大屋地爵士のJAZZYな生活

世界は音楽に満ちている  ~ 恩田陸/蜜蜂と遠雷 ~

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 「明るい野山を群れ飛ぶ無数の蜜蜂は、世界を祝福する音符であると。
そして、世界とは、いつもなんという至上の音楽に満たされていたことだろう、と。」

 こんな言葉で始まる小説を読んだ。「恩田陸」著、「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)。直木賞と本屋大賞をW受賞した作品。

 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年、「風間塵」15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇し、CDデビューもしながら、13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった「栄伝亜夜」20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの「高島明石」28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門「ジュリアード音楽院」の「マサル・C・レヴィ=アナトール」19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?  (解説より)

 章立ても凝っていて、ほとんど全ての章にJAZZを含む楽曲のタイトルがつけられているのも興味深い。例えば、「ノクターン」、「イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン」、「月の光」、「ユード・ビー・ソー・ナイス・トウ・カム・ホーム・トウ」、「虹の向こうに」・・・など。

 久しぶりの一気読み。 読みながら、作者の表現力、特に音楽を言葉で伝えるという作者の力量に圧倒された。省みると、長いあいだJAZZに関するブログをつづけても、一向に向上しない、私のボキャブラリー、語彙、表現力の貧困さ。元々そのことを自覚していたから、ブログでは、演奏評価や批評を控え、実際に聴いてもらった方がいいということを言い訳にして、YOUTUBEに頼っているが、そんな言い訳など一瞬で吹き飛んでしまう羨ましいほどの才能である。

 「音楽が駆けていく。この祝福された世界の中、一人の音楽が、ひとつの音楽が、朝のしじまを切り裂いて、みるみるうちに遠ざかる。」

 こんな文章で余韻を残しながら、物語は終わる。

蜜蜂と遠雷

恩田 陸 / 幻冬舎



 そういえば、去年の本屋大賞の「宮下奈都」著、「羊と鋼の森」(文藝春秋)も、ピアノの調律に魅せられた一人の青年の物語、音楽に関わる小説だった。

羊と鋼の森

宮下 奈都 / 文藝春秋



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 気を取り直したところで、さあ、わがブログ。今宵のピアノ、ヨーロッパが誇る名ジャズ・ピアニスト、「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」である。日本でリリースとなったトリオの新作は、「Ménage à Trois」。日本語の語彙には適切な言葉はないらしいが、直訳すると、三人婚(さんにんこん)。2人の同性と1人の異性による婚姻関係を指すという。深いところの意味までは分からないが、トリオ間のJAZZ的共感、あるいは、ジャズ的な世界の中に異質なクラシックをどう結合させていくか。そんなことを指したのではないだろうか。

 ドビュッシー、サティ、バッハ、シューマン、リストといった作曲家の楽曲を、即興演奏も展開させながらの演奏は、まさしくジャズ。2015年11月フランス録音。パーソネルは、「Enrico Pieranunzi(piano)」、「ディエゴ・アンベール/Diego Imbert (double bass)」、「アンドレ・チェカレッリ/André Ceccarelli (drums)」。 下手な評論はしませんよ。

Ménage à Trois

Enrico Pieranunzi / Bonsai Music



「Enrico Pieranunzi - 1ère Gymnopédie (E.Satie)」

          

「Romance / Hommage à Milhaud - Enrico Pieranunzi/Andre Ceccarelli/Diego Imbert」

          

「Enrico Pieranunzi - Mein lieber Schumann Ⅱ」

          
  



  
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# by knakano0311 | 2017-04-24 11:49 | 読むJAZZ | Trackback | Comments(0)

エドヒガン・ロスを感じる暇もなく ・・・

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 遊びの山のハイライト、「エドヒガン(江戸彼岸)」が終わった。しかし、「エドヒガン・ロス」を感じる暇もなく、つぎつぎと花が咲く。
 まずは「ハナカイドウ(花海棠)」。バラ科リンゴ属の耐寒性落葉高木。別名は「カイドウ(海棠)」、「スイシカイドウ(垂絲海棠)」、「ナンキンカイドウ(南京海棠)」といろいろな名を持つが、よく桜と間違えられ、この時期に淡紅色の花を咲かせる。

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 「ザイフリボク(采振り木)」。ちょっと珍しい名前を持つ、バラ科の植物で、別名「シデザクラ(四手桜)」。葉の展開と同時に白い花を咲かせるが、花弁は細長く、采配の様であるとの意味から、「采振り木」の名前が付いたという。「シデ(四手)」、「紙垂」ともいい、注連縄(しめなわ)や玉串、祓串、御幣などにつけて垂らす、白い和紙を切って折ったもの。「シデコブシ(四手辛夷)」も同じ意味で使われている。

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 今が盛りの「ヤマザクラ(山桜)」。「エドヒガン(江戸彼岸)」とはまた違った風情を楽しめる。

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 秋に真っ赤な実をつける、「ガマズミ(莢蒾)」も咲いている。疲労回復の薬として、東北地方の狩人たちの間では古くから大切に扱われてきたそうだが、我々の仲間は、ジャムにするという。

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 「コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)」、「ヤマツツジ(山躑躅)」も見頃を迎えた。

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 こんないい天気の日です。今宵は、可憐で心癒される歌声と、洗練されたルックスで魅力溢れる、カナダ出身の実力派女性シンガー、「エミリー・クレア・バーロウ/Emilie-Claire Barlow」。歌は、「サンシャイン・スーパーマン/Sunshine Superman」。アルバムは、「The Beat Goes On」(2010)から。オリジナルは、スコットランド出身のミュージシャン、「ドノヴァン/Donovan」。

 「エミリー・クレア・バーロウ」。1976年、カナダのトロント生まれ。7歳の頃からテレビやラジオで歌い始め、カナダ版TVアニメ「セーラームーン」の吹き替えで声優としても人気の彼女は多才で、ピアノ、ヴァイオリン、クラリネット等も習得、アレンジャー、プロデューサーもこなす。1998年に、アルバム「Sings」でソロ・デビュー。現在までに、スタジオ・アルバム10枚とライブ・アルバム1枚をリリースしている。影響を受けたミュージシャンとして、「エラ・フィッツジェラルド/Ella Fitzgerald」、「トニー・ベネット/Tony Bennett」、「スティーヴィー・ワンダー/Stevie Wonder」をあげている。

【 Sunshine Superman 】   by Donovan

「♪ Sunshine came softly           窓ガラスを通して
       through my a-window today    優しく暖かい陽射しが差し込んでくる  
  Could've tripped out easy          トリップすることは簡単かも知れないが
       a-but I've a-changed my ways  そう簡単に生き方は変えられない
  It'll take time, I know it but in a while    時間がかかるのよ、少しの間ね
  You're gonna be mine,           あなたが私のものになりたがっていることって
       I know it, we'll do it in style    きっと一時の流行りみたいなものよ
  'Cause I made my mind up         だって、あなたが私を思っていると
       you're going to be mine       自分の気持ちをごまかしていたから
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

Beat Goes on

Emilie-Claire Barlow / Ais



「Emilie-Claire Barlow - Sunshine Superman」

          

 同じアルバムから、もう一曲。「ソニー・ボノ/Sonny Bono」の「The Beat Goes On」と、「クイシージョーンズ/Quincy Jones」の「Soul Bossa Nova」を巧みにミックス、アレンジ。

「Emilie Claire Barlow - The beat goes on/soul bossa nova」

          
  

  
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# by knakano0311 | 2017-04-23 09:52 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

妻、タブレット端末にハマる

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 妻がタブレット端末にハマっている。それまでは、何か調べたいことがあると、頼まれた私が都度PCで検索、調べていた。その頻度がだんだん多くなり、私のPC作業を中断するのもちょっと気が引けていたようである。といって、彼女、スマホやPCまでは持つ気もなかったので、我が家の無線LAN環境下なら、ランニング・コストはかからずに使えるので、私の提案で、アマゾンのタブレット端末を購入した。

 最初は戸惑っていたが、操作に慣れてくるに従って、俄然、好奇心も高じたようで調べる対象、興味も一気に広がった。もう私の助言なしに、自分で操作し、健康料理やレシピ、家庭菜園での野菜の栽培法などを調べている。いくつになっても、調べようとする意欲、調べるスキルをもつことはいいことに違いない。たまに電車に乗ると、妙齢のご婦人のほとんどがスマホに熱中している光景に出くわす。今まで、若年層がと思っていたが、意外と「ITビジネス」は、シニア、特に女性が底支えしているのかもしれない。

 「集中する、夢中になる」という意味の英語は、「concentrate」。そこで、今宵の曲、スタンダードの、「I Concentrate On You(あなたに夢中)」。1939年、「コール・ポーター/Cole Porter」の作詞・作曲になる曲で、「The Broadway Melody of 1949」というミュジカルで使われた曲だそうだ。

【 I Concentrate On You 】   by Cole Porter

「♪ Whenever skies look gray to me  空が灰色の雲に覆われると
  And trouble begins to brew,     それはトラブルの前兆
  Whenever the Winter winds become too strong, 冬の嵐が吹き荒れても平気
  I concentrate on you.         私はあなたに夢中なんだから

  When fortune cries "Nay! Nay!" to me  運命の女神が「だめだめ、止めなさい」と叫び
  And people declare "You're through!",  人々が「もう終わってしまったこと」と断じても
  Whenever the blues become my only song, ブルースだけが歌になったとしても構わない
  I concentrate on you.           私はあなたに夢中なんだから

  On your smile so sweet, so tender,    甘くて、優しいあなたの微笑みに包まれのは
  When at first your kiss I decline.      いやいやしながらした初めてのキス     
  On the light in your eyes when I surrender, あなたの瞳の中の煌きを見て身を委ね
  And once again our arms intertwine    そして、もう一度お互いに腕を絡めたの

  And so, when wise men say to me    賢者たちは言うでしょう
  That love's young dream never comes true, 「若さゆえの恋は夢、絶対に叶わない」と
  To prove that even wise men can be wrong, そんな連中に間違っていること証明するわ
  I concentrate on you.           私はあなたに夢中なんだから  ♪」

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 さて、今宵は心地よいボッサ・テイストで。「ジム・トムリンソンとステイシー・ケント/Jim Tomlinson & Stacey Kent」のおしどりコンビのアルバム、「ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ~/Brazilian Sketches」(2001)から。

 ステイシーはこの中で4曲ほど歌っているが、トムリンソンのサックスを中心としたバックによる上質なサポートを得て、ソフィスティケートされた極上のボッサ・サウンド世界を作り上げている。軽やかさ、心地よさ、癒し、まどろみ ・・・、良質なボッサに私が求める全てのものがここにある。

ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ~

ジム・トムリンソン / キングレコード



「I Concentrate On You - Jim Tomlinson & Stacey Kent」

          
  

  
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# by knakano0311 | 2017-04-22 09:31 | いもたこなんきん | Trackback | Comments(0)

路傍の花、樹々の鳥(156) ~ もう一花咲かせましょうか ~

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 「エドヒガン」、「ソメイヨシノ」のあとは「ヤエザクラ(八重桜)」の季節です。もう一花咲かせた桜の観桜ご近所ウォーキング。

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 ちょっと珍しいのが、淡緑色の八重桜。団地が開発された40数年前に植えられたものだろうと思うが、結構大きな木で、木肌も花も、どうみても桜である。調べもせずに放っておいたが、やっと調べる気になって昨年調べてみたら、「ギョイコウ(御衣黄)」というらしい。

 「ギョイコウ」は、サクラの栽培品種で、花期は、4月の下旬頃である。「ギョイコウ」は、黄色・緑色の花を咲かせる「サクラ」として「ウコン(鬱金、欝金)」とともに古くから知られていた。江戸時代に、京都の仁和寺で栽培されたのがはじまりと言われている。「御衣黄」という名前の由来は、貴族の衣服の萌黄色に近いため。古くは「黄桜」、「浅葱桜(浅黄桜)」などとも呼ばれていたが、それが「ギョイコウ」なのか、それとも「ウコン」を指すものなのかはっきりしない。珍しい「サクラ」ではあるが、沖縄県を除く日本各地の100ヶ所以上で見ることができるという。(Wikipediaより)

 樹齢1800年とも、2000年とも言われている「神代桜」、樹齢1000年を超える紅枝垂桜の「三春滝桜」、樹齢1500年余りの「根尾谷淡墨桜」。わが町の「高源寺の枝垂桜」は樹齢300年を超えるという。そんな長寿の有名桜のほとんどが「エドヒガン(江戸彼岸)」であるという。また、「吉野の山桜」は、信仰の証として平安の昔から連綿として植えられた結果があの見事な景観となっている。儚さ。日本人が桜に感じる思いであるが、桜は、その儚さを毎年繰り返しては、悠久の時間を生きている。桜を見ることは、永遠を見ることかもしれない。

 エドヒガン桜に比べれは、我々の一生なんてたかがしれている。シニアの我々、桜に見習い、もう一花も二花も咲かせたいものです。 

 ボッサ・サックスといえば、かっては、「スタン・ゲッツ/Stan Getz」、「渡辺貞夫」。今の私は、「ハリー・アレン/Harry Allen」でしょうか。今宵の曲、「I Can See Forever」を彼の演奏で。

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アイ・キャン・シー・フォーエヴァー

ハリー・アレン ギルヘルム・モンテリオ ジェイ・バーリナー ロン・カーター グレディ・テート ジョー・アシオンBMG JAPAN



「Harry Allen - I Can See Forever」



 もう一曲は、ボッサの名曲、「Wave」。

「Harry Allen - Wave (Antonio Carlos Jobim)」

          
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# by knakano0311 | 2017-04-21 13:38 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

観桜ご近所ドライブツアー(番外編) ~ 桜、もうひと咲かせ ~

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 「エドヒガン(江戸彼岸)」、「ソメイヨシノ(染井吉野)」も一段落したが、あまりの天気の良さに、一庫公園まで出かけてみた。「ソメイヨシノ(染井吉野)」と違って、開花の時期や、花の大きさ、色もまちまちで個性的なのが「ヤマザクラ(山桜)」。散りかけのものもあるが、多くの山桜は、満開を迎えていた。そして、散ってしまった「オオシマザクラ(大島桜)」の葉は、もう十分桜餅に使えるくらい大きくなっていた。

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 こちらは、例年、四月下旬、GW前に咲く「ウワミズザクラ(上溝桜)」の蕾。花は咲くとブラシ状(総状花序)となり、一見サクラとは思われないような形をしているが、バラ科ウワミズザクラ属の落葉高木。咲いた形を十分想像させるくらい膨らんできた。

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 遠くの山の谷筋には、まだ、「エドヒガン(江戸彼岸)」と思われる花がパッチワーク上に望める。本当にいい天気だ。

 今宵の曲は、「晴れた日に永遠が見える/On A Clear Day You Can See Forever」。1965年、「マイ・フェア・レディ/My Fair Lady」の作者、「アラン・ジェイ・ラーナー/Alan Jay Lerner」が手掛けたブ ロードウェイ・ミュージカル。美しい音楽が話題を呼び、1970年に「イヴ・モンタン/Yves Montand」と 「バーブラ・ストライサンド/Barbra Streisand」で映画化もされた。

【 On A Clear Day (You Can See Forever) 】
                 by Alan Jay Lerner/Burton Lane

「♪ On a clear day        ある晴れた日に
  Rise and look around you   起き上がって周りをみると
  And you'll see who you are  自分がなんなのか見えてくる

  On a clear day         そんな晴れた日には
  How it will astound you     びっくりするでしょう
  That the glow of your being   自分が輝いていることに
  Outshines every star       どの星よりも光り輝いているし

  You'll feel part of           自分が山や海や浜辺と
  Every mountain, sea, and shore   一体であると感じるでしょう
  You can hear from far and near   きっとあちこちから音が聴こえてくる
  A world you've never, never heard before 今まで聞いたこともない世界からの音が

  And on a clear day         ある晴れた日に
  On that clear day          そんな晴れた日には 
  You can see forever, and ever, and ever  永遠が見えるでしょう
  And ever more               きっといつまでも続く永遠を ・・・  ♪」


 ビロードの歌声、「ジョニー・ハートマン/Johnny Hartman」。アルバム、「Johnny Hartman Live At Sometime」から。

ライブ・アット・サムタイム

ジョニー・ハートマン / アブソードミュージックジャパン



「Johnny Hartman - On A Clear Day You Can See Forever」

          

 そして、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」のソロ・アルバム、「Alone」(1968)から。

Alone

Bill Evans / Universal Jazz


  

「Bill Evans - On a clear day (you can see forever)」

  
          
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# by knakano0311 | 2017-04-20 14:21 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

60歳過ぎたら聴きたい歌(97) ~ アンフォゲッタブル/Unforgettable ~

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 桜の季節は、本当に短い。桜の記事をブログにアップしている間に、もうあらかたは散ってしまった。さて、桜の陰で「ここにあり! 忘れないで!」と自己主張をしている山の花たちです。

 桜と同時期に咲き、桜に隠れた感があるが、その豪華さ、華麗さで自身を主張しているかのような 「シデコブシ(幣辛夷、四手拳)」。桜の後の定番。森の中で出会う、その鮮やかな色にはいつも感動させられる「コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)」。「さくらんぼ」に似た赤い小さな実をつけ、果実酒にすると美味しいと先達は言うのが、「ユスラウメ(梅桃、山桜桃梅)」。

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 私たちをアンフォゲッタブル。ビロードの声、「ジョニー・ハートマン/Johnny Hartman」が歌うのは、「アンフォゲッタブル/Unforgettable(忘れられない)」。つぎつぎとアンフォゲッタブルな人たちの顔が浮かんでくる歳になりました。ということで、「60歳過ぎたら聴きたい歌」にアップ。

 この曲、「アービング・ゴードン/Irving Gordon」が作詞・作曲をし、「ナット・キング・コール/Nat King Cole」が、1951年にリリースして大ヒットしたジャズのスタンダード・ナンバー。1991年になって、コールの愛娘、「ナタリー・コール/Natalie Cole」がオーヴァーダビングによって、父娘のデュエットを実現させ大ヒット、グラミー賞の3部門を受賞したことでも知られている。

【 Unforgettable 】

「♪ Unforgettable     忘れられない
  That's what you are   あなたのことが
  Unforgettable      忘れられない
  Though near or far   近くにいても 離れていても
 
  Like a song of love that clings to me  まるで心の中で響く愛の歌みたい 
  How the thought of you does things to me あなたへの想いがどれほどのものか
  Never before has someone been more   今まで誰にも抱いたことなかったわ
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

Unforgettable

Johnny Hartman / Grp Records



「Johnny Hartman - Unforgettable」

          

  


  
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# by knakano0311 | 2017-04-19 09:18 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

路傍の花、樹々の鳥(155) ~ 観桜ご近所ウォーキング ~

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 続けてきた今年の観桜ご近所ツアー、ことしも大満足のツアーでした。締めは団地内でのいつもの日課のウォーキングを「観桜ご近所ウォーキング」に仕立てる。満開の桜の中で、蜜を啄んでいるのは「ヒヨドリ(鵯)」でしょうか。そして、「ツツジ(躑躅)」と「サクラ(桜)」の競演。早咲きの「ヤエザクラ(八重桜)」も見頃を迎えたようだ。

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 我が家の東側にある山に一本ポツンと咲く「ヤマザクラ(山桜)」。八重桜を除くと、この桜がご近所で一番遅くに開花する。この桜が咲くと、桜の季節も終わりに近づいたということである。

 さて、今宵の曲、インストゥルメンタルです。ウォーキングに因み、「急がば廻れ」という格言の「Walk, Dont' Run」。 1955年に、アメリカのジャズ・ギタリスト、「ジョニー・スミス/Johnny Smith」 が作曲、その後、1957年に、「チェット・アトキンス/Chet Atkins」がヒットさせ、さらに、1960年、シアトルを中心に活動するインストゥルメンタル・ロック・バンドであった「ザ・ベンチャーズ/the Ventures」が、大ヒット曲させた、あのエレキ名曲。

 まず、オリジナルの「ジョニー・スミス」のアルバム、「Walk, Don't Run!」から。そして、後のロック・ギタリストたちに大きな影響を与えた、大御所、「チェット・アトキンス」の演奏を。ソロ・アルバム、「Hi-Fi in Focus」にも収録されています。

Walk Don't Run

Johnny Smith / Blue Note Records



「Johnny Smith - Walk, Don't Run!」

          

Hi-Fi in Focus...Plus!

Chet Atkins / Universe



「Chet Atkins - Walk Don't Run」

          
  

  
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# by knakano0311 | 2017-04-18 10:26 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

観桜ご近所ドライブツアー(5)  ~ 都会の桜 西宮ガーデンズの桜 ~


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 いままでの桜の名所は、本当にご近所で、いずれも車で15分くらいのところにある。この日の花見は、ちょっと気分を変えて、観桜ご近所ドライブ&ランチとし、車で30分ほどの大規模ショッピング・モール、「阪急西宮ガーデンズ」へ。ここの屋上には、「西宮権現平桜(にしのみやごんげんだいらざくら)」という桜が植えられている。この桜にはちょっとしたストーリーがある。和歌山県白浜町才野の「熊野権現神社」の周辺には、「権現平桜」と呼ばれた山桜が多く植えられていたが、戦時中に全て伐採され、絶滅したと思われていた。しかし、奇跡的に3本の幼木が生き延びているのを発見、「西宮植物生産研究センター」が、その種を譲り受け、平成2年より植物バイオテクノロジーによる増殖に取りくみ、平成5年の春、初めて開花に成功させたという。奇跡的に蘇った桜が今、都会のビルの屋上に見事に咲き、その周りで人々が憩い、楽しんでいる。

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 帰り道、猪名川河畔に車を止め、土手に上がり、翻る鯉のぼりを見ながら息を大きく吸ってみた。五月山の桜も満開のようである。妻のリクエストで、「ヨモギ(蓬)」を袋いっぱい摘んだ。春である。

 今宵の曲、アジアの歌姫、フィリッピン出身の「ジーナ・ロドウィック/Jheena Lodwick」の歌を贈りましょうか。伸びやかでピュア―、張りがあるが決して硬くはないしなやかな高音には本当に癒される。1950~60年代の懐かしいPOPSのヒット曲集、アルバム「All My Loving」から、「エメラルド・シティ/Emerald City」。「エメラルド・シティ」といえば、「オズの魔法使い/The Wonderful Wizard of Oz」だが、この歌の元歌は、ベートベンの「喜びの歌」である。

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All My Loving

Jheena LodwickJvc / Xrcd


「Emerald City - Jheena Lodwick」
        




          


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# by knakano0311 | 2017-04-17 13:49 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)

観桜ご近所ドライブツアー(4)  ~ 星への階 妙見山の桜 ~

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 昨日にひきつづく、観桜ご近所ドライブツアーは、ここもご近所の桜の名所「能勢妙見山(のせみょうけんざん)」へ。「能勢妙見山」は、妙見大菩薩を祀る北極星信仰の聖地。妙見大菩薩は北極星の神様で、常に北を指して動かないところから星の王様、つまり運命の星の流れを司る開運の神様と言われている。麓の「妙見の森ケーブル」、黒川駅に着くやいなや、絶景の桜が目に飛び込んでくる。
 
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 「妙見の森ケーブル」に沿って「ソメイヨシノ(染井吉野)」が咲き誇り、全長666m、高低差229mを5分で結ぶケーブルカーの車窓からは、日本一といわれるクヌギの輪伐の里山景観を見ることができる。
 

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 山頂駅から、しばらく歩くと、「エドヒガン(江戸彼岸)」の群落が広がっている。ここも、川西市指定の天然記念物であり、ボランティアと能勢電鉄によって、しっかり整備がされている。ひときわ目立つのは、美しい桜の下で多くの人に素敵な出会いがありますようにとの願いが込められ名付けられたという、大木「出会いの妙桜(であいのたえざくら)」。群落のシンボルツリーで、高さ21m、幹周り259cmほどあるという。「台場クヌギの小径」を歩いて、ケーブル駅まで戻ると、クヌギの輪伐が形作るモザイク状(パッチワーク状)の里山林で、日本一ともいわれる里山景観を見ることができる。
 
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 妙見山を後に最近大規模開発された隣接する箕面市の住宅団地へ。ここでは、近くの山の谷筋に群生する「エドヒガン」をみることができる。北摂地域ではなぜか、猪名川水系にだけ「エドヒガン」が自生するといい、こんな見事な遠景をこの地域ではいたるところで見ることができる。

 さて、今宵の曲、「星への階(きざはし)/Stairway to the Stars」、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」です。アルバムは、「ムーン・ビーム/Moon Beams」(1962) 。パーソネルは、「Bill Evans: piano」、「チャック・イスラエル/Chuck Israels: bass」、「ポール・モチアン/Paul Motian: drums」。 私が住んでいる地域でも、実家の松本でも、夜が明るく、星を見ることが難しくなり、機会も減ってしまった。妙見山でもそうだと聞く。

ムーンビームス

ビル・エヴァンス / ユニバーサル ミュージック



「Bill Evans - Stairway to the Stars」
        



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# by knakano0311 | 2017-04-17 13:01 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)

10年先も山作業ができる体力があることを信じて、桜の下でクヌギを植える

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 11月、12月は炭材となる「クヌギ(椚、櫟)」の伐採と窯木づくり。年が明けて1月、2月は炭焼き本番。3月は、「エドヒガン(江戸彼岸)」桜の群生林の周辺整備と山作業を行ってきた。さて、春、4月はクヌギ苗の植樹を行う。

 原因は、鹿の食害である。これからの時期、伐採した「クヌギ」の株から新しい芽が出、枝が育ってくるはずが、その柔らい芽を鹿が大好物で、みんな食べてしまうのである。「クヌギ」は萌芽力が極めて旺盛であるが、新しい芽が出るたびに食べられてしまう。そうなると、さしもの「クヌギ」も萌芽力が失われ、朽ちていってしまう。数年前からそんな危機的状況が続いている。

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 このままでは、炭焼きができなくなってしまう。そんな思いから、昨年から住友ゴム㈱さんのCSR活動プロジェクトの一環として、クヌギの苗をいただき、植樹を始めた。もちろんただ植えただけでは、今までと同じように鹿に食べられてしまうので、一本一本にツリー・シェルターという保護カバーを被せている。これが、効果があったため、今年も100本のクヌギを植えた。

 これらの苗が、炭材に適当な太さに育つのに10年以上必要である。まだ山での活動や炭焼きが続けられているかどうか分からないが、体力が続く限り見届けたいと思う。そしてこの山のクヌギ林と炭焼き技術を、後輩や後世に引き継いでいかなくてはならない。

 植樹を行った再生林の斜面には、日当たりのよい道端や草原、森林、薮、里山の土手など、日本全土のさまざまな場所で、もっとも普通に見られるという「タチツボスミレ(立坪菫)」がいっぱいに咲いている。

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 これから、10年、15年と育って、輪伐のサイクルが再び戻ってほしいと願いを込めて、今宵の曲は、「サンライズ・サンセット/Sunrise Sunset」。この歌は、日本でも「森繁久彌」や「西田敏行」の舞台で知られるブロードウェイの大ヒット・ミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き(原題;Fiddler on the Roof)」の中で、最も有名な美しい歌である。

【 Sunrise ,Sunset from the musical Fiddler on the Roof 】
                 作詞;Jerry Bock 作曲;Sheldon Harnick

「♪ Is this the little girl I carried?  この女の子は、昔私がよく抱っこしたあの女の子なの?
  Is this the little boy at play?   この男の子は、昔私がよく遊んであげたぼうやなの?
  I don't remember growing older, いつの間にこんなに育ったの
  When did they?          思い出せないわ

  When did she get to be a beauty?  いつこんなに美しい娘に成長したの
  When did he grow to be so tall?   いつこんなに大きな青年に成長したの
  Wasn't it yesterday when they were small? 昔あんなに幼かったなんて嘘みたい

  Sunrise sunset, sunrise, sunset,  日が昇り、日が沈み、そしてまた日が昇り、日が沈む
  Swiftly flow the days,       そうやって一日があっという間に流れ去る
  Seedlings turn overnight to sunflowers, 一粒の種が一夜にしてひまわりに成長し
  Blossoming even as they gaze...     美しい花を開く

  Sunrise sunset, sunrise, sunset!  日が昇り、日が沈み、そしてまた日が昇り、日が沈む
  Swiftly fly the years,        そうやって一年もあっという間に過ぎてゆく
  One season following another,   次々と季節は変わってゆく
  Laden with happiness and tears...  幸せと涙をはこんで ・・・・・・・・ ♪」


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 「ジョニー・ハートマン/Johnny Hartman」の歌う「サンライズ、サンセット/Sunrise Sunset」を初めて聴いたのは、仙台の学生時代よく通っていたB軒であった。それまで聴いていた、ポピュラー色の強い、「ナット・キング・コール/Nat King Cole」、「アンディ・ウイリアムス/Andy Williams」、「ペリー・コモ/Perry Como」たちとは一味違って、初めて聴く本格的男性Jazzボーカルであった。「ビロードの歌声」と称される彼の声、とりわけ、この「サンライズ・サンセット」の歌には魅了された。

 収録されているアルバムは、「ザ・ヴォイス・ザット・イズ/Voice That Is」(「Unforgettable」にも)。「ビル・エヴァンス/Bill Evans」のヒット曲「ワルツ・フォー・デビー/Waltz for Debby」などとともに収録されている絶頂期のハートマンの傑作アルバムで、いつ聴いても飽きることがない。そのアルバムの最後の曲で、ギターとマリンバの伴奏とともに感情を抑えながら歌われ、ゆっくりと感動的な余韻を残して終わる。

Voice That Is

Johnny Hartman / Grp Records



Unforgettable

Johnny Hartman / Grp Records



「Johnny Hartman - Sunrise, Sunset」

          
  



  
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# by knakano0311 | 2017-04-16 16:33 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)