あちらの世界からこちらの世界へ遊びに来てくれたミューズ、「今井美樹」の新作アルバム「I Love A Piano」のジャケットには、多分今井美樹本人のものであろうと思われる素敵な美脚がデザインされている。これは、自分が美脚であることを彼女は十分自覚していますね、それほどの美脚ですね。このジャケットをみていたら、どこかで見たようなジャケットだなと思った。調べてみると、JAZZピアノのコンピレーションアルバム「PIANO JAZZ CLUB」のジャケットとそっくり。多分、プロデューサーに「PIANO JAZZ CLUB」のイメージがあったんでしょうが、勝つ自信があって敢えてチャレンジしたんでしょう。どちらも素敵なジャケットに仕上がっていますが、美脚度では今井美樹に軍配が挙がりますね。
I Love A Piano
今井美樹 / EMIミュージック・ジャパン
PIANO JAZZ CLUB
オムニバス / / エム アンド アイ カンパニー
ISBN : B000BKJE56
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そんなことがきっかけとなって、「JAZZと美脚との素敵な関係」、正しくは「JAZZ・アルバム・ジャケットと美脚との素敵な関係」というべきかもしれませんが、少し調べてみました。
まっさきに思い出すのは、なんといっても「ソニー・クラーク/クール・ストラッティン」のあまりにも有名なジャケット。「ストラッティン」とは「肩で風を切って歩く、気取って通りを歩く」という意味。スリット入りのタイト・スカートを履いたキャリア・ウーマンらしき女性が、さっそうとマンハッタンを闊歩しているジャケットのカッコ良さに魅かれて、思わずレコードを買った人も多かったはず。リリースされたのは、1958年というから、ウーマン・リブ(Women's Liberation)最盛期の10年ほど前ではあるが、そんな時代の雰囲気をも感じさせる傑作ジャケットである。
演奏もこれまたカッコいい。ソニー・クラークのピアノに、ジャッキー・マクリーンのアルト・サックス、アート・ファーマーのトランペットとメンバーも豪華。アメリカのジャズ雑誌「ダウンビート」での、初出時の評価は三つ星だったらしいが、日本では、「クレオパトラの夢」と並んで、人気投票で必ずトップ5に入るほどの人気作。数枚の名盤を残し32歳で薬死(62年)したクラークの、これぞハード・バップ、これぞファンキー・ジャズの名盤。
クール・ストラッティン
ソニー・クラーク / / EMIミュージック・ジャパン
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そして、その名盤にも別テイクの演奏と写真があった。それを組み合わせた「ザ・コンプリート・クール・ストラッティン・セッション」。美脚の躍動感について言えば、前作に軍配を私は挙げる。
ザ・コンプリート・クール・ストラッティン・セッション
ソニー・クラーク / / EMIミュージック・ジャパン
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「テイク・ファイヴ」の大御所「デイブ・ブルーベック」の「エニシング・ゴーズ」。「夜も昼も」「ラヴ・フォー・セール」など、コール・ポーターの超有名スタンダード集。「飛行機と足のジャケットに駄盤なし」というジャズの通説があるらしいが、それに違わずのアルバム。それにしてもこの足は美しい・・・。
エニシング・ゴーズ
デイブ・ブルーベック / / ソニーレコード
ISBN : B00000K277
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(以下 次号につづく)