大屋地爵士のJAZZYな生活

カテゴリ:シネマな生活( 89 )

みんな還ってきたが ・・・ ~ スター・ウォーズ・ノスタルジー ~

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ことしの映画初めは、「スター・ウォーズ/エピソード7/フォースの覚醒/原題:Star Wars: The Force Awakens」を観に行った。

何を隠そう、私はかなりのスター・ウォーズ・フリークである。1978年公開の第一作、当時32歳、「エピソード4;新たなる希望/Star Wars Episode IV: A New Hope」を映画館で観てから、すっかりはまってしまった。まさに「血湧き、肉踊る」という言葉がぴったりの、映画らしい映画であった。もちろん過去6作全部を映画館で観たし、DVDも持っている。さらに国立京都博物館で2回ほど開催された「アート・オブ・スター・ウォーズ展」も子供を連れて観にいっている。(参照拙ブログ「爺のおもちゃ箱」

そこへ来て久々の新作。「ウォルト・ディズニー・カンパニー」による「ルーカス・フィルム」買収後に製作された初の「スター・ウォーズ」シリーズである。生みの親、「ジョージ・ルーカス/George Lucas」は、制作には全く関わっていないらしいが、監督は、「J.J.エイブラムス/J.J. Abrams」。

印象は、一言で言えば、「ノスタルジー」。料金1100円に見合うだけ、面白いことは面白かったが、いい意味でも、悪い意味でも「懐古趣味」の印象が強かった。

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ハン・ソロ、レイア姫、ルーク・スカイウォーカー、チュー・バッカ、C-3PO、R2-D2、ストーム・トルーパー、ミレニアム・ファルコン、Xウィング、TIEファイター、ライトセーバー、デス・スター ・・・・。お馴染みの面々や道具仕立てが還ってきて、勢ぞろい。エピソードⅣ、Ⅴ、Ⅵの雰囲気を色濃く残している。私のような第一作からのファンにとっては、その時のワクワク感が蘇ったような感じで見入った。その一方で、筋立てはというと、「エピソード4/新たなる希望」や「エピソード6/ジェダイの帰還」のリメイクといった感じも強く受け、その意味で、辛口の映画評や「ジョージ・ルーカス」のコメントもうなづける。しかし、私にとっては、第一作上映時のワクワク感を蘇らせてくれたノスタルジーいっぱいのオマージュ映画として十分に楽しめた。

「スターウォーズ エピソード7 公式トレーラー1~3」



さて、YOUTUBEで見つけた、「スター・ウォーズ」の世界で、JAZZミュージシャンが遊んでいるアルバムを紹介しておきましょう。「ロン・カーター/Ron Carter(b)」、「ボブ・ジェイムス/Bob James(p)」、「ヒューバート・ロウズ/Hubert Laws(fl)」、「ビリー・コブハム/Billy Cobham(ds)」というジャズ界の大御所達が演奏、1980年にリリースしたらしいアルバム「Empire Jazz」。レア物らしくこんなアルバムがあることを知りませんでしたが、ジャケットらしきものをみると、「C-3PO」がベースを弾き、「R2-D2」がドラムをたたき、「ダース・ベイダー」がそれに聴き入っているという遊び心に満ちている。

「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」

「Imperial March (Darth Vader's Theme) from "Empire Jazz"」

          

「アンドリュー・アレン・トリオ/Andrew Allen Trio」のアルバム、「Live! From The Cantina ~
A Star Wars Jazz Tribute ~」から「ルーク・スカイウォーカーのテーマ/Luke's Theme」。ちなみに「Cantina」というのは、映画「エピソード4」に出てきた酒場の名前。

「Star Wars: Luke's Theme -- Soul Jazz Cover」

          




 
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by knakano0311 | 2016-01-04 13:20 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

「繕い裁つ人」のロケ現場へ

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思い立って、久しぶりにご近所にある川西市郷土館を訪れた。DVDを観たからである。その敷地内に建つ、「旧平賀家住宅(国登録有形文化財)」が、春に公開された「三島有紀子」監督、「中谷美紀」主演の映画「繕い裁つ(つくろいたつ)人」(2015)の舞台、街の仕立屋「南洋裁店」として使われていたから、改めてゆっくり建築を観たいと思った。また朝ドラ「マッサン」にも登場している。「旧平賀家住宅」は、関西財界の振興に尽力した「平賀義美(ひらがよしみ)」博士が大正7年(1918年)に猪名川沿いの川西市小戸に建設したイギリスの田園風住宅を移築したもので、大正期の洋風住宅の典型として、日本の近代建築史上重要な建物だという。

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「三島有紀子」監督は、こんなふうに語っている。「兵庫県のいろんな洋館を見て歩き、やっと見つけたのが平賀邸だった。小石の洗い出しの壁、出窓と煙突のある外観は、佇まいがどっしりとしつつもとても可愛く、中に入ると小窓、扉の上のステンドグラス、壁、ドアノブの一つ一つまでこだわった意匠のすばらしさに”職人”を感じた。ここで夢見るための洋服を仕立てる・・・『南洋裁店』を開店した時の事を想像し、胸がわくわくしたのを忘れられない。」

他に見学者はいなかったので、ゆっくりと部屋を見て映画の余韻に浸ったが、外へでると主演の「中谷美紀」さんが記念に植えたオリーブの苗が風にそよいでいた。

さて、映画「繕い裁つ人」は、クラシカルなミシンで洋服を作る職人肌の主人公・市江と、­彼女を取り巻く人々が服を通して結び付いていくという心温まる­物語。「池辺葵」原作のコミックを­映画化した人間ドラマ。このところ海外アクションドラマばかりを見続けていたので、よく知っている神戸の街が舞台のホッとする1時間44分であった。

繕い裁つ人 DVD

ポニーキャニオン




「映画『繕い裁つ人』予告編」




ラストのエンディング・ロールに流れる主題歌は、「平井堅」が今年5月にリリースしたカバーアルバム「Ken's Bar III」に収録されている「切手のないおくりもの」。「財津和夫」のオリジナルをデキシーランド・ジャズ風味でカバー。

Ken's BarIII(通常盤)

平井堅 / Ariola Japan




「平井 堅 - 切手のないおくりもの」


          




 
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by knakano0311 | 2015-10-03 09:58 | シネマな生活 | Trackback | Comments(2)

雨の日はシネマに

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朝から土砂降りの雨。久しぶりに映画館へ行こうと決める。観たい映画は、「アリスのままで(原題;Still Alice)」。いつも行くシネコンにはかかっていないので、箕面までちょっと足を延ばす。

若年性アルツハイマーの女性アリスが、記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を映画化し、アリス役を演じた「ジュリアン・ムーア/Julianne Moore」が、第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞した。監督は、自身も「ALS(筋委縮性側索硬化症)」という難病を抱える「リチャード・グラッツァー/Richard Glatzer」。2014年制作のアメリカ映画。

ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。アリスは記憶が薄れる前に、自分が自分でいられるよう、いろいろなことを実行していくが ・・・。

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なんといっても、「ジュリアン・ムーア」の演技が光る。1960年生まれ。米ボストン大学卒業後、ニューヨークのオフ・ブロードウェイを中心に舞台で活動。ホラー映画、「フロム・ザ・ダーク・サイド ザ・ムービー 3つの闇の物語(原題;Tales from the Darkside: The Movie)」(1990年)でスクリーン・デビューを果たしたという。私が注目したのは、「めぐりあう時間たち(原題;The Hours)」(2002年)から。「メリル・ストリープ/Meryl Streep」、「ニコール・キッドマン/Nicole Kidman」と共演、第53回ベルリン国際映画祭では、3人ともに銀熊賞を受賞した。つい先日も彼女が出演した「トゥモロー・ワールド(原題;Children of Men)」(2006年)をBSでみたばjかり。

人は「自分らしさ」を失ってはいけないというが、その「自分らしさ」、「あなたらしさ」を失っていく病気が認知症であり、アルツハイマー病である。そもそも、「自分らしさ」、「あなたらしさ」とは何なのか?それを失うということはどういうことなのか?病気にも関わらず、失ってはいけないのか? 患者の家族の側からだけでなく、患者本人の視点からも描かれていく。記憶と自分らしさを失っていく私の母親を目の当たりにしたことで、一応理解はしていたつもりであるが、改めて考えさせられる映画であった。今年一番の「じじばば映画」。
  
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さて、あの鉄壁ピアノ・トリオ、「エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオ/Enrico Pieranunzi Trio」の最初のアルバムは、「New Lands」(1984)。以来、2008年の「As Never Before」に至るまで、24年の長きにわたってトリオの活動を続けてきた。そんなトリオが、イタリア映画音楽の巨匠「エンニオ・モリコーネ/Ennio Morricone」のソングブック的アルバムをリリースしている。もともとは、「Play Morricone」(2002)、「Play Morricone 2」(2003)と別々のアルバムだったが、2014年にセットで再発された。日本でもヒットとなった映画、「ニュー・シネマ・パラダイス(原題;Nuovo Cinema Paradiso)」でピアノを弾いているのは、「エンリコ・ピエラヌンツィ」であるというが、セット盤には日本公演のライヴ演奏による「ニュー・シネマ・パラダイス」が追加収録されている。

Play Morricone 1 & 2-The Complete Recordings [輸入盤]

Enrico Pieranunzi / CAM JAZZ



「Enrico Pieranunzi, Marc Johnson, Joey Baron - Incontro」

          

「Enrico Pieranunzi Trio - Nuovo Cinema Paradiso」

          
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by knakano0311 | 2015-07-02 00:09 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

古き良きアメリカのロック・グループの光と影 ~ 映画「ジャージー・ボーイズ」を観て ~

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私が映画監督の名前で観る数少ない監督の一人、「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」監督の映画、「ジャージー・ボーイズ/Jersey Boys」を観た。彼の多くの作品は映画館で観るのであるが、この作品はDVDである。1960年代中期に世界規模で成功し、1960年から1966年までのメンバーは、1990年にロックの殿堂、1999年にはヴォーカル・グループの殿堂に、殿堂入りしたロックおよびポップス・バンド、「フォー・シーズンズ/The Four Seasons」の経歴を基にしたトニー賞受賞ミュージカル、「ジャージー・ボーイズ」の映画化作品である。

ニュージャージー州の貧しい町で生まれ育った4人の青年たちは、その掃きだめのような場所から逃れるために歌手を目指す。コネも金もない彼らだが、天性の歌声と曲作りの才能、そして素晴らしいチームワークが生んだ最高のハーモニーがあった。やがて彼らは「ザ・フォー・シーズンズ」というバンドを結成し、瞬く間にトップスターの座に就くが……。

ここ何年間は娯楽性の中に、アメリカの社会の背景にある問題をさらっと感じさせる作品が多かったが、そんな期待からすると、ちょっと物足りなかった感は否めなかった。しかし、1960年代に活躍したスーパー・グループの成功、悲劇、絆の実話に基づくドラマ、さすがイーストウッドだけあって音楽性も高く、役者たちのパフォーマンスも素晴らしく、次々に出てくる往年のヒット曲は十分に私を楽しませてくれた。

ジャージー・ボーイズ ブルーレイ&DVDセット (初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント



そんな映画の一場面からシーンを ・・・・。最初のヒット曲が誕生するシーンの、「シェリー」、フランキーがソロ・シンガーとして、再起を遂げたシーン、「君の瞳に恋してる」。

「Sherry Performance - Jersey Boys Movie」

          

「Can't take my eyes off of you - Jersey Boys Movie」

          
  
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フォー・シーズンズ(The Four Seasons)は、「ビートルズ」出現よりも以前では、最も人気のあったロック・バンドだといわれているが、オリジナル・メンバーは「フランキー・ヴァリ/Frankie Valli」がリード・ヴォーカル、「ボブ・ゴーディオ/Bob Gaudio」がキーボード奏者およびテナー・ヴォーカル、「トミー・デヴィート/Tommy DeVito」がリード・ギターおよびバリトン・ヴォーカル、「ニック・マッシ/Nick Massi」がベース・ギターおよびバス・ヴォーカルを担当していた。1970年より。「フランキー・ヴァリ・アンド・フォー・シーズンズ/Frankie Valli & The Four Seasons」としても知られ、この映画との相乗効果を狙ってでしょうか、去年初来日を果たした。

やはり「フランキー・ヴァリ」といえば、この曲でしょう。オリジナルの「君の瞳に恋してる」。

「Can't Take My Eyes off You - Frankie Valli and The 4 Seasons」

          


ジャズ・ヴォーカルの「ダイアナ・クラール/Diana Krall」が、懐かしい60年代・70年代の珠玉ポップスをカバーしたアルバム、「ウォールフラワー/Wallflower」をリリースした。なにか音楽会で60年代・70年代への回帰が始まっているのだろうか?

 
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by knakano0311 | 2015-02-24 15:28 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

シネマな一年/2014  ~今年私が面白かったと思う映画~

さて、恒例の「今年私が観て面白かったと思う映画2014」です。最近あまり行かなくなった映画館で観た映画と、圧倒的に多くなったDVDで観た映画の中から選んでいます。(2014年12月24日まで) 例によって、選んだ基準は、泣けたか、笑えたか、ハラハラ・ドキドキしたか、怖かったか、感動したか、1000円あるいはDVDのレンタル代に見合う価値があったか? 基準は、ただそれだけです。もちろん、時間とお金の関係で、観ていない映画、DVDのほうが圧倒的に多いでしょう。そんな条件の中での独断と偏見の選択であることを、予めお断りしておきます。

今年も、今までのベストテン方式ではなく、ジャンル別にしてみました。順位付けに困るからという情けない理由からです。今年も昨年にもまして面白い映画が多かったように思います。特に、「じじばば映画」部門、「泣けた、あるいは泣かされた映画」部門、「人生のドラマ/恋愛ドラマ」に心に残る作品が多かったように思います。私だけの感想かもしれませんが、日本映画には、上げるべき作品があまりなかったのが残念。

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【じじばば映画】
私が一番関心のあるのがこのジャンル。故「フィリップ・シーモア・ホフマン」、「クリストファー・ウォーケン」、「テレンス・スタンプ」、「ヴァネッサ・レッドグレイヴ」、「ジャンヌ・モロー」」など往年の名優たちが衰えぬ演技力と存在感を示した作品が並んだ。筆頭は「クロワッサンで朝食を」。

(洋画) 「25年目の弦楽四重奏」 「アンコール!!」 「クロワッサンで朝食を」 「はじまりは5つ星ホテルから」 「母の身終い」 「ネブラスカ」 「おじいちゃんの里帰り」 「カイロの異邦人」

(邦画) なし



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【泣けた、あるいは泣かされた映画】
今年もまた歳を取ってくると涙腺が緩むということを実感。「いかにも!」というストーリーも多かったが、随分と泣かされました。第二次世界大戦下のユダヤ人迫害を、ユダヤ系イタリア人の親子の視点から描いた「ライフ・イズ・ビューティフル」は涙が止まりませんでした。そして今年最後に観た「泣けた映画」は、「チョコレートドーナッツ」。見事に泣かされました。

(洋画) 「ライフ・イズ・ビューティフル」 「明日の空の向こうに」 「42」 「セイフ ヘイヴン」 「もう一人の息子」 「あなたを抱く日まで」 「神様がくれた娘」 「チョコレートドーナッツ」

(邦画) 「そして父になる」 「49日のレシピ」 「ペコロスの母に会いにゆく」 「麦子さんと」 「神様のカルテ2」 「青天の霹靂」

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【人生のドラマ】
人生は数奇である。だからストーリーができる、尋常ならざる人生、だからドラマになる。これが映画の醍醐味。そんな映画を今年も沢山見ました。どれも素晴らしく、なかなか絞り込むのが難しいのですが、私のいちおしは「八月の家族たち」。「メリル・ストリープ」、「ジュリア・ロバーツ」の迫真の演技が見事。身障者の性を扱った「セッションズ」、邦画では、「利休にたずねよ」の美しさ、「東京難民」の問題提起の姿勢が印象に残る。

(洋画) 「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」 「ジンジャーの朝」 「最後のマイウェイ」 「嘆きのピエタ」 「ある愛へと続く旅」 「最愛の大地」 「キャプテン・フィリップス」 「タイピスト」 「大統領の料理人」 「セッションズ」 「少女は自転車にのって」 「大統領執事の涙」 「ダラス・バイヤーズ・クラブ」 「17歳」 「オール・イズ・ロースト 最後の手紙」 「ハンナ・アーレント」 「それでも夜は明ける」 「レイルウェイ 運命の旅路」 「八月の家族たち」 「エヴァの告白」 「ターニング・タイド」 「マダム・イン・ニューヨーク」

(邦画) 「利休にたずねよ」 「御手洗薫の愛と死」 「ちいさなお家」 「東京難民」 「WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜」

【ドキュメンタリー】
凄まじい障害を抱えながらも、自信家で、ビッグマウス、好奇心の塊。きまぐれで楽天的。孤独を嫌い、女から裏切り者と呼ばれながらも、音楽と女たちから愛された天才ジャズ・ピアニスト、「ミシェル・ペトルチアーニ」の短くも劇的な生涯を描いたドキュメンタリー映画

(洋画) 「情熱のピアニズム」  (邦画) なし

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【ファンタジー/SF】
このジャンルに期待するものは、CGもさることながら、奇想天外な環境設定、その非現実世界の物語の与える感動、そして何よりも観たことのない世界の映像美。その点で「ゼロ・グラビティ」はCGであることを全く感じさせないうえにその美しさで抜きん出ていた。そして、「トム・クルーズ」の主演するおとぎ話はいつも秀逸。今年もまた ・・・。インド映画「マッキー」のアイデアには感心。

(洋画) 「アップサイド・ダウン」 「ゼロ・グラビティ」 「マッキー」 「スノーピアサー」 「ホビット 竜に奪われた王国」 「ニューヨーク/冬物語」 「オール・ユー・ニーズ・イズ・キル」

(邦画) なし 

【サスペンス、ミステリー】
なんといっても私が一番好きなジャンルである。しかしながら、もうネタが出尽くしたのか、最近はなかなか秀作が少ない。邦画は残念ながら ・・・。

(洋画) 「ディアトロフ・インシデント」 「ランナウェイ/逃亡者」 「鑑定士と顔の見えない依頼人」 「プリズナーズ」 「パークランド」
 
(邦画) なし

【ホラー】
この分野も、もうネタは出尽くした感じ。かっての「エクソシスト」、「シャイニング」などには到底及ばず。

(洋画)(邦画) なし

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【アクション】
ヒーローもの、西部劇、戦争、警察、スパイ、犯罪、カー(車) ・・・、肩がこらずに観ることができるエンターテイメントの王道。今年もA級、B級あわせて沢山楽しませてもらいました。しかし、数はあれどこれはというものは少なかった。CG技術の進歩により、アクションシーンの迫力は当たり前だが、やはり何といってもストーリーの面白さが ・・・。

(洋画) 「ホワイトハウス・ダウン」 「エージェント・ライアン」 「ローン・サバイバー」 「ハミングバード」 「ポンペイ」 

(邦画) 「超特急!参勤交代」 「モンスターズ」

【じじばばアクション】
さて、昨年に続いて今年も往年のアクション・スターの登場が多かった。「ブルース・ウィリス」、「シルベスタ・スタローン」、「アーノルド・シュワルツェネッガー」、そうそう「ジャッキー・チェン」も、なんと「ロバート・デ・ニーロ」までも ・・・。喜ぶべきか、がっかりすべきか。あえてあげるなら「デ・ニーロ」の2作品。

(洋画) 「キリングゲーム」 「リベンジマッチ」 「大脱出」 

最後に、映画音楽。「最後のマイウェイ」を上げておきましょうか。モデルとなった「クロード・フランソワ」のオリジナル、「いつものように」。


「Claude François - Comme d'habitude(いつものように)」

          

そして、「四十九日のレシピ」。安藤裕子の歌う「アロハオエ」はいい。

「安藤裕子 - Aloha 'Oe/アロハオエ」   

          
 


 
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by knakano0311 | 2014-12-25 18:00 | シネマな生活 | Trackback | Comments(2)

多分今年最後の「泣ける映画」を観た

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多分今年の最後になると思う泣ける映画(DVD)を観た。「トラヴィス・ファイン/Travis Fine」監督・脚本・制作、「アラン・カミング/Alan Cumming」、「ギャレット・ディラハント/Garret Dillahunt」、「アイザック・レイヴァ/Isaac Leyva」出演の「チョコレートドーナツ(原題;any day now)」。

1970年代アメリカの実話を基に、母親に見捨てられたダウン症の少年と一緒に暮らすため、司法や周囲の偏見と闘うゲイカップルの姿を描いた人間ドラマ。実際にダウン症の「アイザック・レイヴァ」は職業俳優になる夢を持ち、本作で見いだされたという。

1979年カリフォルニア、歌手を目指しているショー・ダンサーのルディと弁護士のポールはゲイ・カップル。 母親に見捨てられたダウン症の少年マルコと出会った二人は彼を保護し、一緒に暮らすうちに家族のような愛情が芽生えていく。 しかし、ルディとポールがゲイ・カップルだということで法律と世間の偏見に阻まれ、マルコと引き離されてしまう。血のつながりはなくとも、少年を守るため奔走する主人公たちの無償の愛が胸を打つ。

『チョコレートドーナツ』予告編

          

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ちょっと言葉にできないくらい圧倒されたのが、ルディ役を大熱演した「アラン・カミング」の演技。彼は、舞台「キャバレー」での演技によりトニー賞を受賞したが、本作の演技により、いくつもの主演男優賞を受賞している。そして同じように圧倒されたのが、歌。最後のシーンで、彼が情感込めて歌う「ボブ・ディラン/Bob Dylan」の「I Shall Be Released」(1978)には、思わず目頭が熱くなってしまう。

「I Shall Be Released - Alan Cumming 映画「チョコレート・ドーナツ」より【日本語字幕】」

          

「♪ They say everything can be replaced
   They every distance is not near
   I remember every face
   every man who put me here
   I see my light come shining
   From the west down the east
   Any day now, any day now
   I shall be released
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」  written by Bob Dylan (1978),

その他、「フランス・ジョリ/France Joli」、「T・レックス/T.REX」などの楽曲が流れ、1970年代の時代背景を映し出す。エンディング・ロールを飾るのは、2012年度のアカデミー賞、オリジナル楽曲賞候補にもなった「ルーファス・ウェインライト/Rufus Wainwright」による「Metaphorical Blanket」。

ただ泣けるというだけでなく、虐待、貧困、偏見、差別 ・・・、それを生み出す格差社会についても改めて考えさせられるとともに、親子の形の在り方や、日本の児童養護の現状も気にかかる映画でもあった。
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by knakano0311 | 2014-12-21 16:15 | シネマな生活 | Trackback | Comments(2)

終う覚悟

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アメリカで、末期がん(脳腫瘍)で余命半年と告知され、みずから死を選ぶと宣言していた女性が、医師から処方された薬物を服用して、宣言通り11月1日に家族に見守られながら息を引き取ったということがニュースで報じられ、日本でも「尊厳死」、「安楽死」やその是非について大きな話題と議論なっているという。

このニュースを見ながら、2ヶ月ほど前に見た映画(DVD)が頭に浮かんだ。「ステファヌ・ブリゼ/Stephane Brize」監督作品のフランス映画「母の身終い(みじまい)」(原題:Quelques Heures De Printemps 直訳;春の数時間)。病で余命わずかとなり尊厳死を決意した年老いた母親と、そんな母の覚悟を受け止められずに葛藤する息子の姿を静かに見つめた人間ドラマである。

麻薬の密売に手を出し、服役していたアランは、出所後、闘病中の母イヴェットの家に身を寄せ、人生の再出発をしようとあがいていた。ふたりの間には長年にわたって確執があり、心は簡単には解け合わない。そんなある日、アランは、母の薬が入った引き出しの中の書類を手に取り、愕然となる。そこには、「尊厳死の表明」「スイスの施設で尊厳死」「人生の終え方を選択する」といった文章が書かれ、母のサインがあったからだ。アランの心は激しく揺り動かされる。ふたりに残された時間は、あまりにも少ない。そしてついに母が旅立つ日の朝がやってきた・・・。(NETより)

重いテーマの映画であったが、実に爽やかな感動が残った映画であった。そして、ここで描かれたテーマが現実となってニュースで報じられてのだ。

母の身終い [DVD]

TCエンタテインメント



「映画「母の身終い」予告篇」



一般には、「安楽死」と「尊厳死」の使い方も混同されているようだが、、日本国内では、回復の見込みがなくなった人の死期を、医師が薬などで早めることを「安楽死」とし、患者の意思を尊重して延命治療をやめることを「尊厳死」として定義づけしていることも今回知った。しかし、「安楽死」を認める法律は国内にはないし、「尊厳死」にしてもそれを裏付ける法律もないという。「安楽死」を認めていると言う国はアメリカのオレゴン州、ワシントン州、モンタナ州、バーモント州、ニューメキシコ州、オランダ、ベルギー、スイス、ルクセンブルクだけだという。

私もそんなに遠い将来ではないはずの「身を終う覚悟」ができているとは到底言い難い。「延命治療」は拒否したいし、「尊厳死」を望みたいと思って、妻にも話しているが、実際にその状態になった時に果たしてどうなるかは自信がない。まして、「自殺」といってもいいような今回のような「安楽死」までは、とても覚悟はつかないだろう。しかし、必ずいつかは「終わり」は来るのである。終わらねばならないのである。いずれにせよ、「身をどう終うかという覚悟」の選択から逃げるわけにはいかないのだ。

事故で四肢麻痺となった主人公が、法律では認められていない尊厳死を求めて裁判をおこすという「アレハンドロ・アメナーバル/Alejandro Amenábar」監督のスペイン映画、「空を飛ぶ夢」、下半身不随になった女ボクサーが主人公の「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」監督のアカデミー受賞作、「ミリオン・ダラー・ベイビー」、「周防正行」監督の「終の信託」もおなじテーマを扱った作品として、深く心に刻まれている。

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終の信託【DVD】(特典DVD付2枚組)

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もし私が仮に「安楽死」を選択するとして、その時に聴きながら眠りにつきたいと思うアルバムの一つは、「エンリコ・ピエラヌンツイ/Enrico Pieranunzi」の「Racconti Mediterranei /地中海物語」であろうか ・・・。「エンリコ・ピエラヌンツイ」のピアノ、ダブルベース、「マーク・ジョンソン/Marc Johnson」とクラリネット、「ガブリエル・ミラバッシ/Gabriele Mirabassi」という編成の、エンリコのオリジナル曲によるアルバム。アルバム・タイトルどおり、穏やかな春の地中海をほうふつとさせる美しいメロディと演奏が淡々と続いてゆく。通常のピアノトリオとは少し違って、クラリネットが明るい日差しを感じさせる。中でも、3曲目「Canto Nacosto (秘められた歌)」、9曲目「Un’alba Dipinta Sui Muri (壁に描かれた夜明け)」 の美しさは特筆。

Racconti Mediterranei

Enrico Pieranunzi / Egea



「Enrico Pieranunzi - Canto Nascoto」

          
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by knakano0311 | 2014-11-05 13:38 | シネマな生活 | Trackback | Comments(2)

安藤裕子の歌う「アロハオエ」はいい ~映画「四十九日のレシピ」~

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GWは、人ごみや渋滞を避け、いつものように映画(DVD)三昧。そんな中の一つが、NHKのTVドラマでもみて、本でも読んだ、「四十九日のレシピ」。「伊吹有喜」原作の小説を、脚本家、小説家でもある女流「タナダ ユキ」監督が映画化した作品。                

亡くなった母が残したあるレシピによって、それぞれに傷を負いながら、離れ離れになっていた家族が再び集い、「四­十九日」までの日々を過ごす間に、それぞれが抱えた心の傷と向き合いながら、再生していく姿を描く。 
 

妻の乙美を亡くして生きる気力を失っていた良平のもとに、夫の不倫で結婚生活が破たんし、離婚を決意した娘の百合子が戻ってくる。そして、そんな2人の前に、派手な服を着た不思議な少女イモが現れる。イモは、乙美から頼まれていた四十九日までの家事を引き受けにやってきたと言い、乙美が残したというレシピの存在を伝える。

主演は、「永作博美」、父親役を「石橋蓮司」が好演。存在感のある演技を示した「淡路恵子」、これが遺作となってしまった。「原田泰造」、「二階堂ふみ」、「岡田将生」などの中堅、若手もいい演技をしている。

四十九日のレシピ (ポプラ文庫)

伊吹 有喜 / ポプラ社



四十九日のレシピ [DVD]

ポニーキャニオン



「映画『四十九日のレシピ』予告編」

          

この映画を観ながら、今年も「母の日」が近づいてきたことに気がつき、先月会いに行ったばかりの母が昔作ってくれた手料理を思い、母の人生を思った。今年観た秀作の「泣ける邦画」のひとつ。

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映画も良かったが、エンディングに流れていた主題歌が、もっとよかった。初めて知ったが、「安藤裕子(あんどう ゆうこ)」という歌手が歌っている「アロハオエ/Aloha 'Oe」。ご存知ハワイアンの名曲であるが、その歌詞の最後は、「Until we meet again.(また会えるその時まで)」というフレーズで終わる。彼女自身の歌詞による歌唱は、ハワイアンのそれでなく、暖かく、奥深くまで包み込んでくれるようなゆったりとしたバラード。

「安藤 裕子」は、1977年生まれの日本のシンガー・ソングライター、歌手、元女優。神奈川県出身。当初、音楽に対して特別な思い入れは持たず、絵を描くことなどを趣味としていたが、もの作りに携わりたいという思いから、学生時代に映画や映像の職業を志す。大学3年生のときに、役者として受けた舞台オーディションで歌った、その時の歌が思いがけず評価され、これがきっかけで音楽活動を始めたという。以後、シンガーソングライターとして歩むことになったが、ほとんどの曲を自身で作詞作曲しているという。そして、7作目のアルバム、「「グッド・バイ」(2013) に「アロハオエ」は収録されている。(Wikipedia参照)

グッド・バイ

安藤裕子 / cutting edge



「安藤裕子 - Aloha 'Oe/アロハオエ」   (彼女自身の作詞による歌詞はここをクリックしてご覧下さい。)

          
 


 
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by knakano0311 | 2014-05-09 16:47 | シネマな生活 | Trackback(1) | Comments(0)

ジャンヌ・モロー、その存在感は今も ・・・ ~クロワッサンで朝食を~

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1ヶ月前程になるが、映画(DVD)「クロワッサンで朝食を/原題; UNE ESTONIENNE A PARIS」(2012年制作)を観た。往年の名女優、「ジャンヌ・モロー/Jeanne Moreau」主演というので、レンタルされるのを待ちかねていた映画。原題は、「パリのエストニア人」というような意味であろうか。

エストニアの小さな町で暮らすアンヌ(ライネ・マギ)は、2年間付きっ切りで介護をしていた母親を亡くし、放心状態だった。そんな折り、多少フランス語が話せる彼女に、パリでの家政婦の仕事が舞い込んでくる。意を決して悲しみを振り切るように、憧れのパリに向かったアンヌを、待っていたのは、高級アパルトマンに独りで暮らす、毒舌で気難しい同じエストニア出身の老婦人フリーダ(ジャンヌ・モロー)だった。年齢や性格や境遇が全く異なる2人の女性が、ぶつかり合いながらも次第に心を通わせていく姿を描き出す。

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監督は、「エストニアが生んだ新しい才能」と、ヨーロッパ各国で熱い注目を集めている「イルマル・ラーグ/Ilmar Raag」監督。これが、長編映画監督デビュー作だという。気難しい老婦人フリーダを演ずるのが、「死刑台のエレベーター」や「突然炎のごとく」、「エヴァの匂い」などで知られる名女優、「ジャンヌ・モロー」。そして、パリで次第に輝きを取り戻していく家政婦アンヌを好演したのは、エストニアの個性派女優「ライネ・マギ/Laine Magi」。なんと、「ジャンヌ・モロー」、1928年生まれの86歳。「ライネ・マギ」、1959年生まれの55歳。ふたりの演ずる味わい深い人間ドラマに魅了されてしまった。「25年目の弦楽四重奏」、「アンコール!!」と並んで、今年前半に観た「じじばば映画」のベストにランクされる映画である。

クロワッサンで朝食を [DVD]

ポニーキャニオン



「映画『クロワッサンで朝食を』予告編」

          


 
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全く老いを感じさせない鋭い眼光と圧倒的な演技力を見せた「ジャンヌ・モロー」。「フランス映画界の至宝」とさえ呼ばれている。1928年パリにて、フランス人の父親とイギリス人の母親の間に生まれる。「フランス国立高等演劇学校 (コンセルヴァトワール)」で演技を学び、1948年にデビュー。その後、1950~60年代に、「ルイ・マル/Louis Malle」、「フランソワ・トリュフォー/François Truffaut」などヌーヴェル・ヴァーグ時代を代表し、映画史に名を刻む名監督たちの数々の傑作に出演した。「死刑台のエレベーター/Ascenseur pour l'échafaud」は、私の映画歴、ジャズ歴に大きな影響を与えた作品でもある。(参照拙ブログ「青春のシネマ・グラフィティ(5) ~突然炎のごとく/ジャンヌ・モロー~」

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一方、アンヌ役で、「ジャンヌ・モロー」と互角に渡り合ったのは、エストニア出身の女優、「ライネ・マギ」。「ジャンヌ・モロー」をして、「彼女は、まさに発見です」と言わしめたという。母の看病に追われ、気がついたら人生も半ばを過ぎ、抜け殻のようになったが、パリでもうひとつの人生を取り戻していくアンヌを、控えめながら、強い意志を感じさせる演技で、好演。私にとって、またひとり好きな女優さんが増えたかな。

こんなメッセージが残されていました。「Age doesn't protect you from love. But love,to some extent,protects you from age. (いくつになったって恋することとはできるわ。恋をしていれば、ちょっとの間かもしれないけど、歳を忘れられるわ。) 」 ・・・・・ Jeanne Moreau

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さて、「ジャンヌ・モロー」、歌も歌います。トリュフォー監督の映画、「突然炎のごとく/Jules et Jim」中で歌ったシーンをご記憶の方も多いのでは ・・・。あの映画の中で、ジャンヌが歌うシャンソンは、「つむじ風/Le Tourbillon」。トリュフォーがその場で即興で映画に取り入れたものだという。 その「つむじ風」をアルバム・タイトルにして、シャンソン、ボサ・ノバ、ジャズ、ポップスを「ジャンヌ・モロー」が軽やかに歌うアルバムがあります。

つむじ風

ジャンヌ・モロー / マーキュリー・ミュージックエンタテインメント



その中から2曲。「突然炎のごとく」の挿入歌、「つむじ風」と「インディア・ソング」を ・・・。決して上手くはないのですが、演技同様、「味」を感じます。とはいえ、フランス語は全くわからないのですが ・・・。


「Jeanne Moreau-Le Tourbillon De La Vie (in Jules et Jim) 」


          

「Jeanne Moreau - India Song」
 
          
  


 
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by knakano0311 | 2014-04-09 10:08 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

奇しくも3月11日は ・・・

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もうすぐ3月である。そして、私の68歳の誕生日も近づいてくる。

それはさておき、私が知っている限り、カラオケで最もおじさんたちに歌われている洋楽の曲は、「マイウェイ/My Way」である。「マイ・ウェイ」は、カバーされた回数が、史上第2位(第1位は「ビートルズ/The Beatles」の「イエスタデイ/Yesterday」)と言われている、1969年の「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」の大ヒットのポピュラー・ソングで、作詞は「ポール・アンカ/Paul Anka」。とまあ、ここまではほとんどの人が知っていることであろう。

ところが、その原曲の作曲は、1960年代のフランスのアイドル歌手で、39歳の若さで夭折した「クロード・フランソワ/Claude François」であるということは意外と知られていない。1967年のフランス語の歌、「Comme d'habitude(いつものように)」(作詞:クロード・フランソワ、ジル・ティボ/Gilles Thibault、作曲:クロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー/Jacques Revaux)が原曲である。

この「マイ・ウェイ」の作曲者として知られ、世界デビュー直前に39歳の若さで急逝した「クロード・フランソワ」の波乱の生涯を映画化したのが、映画「最後のマイ・ウェイ/原題;CLOCLO」(2012)。監督は、「フローラン・エミリオ・シリ/Florent Emilio Siri」、主演は「ジェレミー・レニエ/Jeremie Renier」。

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「クロクロ/CLOCLO」という愛称でも知られる、「クロード・フランソワ」は、1939年、裕福で厳格な実業家の父の家に生まれ、家族とともにエジプトで恵まれた毎日を送っていた。ところが、第2次中東戦争によって父が失業し、一家はモナコへと移住。クロードは家計を支えるため、楽団の歌手として働きはじめる。父の死後、パリに進出し、歌手としてデビュー。しかし、なかなか人気が出ず下積みの苦労を味わっていたが、やがて敏腕マネージャーのポールのプロデュースでスターの座へと上り詰める。そんな中、「夢見るシャンソン人形」で一躍有名になった、アイドル歌手「フランス・ギャル/France Gall」との破局を歌った「Comme d'habitude(いつものように)」を、ずっと尊敬していた「フランク・シナトラ」が、英語詩でカバーすることとなった。人気絶頂、世界デビュー目前の1978年3月11日、フランソワはパリの彼のアパートの部屋で、割れた電球で浴槽を照らそうとして感電死した。

 
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1960年代から70年代にかけてといえば、「ビートルズ」の全盛時代。そして私が知っているフランスPOPS界のスター、アイドルといえば、「ジョニー・アリディ/Johnny Hallyday」、彼と結婚した「シルヴィ・ヴァルタン/Sylvie Vartan」、「フランス・ギャル」、「セルジュ・ゲーンズブール/Serge Gainsbourg」。正直言って、「マイ・ウェイ」の原曲がフランスの歌ということは知っていたが、「クロード・フランソワ」を私は知らなかった。この映画でその生涯を初めて知ったのだが、波乱万丈、栄光と挫折、愛と憎悪、家族、悲劇的な死 ・・・、悲劇のヒーローに当てはまるすべての要素を持ったスター、「クロード・フランソワ」の短い人生ドラマにすっかり見入ってしまった。疾走した人生。やはり、神は光と栄光だけを授けないのである。主演は「ジェレミー・レニエ」はよく似ているし、歌もうまく、十分、「クロード・フランソワ」の雰囲気を出していると思った。

そして、3月11日は奇しくも私の誕生日であることに気がついた。

最後のマイ・ウェイ [DVD]

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「映画『最後のマイ・ウェイ』予告編」

     

まず、「クロード・フランソワ」のオリジナル、「いつものように」から。
  
「Claude François - Comme d'habitude(いつものように)」

          

そして、「フランク・シナトラ」の「マイ・ウェイ」。歌詞が出てきますので、カラオケ十八番の方はどうぞ。

「Frank Sinatra - My Way」

     
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by knakano0311 | 2014-02-19 13:41 | シネマな生活 | Trackback | Comments(2)