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大屋地爵士のJAZZYな生活

熟年離婚あるいは婦唱夫随 (2)

さあ、前回に続いて第3組目からの紹介ですが、まさしく、この世界は「夫唱婦随」ならぬ「婦唱夫随」です。

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「ステイシー・ケント」。私が最も好きな女性ジャズボーカリストの一人ですが、彼女名義でのアルバムについては別の機会に譲るとして、彼女もパートナーと一緒のアルバムがあります。テナーサックス奏者の「ジム・トムリンソン」。いつも彼女のアルバムでは、バックで絶妙なサックスを聞かせています。このアルバムは彼名義のボサノバ中心のアルバムで、「リリック The Lyric」。たしか2曲を除いて、ステイシーがボーカルでまさしく「婦唱夫吹」しています。さわやかな印象の好アルバム。アルバム6曲目の「What Are You Doing The Rest Of Your Life?」は定年オヤジにとっては身につまされる歌詞。そのほかスキャットを含め4曲程度参加しているこれまたBOSSAのアルバム「Brazilian Sketches」もある。

The Lyric
Jim Tomlinson / Token
ISBN : B000EHPOTQ
スコア選択:

Brazilian Sketches
Jim Tomlinson / Candid
ISBN : B00005QZGZ
スコア選択:

「Jim Tomlinson & Stacey Kent - Corcovado (from the Lyric) 」
 
          

さあ、次はまたピアノ。この場合は「婦唱夫弾」か? 「マリエール・コーマン with ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ」。 彼らの作品はヨーロッパの知られざるJazzの名盤を発掘することで有名な浪花のJAZZ工房、「澤野工房」から発売されているアルバムです。残念なことにこのブログからはデーターベースにアクセスできませんので、詳しくは「澤野工房」のHPにアクセスして確かめてください。  http://www.jazz-sawano.com/

お奨めの2枚は、「From The Heart  型番AS023」「Between You & Me  型番AS043」。「From The Heart」はマリエール+トリオを意味してかジャケットは4つ葉のクローバ。自然のままの飾らない、チャーミングなマリエールの歌声。奇をてらうようなアレンジも超絶的な技巧もなく、甘くなりすぎることもないトリオの演奏。さらっとしたさわやかな気持ちよさを味わえます。
特に「Estate」はトリオだけの演奏であるが、今まで聴いた数ある「Estate」のなかで一番美しい出来ばえではないかと思う。8曲目、A.C.Jobimの「黒と白の肖像」がポルトガル語でこれまた甘美に、実に叙情豊かに歌われる。
1)Early Autumn 2)Moonlight in Vermont 3)I've Got The World On The Staring 4)Corcovado 5)Broadway 6)Estate 7)Dein Ist Mein Ganzes Herz
8)Retrato Em Branco E Preto 9)Everything Happens To Me 10)You Must
Believe In Spring

「Between You & Me」もBOSSA、スタンダードのアルバム。夫婦が見つめあっているジャケットもほほえましく素敵。オランダはアムステルダムを中心に活躍している彼ら。本当にヨーロッパにはリリカルなJazzアーティストが多いと思う。JAZZはUSAだけの音楽ではなく、本当にグローバルな音楽だということが、この二人のアルバムからだけでも実感できる。「Gentle Rain」「You Don’t Know What Love Is」「It Might As Well Be Spring」・・・・。2枚とも何回も聴いているとその暖かさが「じわっ」と伝わってくるアルバム。2枚とも長距離の海外出張の帰りのナイトフライトの機内でいつも聞いていた癒しの愛聴盤となっている。
1)Too Marvellous 2)So Tinha De Ser Com Voce 3)My Foolish Heart 4)Thou
Swell 5)Gentle Rain 6)The Song Is You 7)Que Reste Il De Nos Amours
8)You Don't Know What Love Is 9)It Might As Well Be Spring 10)I Never
Went Away

アムステルダムといえば、運河に行く手を阻まれて目の前に見えるホテルにたどり着くのに1時間以上かかったというお馬鹿な経験を今思い出した。

4組の「婦唱夫吹、婦唱夫弾」を紹介しましが、かくありたいなと思う夫婦の有り様かな。
by knakano0311 | 2006-07-19 00:14 | おやじのジャズ | Comments(0)
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