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大屋地爵士のJAZZYな生活

聖夜の贈り物、Ave Maria

数十年来の友がCDを贈ってくれました。そのアルバムは、「スラヴァ/アベ・マリア」。

このCDは、欧州で記録的なヒットとなった「9つのアヴェ・マリア」を、更にパワー・アップした日本デビュー盤(1995年11月)で、25万枚を超えるセールスを記録した代表作となった。16世紀のカッチーニから20世紀のストラヴィンスキーまで11人の作曲家による12曲の『アヴェ・マリア』を、「スラヴァ」がヴォーカルとシンセサイザーによって聴かせてくれるアルバムである。

1990年代から日本でもカウンター・テノール(男声アルト)の声が、非常に好まれるようになったらしいが、バブル崩壊以後の暗く落ち込んで、癒しを求めていた日本の社会の雰囲気に、スラヴァの声は見事にマッチし、大ヒットを記録した。そして、このCDは、その後「サラ・ブライトマン」などの「クラシック」という枠を超えた、「クロスオーヴァー」という新ジャンルを生み出す礎となったという。

「スラヴァ/Slava / Слава(本名;ヴィヤチェスラフ・カガン・パレイ)」は1964年旧ソ連ベラルーシのゴメル生まれ。3オクターブを超えるという男性としては、驚異的な音域を持つその裏声によって、男性(或いは女性すらも)を感じさせない、一種中性的で神がかりな声を持つスラヴァ。その声をエコーを聞かせた多重録音により、なお一層、暗く、妖しく、神秘的な雰囲気を漂わせる。従って、普通は女性歌手がうたう「アベ・マリア」ですが、まったく違和感なく、むしろ超次元的な感覚で聞き惚れてしまいます。

明日の聖夜に聴くCDとして、最高におすすめの1枚。


ave maria
スラヴァ / / ビクターエンタテインメント
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「アヴェ・マリア(シューベルト) - スラヴァ」

          
by knakano0311 | 2007-12-23 18:00 | 音楽的生活 | Comments(0)
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