大屋地爵士のJAZZYな生活

2017年 08月 30日 ( 1 )

路傍の花、樹々の鳥(180) ~ 夏の終わりの凌霄花 ~

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 長い間楽しませてくれた、路傍の炎天の花、落葉のつる性の植物、「ノウゼンカズラ(凌霄花)」。その鮮やかな紅色もすこし褪せてきたように思えるが、地面に落ちた花弁も艶やかな色を失わない。残暑は厳しいが、夏の終わりを感じさせる。

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 梅雨明け頃から咲き、長い間楽しませてくれたのは、こちらは常緑のつる性の植物、「スイカズラ(吸い葛)」。別名、「ニンドウ(忍冬)」。冬場を耐え忍んで常緑を保つことからこの名がついたという。「ヘクソカズラ(屁糞葛)」と並んで、雑草的な生命力でいたるところの木に絡みついているのを見かける。

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 さて、今宵のピアノ。イタリア・ジャズ・ピアノの至宝とまで呼ばれている、「アレッサンドロ・ガラティ/Alessandro Galati」。このブログでも何回も取り上げた私ご贔屓のピアニストである。
 
 今宵はその耽美的なトリオではなく、ガラティの挑戦的、実験的取り組みといっていいでしょう、ヴォーカル&管楽器入り編成で、「ケニー・ホイーラー/Kenny Wheeler」に捧げた即興の変奏曲を中心にしたアルバム、「Wheeler Variations」(2017)。
 
 編成はというと、シックステットで、「Alessandro Galati – piano, compositions, arrangements」、「シモーナ・セヴェリーニ/Simona Severini – vocals」、「スタン・スルツマン/Stan Sulzmann – tenor saxophone」、「ステファノ・カンティーニ/Stefano Cantini – soprano saxophone」、「アレス・タヴォラッジ/Ares Tavolazzi – bass」、「エンゾ・ジリーリ/Enzo Zirilli – drums」。

 また、私は聞いたことがなかった「ケニー・ホイーラー」は、カナダ、トロント生まれで、主にイギリスで活躍したジャズ・トランペット・フリューゲルホーン・コルネット奏者、作曲家で、2014年9月に84歳の生涯を閉じている。ECMレコードには、演奏参加した多数の作品があり、1976年には、「ジョン・テイラー/John Taylor(p)」、「ノーマ・ウィンストン/Norma Winstone(vo)と、ジャズグループ「アジマス/Azimuth」を結成し、重要なメンバーとして活動したという。

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 「ジョン・テイラー」に限らず、ボーカルを楽器の一つとしてみたてる傾向が、欧州のジャズピアニストに多いようです。そんなこともあって、あの「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」と何回かコラボししたことのある、ボーカルの「シモーナ・セヴェリーニ」を起用したのでなないだろうか。

 アルバム編成は、「Kenny Wheeler」の綴りを分解した16曲で、「KEN」、「NY」、「WHEEL」、「ER」の4曲がそれぞれ即興の変奏曲を従えたボーカル曲となっている。作詞、作曲、アレンジはすべてガラティによるもの。ライナーノーツでガラティは、「若干のカオスが混在する感傷的なメロディを今も求めている」というホイーラーの言葉を引用し、『「Wheeler Variations」は私の愛情を明らかに宣言するものだ。私の内なる「ケニー・ホイーラー」の世界への。』と語っている。

 全体的にはボーカル、2本のホーンも含め、美しくもあり、陰影の際立った印象となってるが、「若干のカオスが混在する感傷的なメロディの探求」という試みは成功しているように思える。ただし、ガラティ・ファンには、その分、あのガラティ節ともいえる美メロ・ピアノが少ないように感じるかも知れない。

WHEELER VARIATIONS ホイーラー・ヴァリエーション

ALESSANDRO GALATI / SOMETHIN'COOL



「KEN ー Alessandro Galati」

          
  


  
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by knakano0311 | 2017-08-30 10:27 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)