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大屋地爵士のJAZZYな生活

60歳過ぎたら聴きたい歌(15)  ~ Dance Me To The End Of Love~

60歳過ぎたら聴きたい歌(15)  ~ Dance Me To The End Of Love~_b0102572_2349851.gif(写真;レナード・コーエン  HPより)


私は音楽的持病として「特定曲症候群」を持っていることは、すでに以前のブログでも書いたとおりです。(「持病がまた出た・・・・・」など参照) この症候群を発生させる曲として、女性ボーカルに限るのですが、「Close Your Eyes」、「I’ll Wait For You」、「Comes Love」、「Windmills Of Your Mind」・・・などが、代表的なウィルス保持曲のいくつかです。定年退職してこのブログを始めてから、新しく症候群のリスト入りした保持曲があります。その一つが「Dance Me To The End Of Love」でした。そして、いつものようにそれは突然やってきたのです。
デビュー3作目の「Half the Perfect World/幸せになる12の方法」がよかったので、つられて買ってきた「マデリン・ペルー/ケアレス・ラブ」の冒頭の曲、それが「Dance Me To The End Of Love」だった。レトロな旋律の中に漂う官能の匂い、ラテンの曲を感じさせるような哀愁と影。冒頭のイントロからすっかり感染してしまいました。少年の頃、何かしら心ときめくものを感じながら初めて聴いた「ベサッメ・ムーチョ/Besame Mucho(もっとキスして)」と同じような感覚でした。 

還暦を超えた私にいまでもこのような情感な残っていたことに少し驚くと同時に、うれしくもあり、
これからでも恋に燃えてみようと思っている、或いは、今恋に燃えているシニアの皆さんに贈る歌として、このブログでもとりあげて見たくもなりました。


ケアレス・ラヴ
マデリン・ペルー / / ユニバーサル ミュージック クラシック
ISBN : B000STC6NW
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「madeleine peyroux - dance me to the end of love」

          


ラテンJAZZを歌わせたら、その色っぽさでピカイチのMAYAが歌う「Dance・・・・」は、寺嶋靖国氏の立ち上げたレーベルからの初リリース、「松尾明トリオ/アローン・トゥゲザー」の中のたった一曲、白眉のボーカル曲として収録されている。

アローン・トゥゲザー
松尾明トリオ / / ディウレコード
ISBN : B000SKNPE0
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「Dance ・・・・」、オリジナルは「レナード・コーエン」作詞作曲。冒頭の写真の気難しくて、神経質で、ヤバそうなオヤジがレナード・コーエンです。あんなこわそうなオヤジの歌うバージョンより、女性ボーカルのほうが絶対いい筈とずっと思っていましたが、このブログを書くのを機会に初めてコーエンを聴いてみました。
「Dance ・・・・」は、84年リリースのアルバム『哀しみのダンス(Various Positions)に収められているが、私が聴いたCDは「More Best Of Leonard Cohen」。案の定、陰々滅々たる歌い方で、まるでファドかシャンソンを聴いているよう。コーエンは、そのカリスマ性でカナダ、アメリカよりヨーロッパで絶大な人気があったというのも分かるが、この歌い方は私の意図に反して「悲劇的な恋」を暗示してしまうかもしれない。それは別として、私としてはコーエンのこの歌唱は、病み付きになるほど心に染み入る名唱であったことは付け加えておきます。


モア・ベスト・オブ・レナード・コーエン
レナード・コーエン / / ソニーレコード
ISBN : B00005G950
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今回は原詩が難解でしたので、ライナー・ノーツ添付の訳詩を転記します。
コーエンの精神的なバックグランドや思想、或いは彼が好んでとりあげていた宗教的な世界観などについての知識や素養がほとんどないので、詩が何を意味するのか、実際のところほとんど分からないままですが、愛の歌として割り切ってしまえば、その雰囲気は感じ取れるでしょうか?


【Dance Me To The End Of Love/哀しみのダンス】  Leonard Cohen 作詞作曲
                                      滝上よう子 訳詩

 ♪ 情熱のヴァイオリンにあわせ踊らせてください
    どんなに辛くとも神に召されるまで踊りましょう
    どうか私の鳩になって安らぎを与えてください
    愛が果てるまでおどりましょう

    たとえみんな去ってしまっても踊り続けましょう
    バビロンの人達のようにあなたのお姿を感じたいのです
    あなたの愛は永遠だと教えてください
    愛が果てるまでおどりましょう

       ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・    ♪

「Leonard Cohen's song "Dance Me To The End of Love」

           

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レナード・コーエン(Leonard Norman Cohen)
1934年カナダ・モントリオール生まれ。20代の頃は詩人、小説家として活躍するが、30代半ばの68年、自らシンガー・ソングライターとしてレコード・デビュー。デカダンな雰囲気で特にヨーロッパで絶大な人気を獲得。日本では主にシンガーソングライターとして知られ、熱心なファンも多い。過去30年間に記した詩集8冊、小説2冊、そして12枚に及ぶアルバムを通じて、人間の奥深くに潜む内面世界の謎を認識し、それに対する自分のメッセージ、ヴィジョンを発し続けてきた。90年代にはトリビュート盤も制作されるほど、後の世代に多大な影響を与えている。70歳を超える現在もアルバムをリリースするなど精力的に活動中。漂白の詩人、異端のシンガーソングライターと呼ばれ、1996年には臨済宗の和尚となるという異色の経歴も有する。

                                (参照;コーエンに関するHP)
by knakano0311 | 2008-06-01 15:50 | 60歳過ぎたら聴きたい歌 | Comments(2)
Commented by 紫音 at 2016-11-12 12:30 x
アッシリア帝国がイスラエル王国を征服して、
イスラエル人(ユダヤ人)を奴隷として連れ去ったのが、
バビロン捕囚。

旧約聖書の中の、キリスト?マリア?の愛の僕となる
といぅ意味でしょぅか。
Commented by knakano0311 at 2016-11-12 13:40
紫音 さん   コメントありがとうございます。よくわかりませんが、詞の奥に旧約聖書的な何か深い意味が隠されていそうなことだけはわかります。
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