大屋地爵士のJAZZYな生活

パリ、空中プロムナード   ~バスティーユ、リヨン駅界隈を楽しむ・番外編~

先日、佐伯祐三の描くパリの街角をみていたら、パリの「街歩き」のことを思い出した。バスティーユ近くから始まり、リヨン駅北側を通って伸びる高架鉄道跡の「空中プロムナード」をおすすめの街歩きルート、「街を楽しむ・想い出の番外編」として記してみたい。
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かって何回かパリは訪れたことがあるが、2007年4月に妻と訪れたときに、今回は「パリの街歩き」を楽しもうと決めていたのだが、ホテルか日本食レストランで入手した日本語の情報誌にパリ、リヨン駅近くの「空中プロムナード」の情報が載っていた。運良くリヨン駅近くのホテルに宿泊していたため翌日の朝さっそく出かけてみた。


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この「空中プロムナード(Promenade plantée、プロムナード・プランテ=緑の散歩道)」は、もう使わなくなった鉄道高架跡を改修して遊歩道にしたものです。1859年バスティーユから延びるヴァンセンヌ線と呼ばれた高架鉄道として建設され、以後110年間に渡って利用されていたが、すでに路線は廃止されそのまま放置されていたものを、1986年にパリ市が買取り、プロムナードとして再利用することになったものです。かっての軌道部には樹木や花を植え空中緑化、公園とし、総延長約1.4kmにも及ぶ歩行者用遊歩道として利用し、高架下のアーチ部はアトリエや工房、店舗空間として1995年に復活させたものです。(注;別の「資料」には総延長4.5kmとあり、実際歩いた私としてはそちらが正しいのではないかと思います。かなりの距離でした。)
(上の写真記事はサイト「建築マップ」より引用、参照)

b0102572_2394664.jpg高架プロムナードはただ緑を植えるだけではなく、4月に訪れたときは、花壇やバラ園になっていたり、またところどころベンチのある広場になっていたり、変化をもたせています。プロムナード沿いのアパルトマンの窓辺の花や景観、教会、眼下の道路と歩く人々、カフェ、そんなパリのごくごく一般的な風景が借景となり、交差点も信号機もなく、遊歩道をのどかな雰囲気で歩くので、楽しく疲れずに散歩できます。


b0102572_22584692.jpgそして、高架下はアートと工芸の集積地となっており、家具、ドア、ランプ、アクセサリー、トルーペイント、刺繍、陶磁器などのさまざまなショップやギャラリー、工房が並んでいます。

左の写真はこういうものがあると初めて知った、きれいな刺繍が施されたミニチュアのハイヒール専門のブティック。北斎のモチーフの上にさりげなく・・・。


b0102572_2331832.jpg木のクラフト・ショップのウインドウに置かれたかわいいハリネズミのクラフト。

バスティーユ、リヨン駅どちらからも歩いて5分ほどのところにありますが、行きは空中プロムナードを散歩し、開放感とパリの雰囲気を満喫し、帰りは高架下の工房を覗きながら、お土産や買い物を楽しむというルートがおすすめです。


それにしても、140年以上前に建てられた高架鉄道跡をこんな素敵で、意外な形で再利用し、しかもそれがまったく古さを感じさせず、むしろパリの街の中にオアシスとしてしっくりと溶け込んでいる、こんな懐の深いヨーロッパ、パリの歴史建造物や建築に対するセンス、感覚は建築関係者ならずとも、ぜひ見習いたいもの・・・・。

さあ、パリをタイトルにしたJazzアルバムはいくつかあるが、ピアノトリオ「ケニー・ドリュー」の「パリ北駅着、印象」をあげておこう。
ケニー・ドリュー (Kenny Drew、1928年8月 - 1993年8月)はハード・バップ・ピアニストの一人でニューヨーク出身でありながら、ヨーロッパにすっかり魅せられてしまったアメリカ人のJazzピアニスト。メロディを重視し、優しいタッチの演奏で、ヨーロッパ及び日本で人気を集めた。今風に言えば、ヨーロピアン・スムース・ジャズ・ピアノというところか・・・・。
彼は、1961年にパリに渡り、その後1964年からデンマークのコペンハーゲンに活動の拠点を移し、以来コペンハーゲンを生涯の演奏の場にしたと言う。心地よさだけではない「サムシング」を感じさせる演奏が人気を呼んだのであろう。
「パリ北駅着、印象」は、1988年にケニー・ドリュー・トリオがコペンハーゲンで録音したアルバムです。パリへの憧れ、ヨーロッパへの愛着がにじみ出てくるような傑作アルバム。

パリ北駅着、印象
ケニー・ドリュー・トリオ / エムアンドアイカンパニー
ISBN : B0000A8UY8
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埋め込みができませんのでクリックでどうぞ。アルバムから表題曲を含む3曲を ・・・。 「Kenny Drew trio ― Impressions/Evening in the Park/Autumn Leaves」


そして、パリの大衆音楽「ミュゼット」の薫りを色濃く感じさせるアルバムは、なぜかタイトルはアカプルコの「桑山哲也/アカプルコの月」。ボサノバ、ミュゼット、ジプシー・スイング、タンゴなどがいっぱい詰まった宝石箱のようなアルバムで、ノスタルジックなアコーディオンの音色は、とても心地よく、パリの街角を歩いているような異国情緒に浸れます。これほどまでに異国情緒を表現できる彼のバックグラウンドとは一体なんだろう。藤田某という女優と結婚したらしいが・・・・・。

アカプルコの月
桑山哲也 広瀬健二 高橋辰巳 黒木千波留 山田智之 村上“ポンタ”秀一 北村晋也 / BMG JAPAN
ISBN : B00005ONVC
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「アカプルコの月 - 桑山哲也」

          


二人のエトランゼが描くパリの心象風景・・・・。
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by knakano0311 | 2008-10-15 23:47 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)
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