大屋地爵士のJAZZYな生活

酒蔵通りで見つけたスエーデン  ~西宮・今津港界隈を楽しむ~

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妻の誕生日。ということで、現役時代は、仕事の忙しさにかまけて、ほったらかしにしていた過去の罪滅ぼしも兼ねての「お出かけ」。街歩きと美味しいものを食べ、美しいものを観たいという欲張りな彼女の要望に応えることになりました。まず最初の二つ。かってヨットの練習に明け暮れていた西宮・ヨットハーバー近く。そんななつかしいこの近辺には、案外知られざるいろいろな史跡が残っていて街歩きにも適しています。まず、「西宮砲台」。時はNHK大河ドラマ「篤姫」の時代。国防不安を感じた江戸幕府は、勝海舟の提言をいれて大阪湾沿岸4カ所に砲台を築いた。和田岬、湊川、今津…そしてここ、西宮。実用に向かなかったらしいが、当時の面影をよくとどめているという。詳細はリンクのサイトでクリックしてご覧を。

そして、西宮は、阪神間では「灘」と並んで多くの酒造会社が立ち並んでいる酒どころ。白鹿、松竹梅、白鷹、日本盛、大関、多聞、白雪、金鹿、扇正宗・・・・・・など大手酒造メーカーが目白押し。六甲山系からの伏流水で日本名水100選にも選ばれ、海に近く塩分も適度に含まれていることが酒造りには欠かせない酵母の発酵を促進させるということから、酒造りがこの地で盛んとなったそうだ。その由縁となる「宮水発祥の地」や明治時代の小学校の校舎である「今津六角堂」などを廻って「今津灯台」へ。
今津は江戸時代に酒造りと酒の積出しで栄えた港町。当時、江戸への「下り酒」を運ぶ樽廻船を迎えたこの港の灯台は、江戸後期の文化7年(1810)今津の大関酒造、五代目当主長兵衛によって創設され、昭和59年には創建当時そのままの姿に復元されました。高さ6m余、木造の灯篭型の灯台で、今津港のシンボルとして親しまれ、海図にも記載され、今でも現役でその役目を立派に果たしています。

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そしてお酒ではなく、お目当てのランチは、最近多くの酒蔵や酒造メーカーが経営しているアンテナ・レストラン。そのうちの一つ「日本盛」がオーナーで「無農薬栽培野菜」にこだわったレストラン「over garden/ウーバレ・ゴーデン」。スエーデン語で「庭をこえたところに」という意味らしいが、「シンプル」、「モダン」、「ナチュラル」という店のコンセプトを突き詰めていくと、「スエーデンの暮らし方」が最も似ているということでこの名前になったそうです。前庭を抜けていくアプローチ、心地よいインテリア、明るくて店一杯に溢れる日差し、作り手の顔や作業がみえるオープン・キッチン・・・。そしてパスタ・ランチの美味しかったこと。街角で見つけたスエーデン。妻、大満足の街歩きと食事でした。また一つ「いもたこなんきん」が増えたかな・・・・。

そして、残った最後のお望みは、「美しいものを観たい」という要望。さればと、友人やブログ読者の薦めもあって会期の終了も間近になっていた「佐伯祐三展」。西宮から一気に車を飛ばして大阪・天王寺公園、大阪市立美術館へと。

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佐伯祐三;カフェ・タバ 1927年 個人蔵  特別展HPより

「佐伯祐三(1898-1928)」。大阪出身で、30歳の若さでパリで夭折した天才洋画家の没後80年を記念した展覧会。北野中学校を卒業し、東京美術学校へ入学、1924年にパリに渡り、自作をフォーヴィズムの巨匠「ヴラマンク」から「アカデミック!!」と一喝された佐伯は、そこから自己を確立する芸術の模索の旅が始まる。この展覧会はその旅と鋭い造形感覚と荒々しいまでの個性溢れる画風でいまだに人気の佐伯祐三の世界を、代表作約110点で余すとこなく展望してみせる。

私が心魅かれたのは、再度渡欧した第2次パリ時代の佐伯祐三の描くパリの街並み。その街角に描かれた人物の点景。小粋なファッションをまとい、颯爽と軽やかにすそを翻して歩くパリジェンヌ。簡単な一筆の小さな描写の人物達が、そんなイメージを与えられ、活き活きと鮮やかに動き出し、眼前を横切っていく。

何回か訪れたパリ、その「街歩き」の思い出にぴったりなアルバムは、伝説のアコーディオン奏者、72歳(2001年リリース時点で)のデビュー・アルバム、「ジャン・コルティ/Jean Corti - クーカkouca」。このアルバムは、パリの大衆音楽「ミュゼット」という音楽。哀愁があって、小粋で、レトロで、艶があって、洒脱。まさしくパリジェンヌがコーヒーを楽しむ、パリの街角のカフェが眼に浮かぶよう。収録7曲目は宮崎駿監督「紅の豚」の挿入歌、加藤登紀子の歌った「さくらんぼの実る頃」。

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クーカ

ジャン・コルティインディペンデントレーベル



「さくらんぼの実る頃」はアップされていませんでしたので、「Jean Corti - Amazone」を ・・・。

          
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by knakano0311 | 2008-10-10 16:47 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(3)
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Commented at 2008-10-11 15:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by knakano0311 at 2008-10-11 21:03
はじめまして-さん
「爵士」は中国語でJAZZのこと。「大屋地」は「おやじ」の駄洒落。おやじギャクでどうもすいません・・・・。
Commented by うりずん at 2008-10-11 23:50 x
こんばんは。
西宮~大阪へ、充実の一日を過ごされたようですね。
確かに佐伯祐三の描くパリの街並みからはアコーディオンの音色が聞こえてきそうな気がします。
街にはそれぞれ似合いの音楽があるようです。
五年前、ポルトガルに旅した時にリスボンの街でファドのディーバ、アマリア・ロドリゲスの怪しげなCDを買った事を思い出しました。
今日、街で偶然、学生時代に友人に出会い、昔話に花を咲かせました。
その余韻でか、久しぶりにジャクソン・ブラウンの『レイト・フォー・ザ・スカイ』を聞いています。
このアルバムとエリック・アンダースンの『ブルー・リバー』、ニール・ヤングの『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』は我が青春のバイブルです。
では、また。
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