人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大屋地爵士のJAZZYな生活

我が家の歳時記 ~ 武田尾の山桜 ~

我が家の歳時記 ~ 武田尾の山桜 ~_b0102572_23463117.jpg

サクラは植物学上、バラ科、サクラ亜科、サクラ属の落葉高木または低木の樹木です。日本にはヤマザクラ、オオシマザクラなど9種を基本にして、変種をあわせると100以上のサクラが自生しており、これらから育成された園芸品種は200以上もあります。(財団法人 日本さくらの会 HPより)

「染井吉野」は、江戸時代の末期に江戸染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋から「吉野桜」と名づけて売り出され、その後、本家吉野のヤマザクラとまぎらわしいということで「染井吉野」と改名されたそうです。葉より先に花が咲くので華やかに見える、環境に強いので育てやすいなどの理由で一気に日本中に広まったらしい。

宝塚から武庫川渓谷をJR福知山線の廃線沿いに入った武田尾近くに、桜博士と呼ばれ、水上勉の小説「櫻守」のモデルとなった故・笹部新太郎氏の「桜の園」と、「亦楽(えきらく)山荘」があった跡地をいまも地元の人たちが整備して守っている場所があります。(「我が家の歳時記~武田尾・廃線の紅葉ハイキング~」参照) 去年紅葉の時期に訪れて、櫻の時期にまた訪れてみようと思い、行って来ました。

我が家の歳時記 ~ 武田尾の山桜 ~_b0102572_23471952.jpg

「桜の園」は、観光や人に見せるために櫻を植えたのではなく、日本古来の山桜の種が絶えるのを憂えた笹部氏が、昭和40年代ごろまで桜の研究に使用した演習林で、面積は約40ヘクタール。全国から集めた山桜を接ぎ木するなどして丹念に植栽し、桜の本数は5千本を超えたとも言われている。昭和53年に笹部氏が亡くなったあと、市や地元の人たちが、桜の園を遺族より買い受け、森林や遊歩道整備などを実施し、廃線後も地元の「桜守」たちが「桜の園」を守り、廃線沿いに、桜を植え、今も守り、春は桜、秋は紅葉の名所となっている。
演習林のため、一箇所に固まって櫻があるのではなく、自然のままにあるがごとく、山全体に点在している。従って観るためには、山を登らなければならず、その辺が普通の「花見」とはちょっと違う。しかし、染井吉野とはすこし趣が違う、凛とした山桜を見ると、山を登ってきた苦労も忘れるほどである。


櫻に由来する小説は沢山あるが、まず櫻の園をモデルとした水上勉の小説「櫻守」。

櫻守 (新潮文庫 み 7-9)
水上 勉 / / 新潮社
スコア選択:





そして、最近はすっかり「山本周五郎」の後継者と目されている「藤沢周平」の「山桜」が所収されている「時雨みち」。

時雨みち (新潮文庫)

藤沢 周平 / 新潮社






ちなみに、「山桜」は、篠原哲雄監督、東山紀之、田中麗奈主演で映画化され、5月に公開される予定である。「さらば、我が愛 覇王別姫」で「いもたこなんきん」入りした??「東山紀之」主演となれば、これはぜひ見に行かねば納得しないであろう。そしてこの映画の主題歌は、「一青窈」がうたう「栞」で、これは最新のアルバム「Key」に収録されている。

Key(DVD付)

一青窈 / Columbia Music Entertainment,inc.( C)(M)





吉野に住んで孤高の歌人といわれ、つい先日他界した歌人「前 登志夫」氏の代表作から。

   山櫻 そのひとつだに 伐(き)らざりき いさぎよく 山の家 棄てざりき
by knakano0311 | 2008-04-18 11:49 | 我が家の歳時記 | Comments(0)
<< もしもピアノが弾けたなら(4)... 「女だてらに・・・・」 >>