私は音楽的持病として「特定曲症候群」を持っていることは、すでに以前のブログでも書いたとおりです。(「持病がまた出た・・・・・」など参照) この症候群を発生させる曲として、女性ボーカルに限るのですが、「Close Your Eyes」、「I’ll Wait For You」、「Comes Love」、「Windmills Of Your Mind」・・・などが、代表的なウィルス保持曲のいくつかです。定年退職してこのブログを始めてから、新しく症候群のリスト入りした保持曲があります。その一つが「Dance Me To The End Of Love」でした。そして、いつものようにそれは突然やってきたのです。
デビュー3作目の「Half the Perfect World/幸せになる12の方法」がよかったので、つられて買ってきた「マデリン・ペルー/ケアレス・ラブ」の冒頭の曲、それが「Dance Me To The End Of Love」だった。レトロな旋律の中に漂う官能の匂い、ラテンの曲を感じさせるような哀愁と影。冒頭のイントロからすっかり感染してしまいました。少年の頃、何かしら心ときめくものを感じながら初めて聴いた「ベサッメ・ムーチョ/Besame Mucho(もっとキスして)」と同じような感覚でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
レナード・コーエン(Leonard Norman Cohen)
1934年カナダ・モントリオール生まれ。20代の頃は詩人、小説家として活躍するが、30代半ばの68年、自らシンガー・ソングライターとしてレコード・デビュー。デカダンな雰囲気で特にヨーロッパで絶大な人気を獲得。日本では主にシンガーソングライターとして知られ、熱心なファンも多い。過去30年間に記した詩集8冊、小説2冊、そして12枚に及ぶアルバムを通じて、人間の奥深くに潜む内面世界の謎を認識し、それに対する自分のメッセージ、ヴィジョンを発し続けてきた。90年代にはトリビュート盤も制作されるほど、後の世代に多大な影響を与えている。70歳を超える現在もアルバムをリリースするなど精力的に活動中。漂白の詩人、異端のシンガーソングライターと呼ばれ、1996年には臨済宗の和尚となるという異色の経歴も有する。