大屋地爵士のJAZZYな生活

記憶の中の月(7) ~ 美しき姫の伝説 ~

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「名月峠(めいげつとうげ)」は、大阪府豊能郡能勢町にある峠。標高約270m。我が家から車で20分ほどのところにある峠である。ここには苔むした墓があり、哀しい伝説が伝わっている。

昔、摂津国御園荘(現在の尼崎市)に住む領主「三松国春」が子を授かろうと大日如来に願をかけたところ、仲秋の名月の夜に娘が生まれたため、「名月姫」と名付けた。やがて美しく育った姫は、この地方を治める「能勢家包(のせいえかね)」に嫁いだ。能勢氏の許で幸せに暮らしていた「名月姫」だが、その美貌ぶりを聞きつけた「平清盛」が横恋慕、側室にと望んたが、姫は無理な清盛の恫喝に泣く泣く能勢を去り、清盛の待つ福原へ向かう途中、夫への操を守り、この明月峠で懐剣でのどを突き自害したという。

人々は憐れんでこの峠を「名月峠」と名付け、その墓(写真)を建て、姫の亡骸を祀り、貞節の鑑としていつまでも語り草にした。そしてこの地の花嫁行列は決して名月峠を越えないという不文律があるという。哀れな生涯を閉じた名月姫に、幸せな姿を見せたくない心配りからだそうだ。 (「大阪日日新聞なにわ人物伝」より)

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さて、今宵の月の曲は、「名月姫」にちなんで、ピアノ・トリオ、「スティーヴ・キューン・トリオ/Steve Kuhn Trio」のアルバム、「Pavane For A Dead Princess(邦題:亡き王女のためのパヴァーヌ)」(2005)から。

「スティーヴ・キューン」は、1938年、ニューヨーク出身で、今なお旺盛に活動を続ける白人ジャズ・ピアニスト、作曲家。なんとハーバード大卒業で、卒業の1959年から、一貫してプロのピアニストをつづけてきたという。

アルバムタイトル、「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、「ラヴェル/Joseph-Maurice Ravel」の曲で、それからもわかるように、美しいメロディを持つクラシック音楽の曲の中から、「スティーブ・キューン」が、エモーショナルで、ロマンティックで、そしてスウィンギーなアレンジと演奏で酔わせてくれるアルバム。パーソネルは、「Steve Kuhn (pf)」、「デイビット・フィンク/David Finck (b)」、「ビリー・ドラモンド/Billy Drummond (ds) 」。

亡き王女のためのパヴァーヌ(紙ジャケット仕様)

スティーブ・キューン・トリオ / ヴィーナス・レコード



「チャイコフスキー/P. Tchaikovsky」の交響曲第5番第2楽章から「Moon Love」と名付けられた曲。

「Moon Love- Steve Kuhn Trio 」

          
  
「ラフマニノフ/S. Rachmaninov」のピアノ・コンチェルト第2番第3楽章から「Full Moon And Empty Arms」。
 
「Steve Kuhn Trio - Full Moon And Empty Arms」

          



 
   
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by knakano0311 | 2016-10-11 10:05 | JAZZY紀行 | Trackback | Comments(0)
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