う。それがかえって成熟した内面からにじみ出る深みを感じさせる。

Blue Burton

Ann Burton / Music on CD



残念ながら、YOUTUBEにアップされていないようなので、拙訳を上げておきます。

「The Good Life」   作詞 ジャック・リアドン  作曲 サッシャ・ディステル

「♪ そうね、グッドライフ
     楽しさ一杯で理想的な生活におもえるわね
       ふ~ん、グッドライフ
         あなたが悲しみを感じてもみんな覆い隠してくれるかも・・・
           でもあなたが本当の恋に落ちることはないでしょうね
              あなたにそんなチャンスは訪れないだろうから
                だから自分自身に正直になりなさいよ
                   偽りのロマンスを作り上げてはいけないわ

    グッドライフ、私が思うには
      それはまだ経験していないことを恐れずに求めていくことだと思うの
        それがたったひとりで向き合わなければならない「心の痛み」だとしても
          どうぞ忘れないでほしい 私がまだあなたを想っていることを
            そして人生に疑問を感じたり、道に迷ったら
              目を覚まして、あなたの考えている「グッドライフ」に
                 さよならをしてほしい                ♪」 

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「アン・バートン/Ann Burton」は、1933年オランダのアムステルダムの生まれ。プロ歌手になってから、ある日、「ビリー・ホリディ/Billie Holiday」のレコードを聴いて感動し、ホリディのように自分自身の歌の世界を持ち、それを歌っていこうと決心したという。厳しい難しい道を歩みだし、経済的には恵まれなかったが、自身の納得できる歌だけを歌っていた。1989年惜しくも死去。 享年56歳であった。死して26年、いまだに人気のある女性ボーカル。

その歌唱を貫いているのは、静寂とある種倦怠感のような大人の落ち着き。そして深い哀愁。私がなにか人生の節目にさしかかったと感じた時、必ずといってもいいほど聴く2枚のアルバムが、「Blue Burton」ともう一枚の「バラード・アンド・バートン/Ballad And Burton 」(1969)。バックは、「ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ/Louis Van Dijk Trio」とアルト・サックスの「ピノ・ノールディク/Piet Noordijk」。(参照拙ブログ「60歳過ぎたら聴きたい歌(23) ~ Someone to watch over me ~」

そのアルバムから3曲を ・・・。この歌も「60歳超えたら聴きたい歌」でも取り上げた歌。(参照拙ブログ「60歳過ぎたら聴きたい歌(6)  ~ Bang Bang ~」など)

バラード・アンド・バートン

アン・バートン / SMJ




「Someone to Watch Over Me / Ann Burton」


          

「Ann Burton - Bang Bang」

          


「Ann Burton - Try a Little Tenderness」


          
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by knakano0311 | 2015-11-05 13:32 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(2)
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Commented by maya653 at 2015-11-06 15:15
うちのマンションのぐるりに銀木犀が植わっているので、葉っぱを確認してみたところ、ちょっとギザギザがあるんですが、お写真のとは違う形で、調べてみると銀木犀にも周種類あるようですね。
うちのはウスギモクセイかな~?結局よく分からなかったです。^^;
アン・バートン、疲れた心を癒してくれました。いいですね。
Commented by knakano0311 at 2015-11-06 17:26
maya653 さん  葉っぱが丸くなるのはヒイラギの方だそうです。「アン・バートン」。いまだに私の心も癒してくれる歌手です。最初に聞いたのは、まだLPレコードの時代でした。
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