大屋地爵士のJAZZYな生活

カテゴリ:炭焼き小屋から( 409 )

くどさしを終えて

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 ちょっとわかりにくいかもしれませんが、煙突から出る煙の色が美しい浅葱(あさぎ)色になっている。炭化が終わりの段階に差し掛かっている証拠である。

 一回目の炭焼きの最終工程、「くどさし」をやっと終えた。あとは窯が充分冷えるのを待って、「窯出し」、炭を取り出すだけである。まだ炭の出来栄えが確認できていないので、その影響は判断できないが、今回は想定外のことが多く起こった。「じっくりと焼く」という炭焼き方針に従って始めたが、いつも指標にしている煙道の温度が上がらず、今までは2~3日後に「くどさし」を実施できたが、今回は、5日目にずれ込んでしまった。こんなことは初めてである。いずれにせよ、炭を取り出せば、吉凶も、その原因も推定がつく。

 10年ほど前に伐採し、そこから萌芽し、10年かけて成長し、去年の11月に伐採を始めた「台場クヌギ(櫟、椚)」は見事な菊炭になることによって一生を終える。そして、お茶席などで重用され、炭として再び活かされる。この場面が、クヌギにとって最高の晴れ舞台かも。伐採した台場クヌギからはまた新しい萌芽が始まり、10年単位で何回も百年にわたって輪伐を繰り返していく。

 そんなクヌギの一生。クヌギが英語を話すことができるとしたら、「Someone To Light Up My Life」なんていうかもしれません。「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antonio Carlos Jobin」の曲。彼の曲でスタンダード・ナンバーになったものもたくさんありますが、これもそう言っていいでしょう。邦訳すると、「私の人生を輝かせてくれる誰かさん」っていう意味でしょうが、ポルトガル語では「Se Todos Fossem Iguais A Você 」。「もしも皆があなたと同じだったら」という意味だそうです。

【 Someone To Light Up My Life 】
   ポルトガル語作詞 Vinicius De Moraes/英詩 Gene Lees/作曲 Antonio Carlos Jobin

「♪ Go on your way,         あなたはあなたの道を行ってね
  with a cloudless blue sky above  雲一つない青空のもと
  May all your days         あなたの日々がすべて
     be a wonderful song of love  すばらしい愛の歌になりますように
  Open your arms          腕を広げ
  and sing of the all the hidden hopes  あなたがずっと宝物のように大事にしていた
       you've ever treasured  希望を歌い
  and live out your life          あなたの人生が
  in peace                 平和に包まれるように

  Where shall I look?           私にできるんだろうか?
  for the love to replace you        あなたに代わる誰かを愛するなんて
  Someone to light up my life       私の人生を輝かせてくれる誰かさんを
  Someone with strange little ways,    ちょっと違ったやり方で
  eyes like a blue autumn haze       秋に立ち込める靄(もや)のような青い瞳で
  Someone with your loving style & a smile      あなたの愛し方 そして
   that I know will keep haunting me endlessly 私を魅了してやまないあなたの微笑み
  Sometimes in stars             時には星の中に、
     or the swift flight of sea birds     時には海鳥の飛翔の中に
  I catch a memory of you          あなたの思い出を見つけることができる

  That's why I walk all alone      それが私がまだたった一人で歩くことができる理由
  Searching for something I've known   何かを探し求めて
  Searching something           何かをそして
    or someone to light up my life    私の人生を輝かせてくれる誰かを探し求めながら

  Searching for something          何かをそして
    or someone to light up my life   私の人生を輝かせてくれる誰かを探し求めて ♪」

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 「人生の達人」。そんな言葉さえ、思い浮かぶのが、女性のピアノ弾き語りのジャズ・シンガー元祖ともいえる、「シャーリー・ホーン/Shirley Horn」。彼女の晩年のアルバム、「Loving You」(1997)からです。彼女の晩年は、乳がんと糖尿病と関節炎と闘い、脚も切断し、満身創痍の日々を送っていたが、2005年に脳卒中で倒れ、亡くなった。71歳だった。この歌も、少し前に取り上げた「Here's To LIfe」に勝るとも劣らない心にしみる歌唱である。

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Loving You
Import CD
シャーリー・ホーン/Shirley Horn
Polygram Records




「Shirley Horn - Someone To Light Up My Life 」

          

 元はジョビンのボサノバです。ギター演奏でも ・・・。こちらも人生の達人、1999年74歳で亡くなった「チャーリー・バード/Charlie Byrd」のアルバム、ジョビン特集の「ブラジリアン・バード/Brazilian Byrd」(1965)から。

ブラジリアン・バード

チャーリー・バード / ソニーミュージックエンタテインメント



「Someone to Light Up My Life ー Charlie Byrd 」

          
  
  
  
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by knakano0311 | 2018-01-21 09:36 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

なんとなく春めいた一日だった

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 真冬だというのにあったかな小春日和。しごく長閑である。温度計測以外にすることのない炭焼きの日。2頭の母娘鹿に続いて、公園を闊歩しているのは、これも母娘鹿の3頭連れ。天敵ではあるが、こんな日に間近でこんな風景を見ていると、もうすぐ春という気がしてくる。

 そして、石垣の上には、「イノシシ(猪)」の糞。体に似合わず、少量である。なぜかテリトリー内の階段や石垣、岩の上にちょこんとする。雑食。柿の種が混じっているのが見て取れる。

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 じいさんたちの炭焼き道楽は、毎日が日曜日だからできるようなもの。ということで、今日の歌は、同じようないいのタイトルを持つ歌、2曲。「Everyday will be like a holiday(休日のようになるかも)」と「Everyday is Like Sunday(毎日が日曜日のよう)」。まずは、「ホリー・コール/Holly Cole」の歌唱で、「Everyday will be like a holiday」。アルバムは、「ベッドでタバコを吸わないで/Don't Smoke in Bed」(1993)から。

 どの歌い手でもそうですが、アルバムというのは、歌い手の想いが凝縮された、「一篇の物語」、あるいは「一幕の劇」のようなもの。一際その印象が強いように思うのは、1963年、カナダ生まれの「ホリー・コール/Holly Cole」。

 1986年に、ドラムレスの「ホリー・コール・トリオ」を結成。しかし、1987年、トリオでの初ライヴの前日、交通事故により顎の骨を砕き、歌手としては再起不能とまで言われた。その後、血の滲むような努力で怪我を克服し、1989年にデビューした苦労人。

【 Everyday will be like a holiday 】   by William Bell, Booker T. Jones

「♪ Everyday will be like a holiday  毎日が休日のようになる
   When my baby             あの娘が帰ってきたら
   When my baby comes home   あの娘が帰ってきたら

   Now she's been gone         今は離れていても
   For such a long time          長い間離れていても
   Ever since she's been gone     離れてしまってからも
   She been on my mind         あの娘は僕の心の中にずっと

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・            ・・・・・・・・・・・・・・・・・    ♪」  


Don't Smoke in Bed

Holly Cole / Blue Note Records



「Holly Cole Trio ー Everyday Will Be Like a Holiday」

          
  
  
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 さて、妖艶なアルゼンチンの歌姫で、ソングライターでもある「カレン・ソウサ/Karen Souza」。「Everyday Is Like Sunday」は、1980年代のヒット・ソングを中心としたロック&POPSの名曲をジャズ・アレンジでカヴァーしたデビュー・アルバム、「エッセンシャル/Essential」(2011)に続くカヴァー・アルバム、「エッセンシャルⅡ/Essentials, Vol. II」(2014)に収録。

 取り上げるたびに、いつも書いていますが、彼女の妖艶さというか、コケティッシュなお色気は、もう枯れている爺さんを引き戻すほどの「チカラ」があります。

 「Everyday Is Like Sunday」。オリジナルは、イギリス北部・マンチェスター出身で、1980年代は、「ザ・スミス/The Smith」のボーカリストとして活動した「モリッシー/Morrissey」の曲らしいのですが、詩を見ると、タイトルの長閑さとは打って変わって、「退屈で寂れた海辺の町でのリゾート・・・ 何とかしてくれ ハルマゲドンでも来たら退屈さが紛れるのに」という物騒な内容。
  
 注)ハルマゲドン(アルマゲドン);日本語では最終戦争、アブラハムの宗教における、世界の終末における最終的な決戦の地を表す言葉

【 Everyday Is Like Sunday 】

「♪ Trudging slowly over wet sand    濡れた砂の上を重い足取りでトボトボ歩く
  Back to the bench where your clothes were stolen 君の服が盗まれたベンチまで
  This is the coastal town       ここはうらぶれた海辺の町
  That they forgot to close down    閉めることさえ忘れられてしまったような
  Armageddon - come Armageddon!   ハルマゲドンでも来たら面白いのに
  Come, Armageddon! Come!       ハルマゲドンでも来たら退屈さが紛れるのに

  Everyday is like Sunday        毎日が日曜みたいに退屈で
  Everyday is silent and grey       刺激もなく陰気だ

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・            ・・・・・・・・・・・・・・・・・    ♪」 
 
 
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Essentials, Vol. II
カレン・ソウサ/Karen Souza
CD, Import
musbr


「Everyday Is Like Sunday - Karen Souza」

          
  


  
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by knakano0311 | 2018-01-20 09:57 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

花咲爺さんにでもなった気分で

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 春のような暖かさ。炭焼きの合間に、「春の準備はどうかな」、「今年の芽吹きはどうかな」と自然観察の森を散策。もう公園のそこかしこに春の気分が漂っていた。「コブシ(辛夷)」の蕾はかなり膨らんできた。「ソメイヨシノ(染井吉野)」や「エドヒガン(江戸彼岸)」、桜の蕾は、まだまだ膨らみは小さいが、確実に春への準備が進んでいるようだ。2010年(平成22年)2月に私が植えた、実生苗から育った4年物の「エドヒガン」の苗。もうすっかり大きくなっている。ことしも立派に花を咲かせてくれるだろう。いや、花咲爺さんにでもなった気分。

 しかし来週は今シーズンの最強寒波がやってくるらしい。

 今宵の曲は、「ビートルズ/The Beatles」のカバー。アルバム、「Revolver」(1966年)に収録されている「Here, there and everywhere」。「ここでも、そこでも、どこででも」。そんな意味でしょうか。「Jazzy Not Jazz」系3人の歌姫の歌唱で楽しんでみてください。

【 Here, there and everywhere 】   by John Lennon / Paul McCartney

「♪ To lead a better life     よりいい人生を送るために
  I need my love to be here   愛する君にここにいて欲しい

  Here, making each day of the year   ここで一緒に暮らし、一日一日積み上げていく
  Changing my life with a wave of her hand  彼女の手の波動が僕の人生を変えるんだ
  Nobody can deny that there's something there 誰も否定できないさ、そんな力を
  There, running my hands through her hair   あそこで僕の手が君の髪をかきあげ
  Both of us thinking how good it can be   どうしたら二人が幸せになれるかを考えよう
  Someone is speaking, but she doesn't know he's there 誰かが話しかけたって上の空

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」

  I will be there       僕はいつも
  And everywhere       君のそばにいる
  Here, there and everywhere  ここでも、そこでも、そしてどこででもね  ♪」


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 まず、「エリン・ボーディー/Erin Bode」。ジャジーなシンガー・ソングライターとして、何年か前、一躍人気を得たという。「ジャズ歌手ではない」のだが、さりとてPOPSの歌手でもなさそうだ。アルバムを聴くと、ロックやカントリー、R&Bのテイストも感じられて、ジャズの範疇をこえたカテゴライズ無用の歌手、はやりの「Jazzy Not Jazz」シンガーのようだ。アルバムは、デビュー・アルバム、「Don't Take Your Time」(2004)。60年代の香りを感じさせる少しノスタルジックな雰囲気に、オーガニックな味を加えた爽やかボイス。

Don't Take Your Time

Erin BodeMax Jazz

  

「Erin Bode - Here, there and everywhere」

          

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 そして、ドイツを代表するジャズ・シンガー、「リザ・ヴァーラント/Lisa Wahlandt」。アルバムは、彼女にとって6枚目のアルバム、「ハートに火をつけて/原題;Stay a while ~ A Love Story in 9 Songs」(2010)から。ロリータ・ボイスといっていいでしょう、そんなリザが歌うのは、アルバム・タイトルにもなっている「ドアーズ/The Doors」の「ハートに火をつけて/Light my fire」や、「ローリング・ストーンズ/The Rolling Stones」の「As tears go by(涙あふれて)」などのロック/ポップス・カヴァーである。そしてドイツを代表するピアニスト、「ウォルター・ラング/Walter Lang」率いるピアノ・トリオがサポート、リリカルなピアノがリザのボーカルをひきたてる。

ハートに火をつけて

リザ・ヴァーラント+ウォルター・ラング / ミューザック



「Lisa Wahlandt - Here,There And Everywhere」

          

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 最後は、「フェイク・ボッサ」で、「Rita Lee/リタ・リー」。ブラジル・ロック界の女王といわれていた、「ムタンチス/Os Mutantes」のリード・ヴォーカル。ビートルズ・ナンバーをボッサ・アレンジしたアルバム、「ボッサン・ビートルズ/Bossa 'n Beatles」(2005)は、ビートルズ・カバーの楽しさに溢れている一枚。「A Hard Day's Night」、「Michelle」、「I Want To Hold Your Hand」などおなじみの曲が軽快なBOSSAのノリで歌われる。

Bossa N Beatles

Rita Lee / Random Music


ボッサン・ビートルズ

リタ・リー/ワードレコーズ



「Rita Lee - Here, There And Everywhere」

          

             
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by knakano0311 | 2018-01-18 20:40 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

Joy Joy Joy

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 炭焼き体験教室二日目である。この日は「窯焚き」、8時間から9時間、ただひたすらに薪を焚く。その火力で、窯内の温度を、窯木が自身で熱分解を起こす500~600℃の温度にまで上げるためである。我々にとっては、この工程がいい菊炭を焼くための、大事なポイントであるが、体験教室の参加者にとっては、極めて退屈な一日である。

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 そこで飽きないように我々もいろいろなイベントを用意して、参加者に楽しんでもらう。まず里山ツアー。自然観察の森を散策して、里山やそこの住む野生動物、クヌギ林、炭焼、エドヒガン群生林、かっての銀銅鉱脈の露天掘りした跡である「間歩(まぶ)」などのガイドをしながら、炭焼きと原理は同じ、「飾り炭」をつくる材料を集めてもらう。そして、餅を焼いておいしいぜんざいを食べてもらう。炭焼きに欠かすことができない薪割りを、「電動薪割り機」と「玄能(げんのう)」と「楔(くさび)」を使う二つの方法で体験してもらう。

 こんな単純できつい作業も参加者にとっては新鮮で面白いらしく、子供までもが盛んに挑戦、楽しんでもらった。

 今宵の曲は、ゴスペルで、「I Choose Joy」。ずばり「楽しい」という意味でしょうか。歌姫は、バブル絶頂期の頃、ディスコで大ヒットした曲、「恋のサバイバル/I Will Survive」を歌った「グロリア・ゲイナー/Gloria Gaynor」のカバーで。元々は、ゴスペル、R&Bシンガーで作詞家の「ラーネル・ハリス/Larnelle Harris」によるものだという。

【 I Choose Joy 】

「♪ I choose joy               私はいま楽しい
  I'll never let the problems keep me down  私を打ちのめした悩みから立上がれる
  'Cause the Lord is working all things out   主が私を善き方向に行くように
  For my good                すべてを取り計らってくれるから
  I choose joy                私はいま本当に楽しい

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ♪」

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恋のサヴァイヴァル〜ベスト・ヒッツ (I'LL BE THERE)
グロリア・ゲイナー /Gloria Gaynor
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント





「I Choose Joy ー Gloria Gaynor」


          

 もう一曲は、弾むようなスウィンギーな演奏で、「Jump for Joy」。「ビル・チャーラップ/Bill Charlap」率いる「ニューヨーク・トリオ/New York Trio」のアルバム、「Love You Madly」から。

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ラブ・ユー・マッドリィ/ Love You Madly
ニューヨーク・トリオ/New York Trio
ヴィーナス・レコード




 「スィングしなけりゃ意味がない/It don't mean a thing」とメドレーで。

「It don't mean a thing / Jump for joy - New York Trio」

          
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by knakano0311 | 2018-01-16 17:59 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

8年目の炭焼き、今年は気合が入る

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 怪しげないでたちで炭窯の中にしゃがみこみ、窯木を待っているのは私。体験参加の一般の方8人と一緒に、いよいよ今年の炭焼きが始まったのである。私にとっては8年目、19、20回目の炭焼きである。去年、一昨年あたりから、いい菊炭を焼くちょっとしたコツというか、勘所をつかみかけた感じがしているので、今年の炭焼きは一層気合が入っている。

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 朝8時半集合、一日目の作業は「窯入れ」である。準備万端整え、11月から2ヶ月かけて伐採し、クヌギ再生林に集積してあった窯木、約440本を窯の前まで運ぶ。鉈(なた)で突起している枝や節を削いで、手渡しで窯の中に運び込む。いい炭を焼く最初のコツは、できるだけ窯内の空気を少なくするために、いかにぎっしりと窯木やバイタを詰めこめるかである。直径約2m、頂部の高さ1.7mの狭いドーム状の窯内での作業は結構大変である。ヘルメット、防護眼鏡や防塵マスクを着けての作業、最後の頃は、この厳寒時に汗びっしょりとなる。窯木の形状、詰め方、本数などによって毎回違うが、この時点で炭の出来栄えへの影響のかなりの分が決まる。

 最後にギリギリ薪を焚くスペースを残して、トタン板を入れ、「窯焚き」のスペースを作り、「窯入れ」を終える。この最後の詰めともいえるスペースをできるだけ狭くできるかも出来栄えの鍵を握る。そして、古式に則り、火打石と火打金とで火をおこし、1時間ほど予備乾燥をして、一日目の作業を終える。今夜半に降雪の予報もあり、明日の天候を心配しながら、家路に着く。

 今宵のピアノ、「ジョバンニ・ミラバッシ/Giovanni Mirabassi」。アルバムは、「テラ・フリオーザ/Terra Furiosa」から、「Last minutes」。

 ライナーノーツにいわく、『・・・・ メロディに満ちた「切なさ」を最大限引き出す事に焦点をおき、かつて無いほどの一体感 ・・・ 「聴く」というより「心に注ぎ込まれる」という表現が似合う、繊細さの極致を閉じ込めた結晶』

Terra Furiosa

Giovanni Mirabassi / Discograph



「Giovanni Mirabassi Trio - Last minutes」

           
  


  
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by knakano0311 | 2018-01-13 22:38 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

もちもちな子供たち

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 「成人の日」のこの日は恒例の「新年餅つき大会」。一庫公園で活動する6団体が合同で主催をする年1回のイベントである。日頃は活動する日がかぶらないようにしているので、お互いの交流が図れるのも、この日だけである。朝9時半受付開始、小雨が降ったり止んだりのあいにくの天気であったが、一般参加者約60人、スタッフ約30人が集まり、受付開始後、すぐに予定数をオーバーし、受付を締切るほどの大盛況となった。初めて餅をつく親子も多く、子供たちも真剣な顔。お餅がどうやってできるのかを初めて体験し、明日から始まる新学期を前に、少し寒いが美味しい一日となった。メニューは、関西風丸餅のあんこ餅、野菜いっぱいのお雑煮、きなこ餅、おろし餅。お昼近くには、お馴染み公園アイドル、鹿親子も顔を出してのご愛嬌。今年も餅つきから始まるイベントは上々のすべり出し。

 さて、新しい年に変わったが、あるいは、新学期は始まったが、なかなか上手くスタートを切れない。こんな方もいらっしゃるかもしれません。新成人うち、約1/3の人たちが、「日本の未来に明るい希望を持てない」と思っているアンケート結果もある。新春です。そんな憂いを吹っ飛ばすために、気宇壮大な「大ボラ吹き」の歌でも聴きましょうか。よく知られたスタンダードの曲で、「I Can't Get Started」。「言い出しかねて」なんていう洒落た邦題がついています。「アイラ・ガーシュウィン/Ira Gershwin」作詞、「ヴァーノン・デューク/Vernon Duke」作曲で、1936年のミュージカル映画「ジーグフェルド・フォリーズ/Ziegfeld Follies」で「ボブ・ホープ/Bob Hope」が歌い、その後「バニー・ベリガン/Bunny Berigan」のトランペット演奏によって有名になったという。

【 I Can't Get Started 】   by Ira Gershwin , Vernon Duke

「♪  Verse                   ヴァース(省略)

  I've flown around the world in a plane  世界中を飛行機で回ってきた
  I've settled revolutions in Spain      スペインでは内戦を鎮圧し
  The North Pole I have charted       北極の地図も作った
  Still I can't get started with you      でも君とは何も始まらない

  On the golf course, I'm under par     ゴルフをすれば、アンダーパー
  and Metro-Goldwyn's asked me to star   MGM映画からは出演のお誘い
  I've got a house, a show place       名所となるようなすごい家も持った
  Still I can't get no place with you      でも君とは何も始まらない

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  I've been consulted by Franklin D   フランクリン・ルーズベルト大統領から相談を受け
  and Greta Garbo had me to tea    グレタ・ガルボはお茶に招待してくれた
  Still I'm broken hearted        でもまだ僕の心は破れたまま
  Cause I can't get started with you   君とは何も始まらないから  ♪」


 ちょっと哀しい大ホラ吹きの歌、それなら女性歌手より、男性歌手の方がいいでしょう。まずは、この曲をヒットさせたという「バニー・ベリガン」のトランペットにオーバー・ダビングして華やかに歌うのは、「バリー・マニロウ/Barry Manilow」。アルバムの出典はわかりませんが、YOUTUBEにアップされていました。


「Barry Manilow - I Can't Get Started」


          

 雰囲気をがらっと変えて、ちょっと退廃的なムードで ・・・。「チェット・ベイカー/Chet Baker」。アルバムは、演奏だけでなく歌入りの「Sings Again」 (1985)から。

Sings Again

Chet Baker / Timeless



「Chet Baker - I Can't Get Started」

          

 最後は「ウォーレン・ヴァッチェ/Warren Vaché」のちょっと気だるいトランペットの演奏で ・・・。アルバムは、コンピ・アルバム「Jazz for a Rainy Afternoon」から。

Jazz for a Rainy Afternoon

Various Artists / 32. Jazz Records



「I Can't Get Started - Warren Vaché/Jazz For A Rainy Afternoon」

          
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by knakano0311 | 2018-01-09 10:14 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

野生の息吹きを感じて ~ 猪のヌタ場にて ~

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 写真は、「猪の沼田場(ヌタ場、ぬたば)」である。炭焼きの工程で、炭窯を密閉するのにレンガを積み上げてしているが、その時に必要な粘土を、いつも決まった公園内の場所で採取している。粘土を採ったその跡の窪地に雨水が溜まり、格好な泥田ができる。そこが、猪にとって絶好の「沼田場」となっているのである。「沼田場」とは、イノシシなどの動物が、体に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために、泥を浴びる場所のことで、「のたうち回る」の語源とも言われている。粘土がそれに適しているとちゃんと知っているのである。のたうち回るところは見たことはないが、周辺の木に泥をこすりつけているので、「沼田場」とわかる。野生の息吹きを感じながら、粘土を土嚢に詰め込む。

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 こちらは、もうすっかり馴染みとなった鹿の親子。正月あけての「顔見世」である。公園管理事務所の職員たちは、愛称をつけているようだが、こうなると野生といえども、アイドル並。まっ、可愛いことは可愛いが ・・・。いやいや、われわれにとっては、やはり天敵。

 さて、今宵の歌は、「Wild Is The Wind」。「Love me, love me ・・・」と歌い出される切ない歌詞と美しい哀愁のメロディで、多くのアーティストにカバーされている曲である。「野性の息吹き」という邦題がついている。残念ながら、私は観ていませんが、「マイ・フェア・レディ/My Fair Lady」の監督として知られている「ジョージ・キューカー/George Cukor」監督の1957年の同名の映画の主題歌である。作詞は、「ネッド・ワシントン/Ned Washington」、作曲は、あの映画音楽界の大御所、「ディミトリ・ティオムキン/Dimitri Tiomkin」。

【 Wild Is The Wind 】  by Ned Washington / Dimitri Tiomkin

「♪ Love me, love me,          愛してよ 愛してよ
        love me, say you do    愛していると言ってよ
  Let me fly away with you        わたしと一緒にここから飛び立とうよ
  For my love is like the wind,      だって、わたしの愛は風だから
     and wild is the wind        激しく吹きすさぶ風なの
  Wild is the wind            激しく吹きすさぶ風なんだから

  Give me more than one caress,       もっともっと抱いて
     satisfy this hungriness          この飢えを満たすほどに
  Let the wind blow through your heart  風よ 私の心を吹き抜けてよ
  For wild is the wind,           だって、わたしの愛は風だから
        wild is the wind       激しく吹きすさぶ風だから

  You touch me             あなたが私に触れるとき
  I hear the sound of mandolins     私にはマンドリンの音が聞こえる
  You kiss me              あなたが私にキスをするとき
  With your kiss my life begins      そのキスで私の人生がよみがえる
  You're spring to me, all things to me  あなたは私の源、すべてなの
  Don't you know, you're life itself!    わからないの 私の人生そのものなのよ

  Like the leaf clings to the tree     木にしがみつく木の葉のように
  Oh, my darling, cling to me       愛する人よ 私から離れないで
  For we're like creatures of the wind,   だって、わたしたち二人は風が作り出したもの
      and wild is the wind         激しく吹きすさぶ風が
  Wild is the wind               激しく吹きすさぶ愛の風が二人を   ♪」


 多くのアーティストにカバーされている中から、まずはオーソドックスなところで、「ニーナ・シモン/Nina Simone」。同名タイトルのアルバム、「Wild Is The Wind」(1964)から。

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Wild Is the Wind CD, Import
ニーナ・シモン/Nina Simone
Verve




「Nina Simone - Wild Is The Wind」

          

 さて、次は、北欧美女シンガー図鑑でも取り上げたデンマーク出身の熟女ジャズ・ヴォーカル、「セシリア・ノービー/Cæcilie(Caecilie) Norby」。彼女のパートナーは、ベーシストで知られる「ラーシュ・ダニエルソン/Lars Danielsson」。彼女のデビュー・アルバム、「セシリア・ノービー/Cæcilie Norby」(1995)から。
  

Caecilie Norby

Caecilie Norby / EMI Import



 ここではピアノ・トリオとのライブからアップ。ニーナにも劣らないソウルフルな熱唱。サポートは、「ラーシュ・ヤンソン/Lars Jansson - piano」、「ラーシュ・ダニエルソン/Lars Danielsson - bass」、「ユッキス・ウオティーラ/Jukkis Uotila - drums」。

「Cæcilie Nordby - Wild is the wind」

          
   
   
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 異色のアーティストは、アメリカのマルチ・インストゥルメンタリスト、「エスペランサ・スポルディング/Esperanza Spalding」。主にジャズ・ベーシスト、歌手として知られている。1984年、オレゴン州ポートランド出身。アフリカ系アメリカ人、ウェールズ及びスペインの血を引くため、ウェールズ、ヒスパニック、ネイティブ・アメリカンにアフリカからの古いルーツを加えた多様な民族的遺産を受け継いでいるという。

 2006年のデビュー・アルバムは、「Junjo」。非凡なベース演奏とスキャットを中心に、ラテンのリズムやパーカッションなどを融合したその音楽はジャズ界に衝撃をもたらしたという。前・米大統領「バラク・オバマ」氏は彼女のファンで、2009年12月、オスロ・シティホールで開催されたノーベル平和賞授賞式で、オバマ氏の名誉を讃える演奏を披露し、翌日のノーベル平和賞コンサートに出演した。第4作、「ラジオ・ミュージック・ソサイエティ/Radio Music Society」(2012)は、第55回グラミー賞(最優秀ジャズ・ボーカル・アルバム)を受賞した。「Wild Is The Wind」は、第3作、「Chamber Music Society」(2010)に収録されているが、ここではライブで。

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CHAMBER MUSIC SOCIETY CD, Import
エスペランサ/Esperanza Spalding
HEADS




「Esperanza Spalding - "Wild Is The Wind" (Live in San Sebastian july 23, 2009 - 5/9) 」

          

 さて、この曲、最も知られているのは、ひょっとして「デヴィッド・ボウイ/David Bowie」の歌唱かもしれません。アルバム、「Station to Station」(1976)に収録されていますが、惜しくも一昨年、2016年1月10日になくなってしまった。彼を偲んで、2000年、ロンドン、これまた熱唱のライブ映像で。

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STATION TO STATION CD, Import
デビッド・ボウイ/David Bowie
EMI




「Wild is the Wind - David Bowie」

          

   

   
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by knakano0311 | 2018-01-08 13:59 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

霜柱を踏みしめて初山仕事へ

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 山の初仕事は、日陰にうっすらと雪が積もる中を、霜柱を踏みしめて山頂まで上る。山頂のちいさな岩にお神酒を捧げ、二礼二拍一礼と作法通りに、安全祈願をするのが慣わし。また今年の山作業が始まるのだ。活動フィールドの公園は48ヘクタールと広大。毎年一年間ほぼ同じような作業を繰り返すのだが、その影響や効果などたかがしれているかもしれない。しかし、繰り返して続けることが大事なことだと信じている。途中、「モミ(樅)」の大木を仰ぐ。たしか一昨年、落雷にあって、幹の上部が真っ二つに裂けている。それでもなお、青々とした葉を茂らせ、必死に生きながらえている。仲間の爺さんたち、なんとなく我が身になぞらえ、しばし感嘆と共感の思いで仰ぎ見る。そして、炭焼きの準備をしながらの正月談義、孫談義。「来るのは嬉しいが、帰るのも嬉しい」。そんな意見に皆がうなづく。正月は突然、穏やかな日常に、非日常が割り込んでくるのだから、それが爺婆たちの本音であろうか。

 今宵の歌は、「Here's To Life」。「これこそが人生」というような意味でしょうか、そんなタイトルがつけられていた歌に聴き入ったのは、「60歳過ぎたら聴きたい歌」でも書きましたが、定年を迎え、会社人生に一区切り付け、多分その後の暮らし方や生き方に、多少不安や戸惑いを覚えていたからであろう。そんな時に、初めて聴き、私の心に響いたのが、この歌。作詞「フィリス・モリナリー/Phyllis Molinary」、作曲「アーティー・バトラー/Artie Butler」。

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 この歌が有名になったのは、「シャーリー・ホーン/Shirley Horn」が1992年にリリースしたアルバム「Here's To LIfe」。「シャーリー・ホーン」といえば、「ダイアナ・クラール/Diana Krall」などに代表される、ピアノ弾き語りスタイルの女性ジャズ・シンガーの元祖として、50年代半ばから活躍したアーティスト。しかし晩年は、乳がんと糖尿病と関節炎と闘い、脚も切断し、満身創痍の日々を送っていたが、2005年に脳卒中で倒れ、亡くなった。71歳だった。代表する傑作アルバムは「Here's To LIfe」(1992)と、「I Remember Miles」(1998年)である。

 アルバム「Here's To Life」を1990年にレコーディングするに当たって、マイルスが2曲に参加することになっていたらしいが、レコーディングが実現する前に、マイルスは死んでしまった。この歌を聴くと、彼女の71年の人生がこの歌に凝縮されているような思いがこみ上げてくる。多くのアーティスト達がカバーしているこの歌、多分、この歌はもう「スタンダード・ソング」になっているといってもいいだろう。 (再録)

【 Here’s To Life 】
             Lyrics;Phyllis Molinary, Music;Artie Butler

「♪ No complaints and no regrets.    不平も無いし、後悔もしていません
  I still believe in chasing dreams     私はまだ夢を信じて追いかけ、
           and placing bets.    その夢に賭けているのです
  But I have learned            あなたは得たもの全てを
      that all you give is all you get   私に与えてくれたんですね
  So give it all you got.           得たもの全てを私に

  I had my share,              それに比べ、私は自分の取り分をもらうと、
      I drank my fill, and even though  自分ひとりだけで目一杯飲んでいたのです
  I'm satisfied I'm hungry still     それで満足すべきなのに、まだ足りないと思っていた
  To see what's down another road,     でも、丘の向こうにつづく
            beyond the hill     もうひとつの道を見て
  And do it all again.             全てをもう一度やり直そうと思ったのです

  So here's to life             そう、これこそが人生と思える人生を
       and all the joy it brings.    あらゆる喜びをもたらしてくれる人生を
  Here's to life for dreamers         夢見る人たちやその夢にとって
       and their dreams.        これこそが人生と言える人生を

  Funny how the time just flies.   どうして時は速く過ぎてしまうでしょう、不思議ですね
  How love can go from         どうして愛は暖かい出会いから 
      warm hellos to sad goodbyes    悲しい別れへと移ってしまうのでしょうか
  And leave you with the memories    どうして愛はあなたに想い出だけを残して
          you've memorized     去っていってしまうのでしょうか  
  To keep your winters warm.     暖かい気持ちにしてくれた冬の思い出をのこして

  For there's no yes in yesterday.   でも、昨日あったものは、もうここにはありません
  And who knows            そして明日が何をもたらして何を持ち去るかなんて
   what tomorrow brings or takes away.  誰に分かるというのでしょうか
  As long as I'm still in the game I want to play 私がまだこの人生ゲームをしている限り
  For laughs, for life, for love.       笑いや人生や愛のためにしたいと思うのです

  So here's to life           だから、これこそが人生なんです 
    and every joy it brings.       あらゆる喜びをもたらしてくれる人生なんです 
  Here's to life,              これこそが人生なんです
     for dreamers and their dreams.   夢見る人たちやその夢にとっての

  May all your storms be weathered,  あなたを襲ってくるだろう全ての嵐を切り抜ければ
  And all that's good get better.      すべてが良くなっていく
  Here's to life,              それが人生なんです 
    here's to love, here's to you.    それが愛なんです それがあなたなんです

  May all your storms be weathered,  あなたを襲ってくるだろう全ての嵐を切り抜ければ
  And all that's good get better.      すべてが良くなっていく
  Here's to life,              これこそが人生なんです 
    here's to love, here's to you. これこそが愛なんです これこそがあなたなんです ♪」


   
 「ジョニー・マンデル/Johnny Mandel」がアレンジ、指揮を担当した大編成のストリングスをバックにしてのシャーリーの熱唱。

ヒアズ・トゥ・ライフ

シャーリー・ホーン / ユニバーサル ミュージック クラシック



「Shirley Horn - Here's To Life (Verve Records 1992)」

          

 実は、定年退職の頃、最初にこの歌を聴いたのは、「ジャシンサ/Jacintha」のアルバム、「 Autumn Leaves: The Songs of Johnny Mercer」であった。いたく心に沁みたことをいまでも覚えている。この歌「Here's To Life」は、この「ジョニー・マーサー/Johnny Mercer」へのトリビュート・アルバムの中で、ただひとつ、「ジョニー・マーサー」以外の手になる詩としてボーナス・トラックに収録されていた。おそらく「ジャシンサ」のマーサーに対する思いを込めたのでしょう。それもお聴きいただきましょうか。
   

Autumn Leaves: The Songs of Johnny Mercer

JacinthaGroove Note



「Jacintha - Here's to Life」

          




   
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by knakano0311 | 2018-01-07 10:09 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

櫟(くぬぎ)林からの贈り物

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 先日、今年最後の山作業の時である。仲間が、「クヌギ(櫟、椚)」の切り株に大量に生えている「ヒラタケ(平茸)」をみつけた。色艶もよく、肉厚で美味しそう。最後の山作業の日とあって、ちょうど家庭菜園をしている仲間が持ってきた「ネギ(葱)」と「ゴボウ(牛蒡)」も頂く。となれば、この日の夜の献立は決まりでしょう、「すき焼き」です。今年一年、櫟林を守る活動をしてきた我々への贈り物でしょうか。

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 こちらは、「クヌギ」の切り株の洞をびっしりと埋めている冬眠中の虫。なんの虫かはわかりませんが、白い斑点が見えることから、「カミキリムシ(髪切虫、天牛)」でしょうか。私は食べたことがありませんが、「カミキリムシ」の幼虫は、虫界のトロと呼ばれるくらい美味しいと言われている。薪を割っていると時々見つけることがあるので、そのときは食べてみようかとも思うのだが、未だに勇気がなく果たせないでいる。

 さて今宵の曲は、「ギフト/The Gift 」。「リカード・ボサノバ/Recado Bossa Nova」と呼ばれることも多い曲で、ブラジルの「ジャルマ・フェヘイラ/Djalma Ferreira」が、1959年に作曲したボサノヴァの名曲で、ジャズのスタンダードナンバーとしても大変有名である。

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 私が知ったのは、「イーディー・ゴーメ/Eydie Gorme」のアルバム、「恋はボサノバ/Blame It On The Bossa Nova」(1963年)であった。しかも、発売当時ではなく、それから大分経った70年代か80年代ではなかっただろうか。そして「マンハッタン・ジャズ・クインテット/Manhattan Jazz Quintet」の2作目「枯葉 - Autumn Leaves」(1985年)で再びこの曲を耳にすることになったと記憶している。

 「イーディー・ゴーメ」は「スティーヴ・ローレンス/Steve Lawrence」とおしどり歌手夫婦で知られた60年代を代表するアメリカのポピュラー歌手。柔らかい歌声がなかなか魅力的。英語詞は「ポール・フランシス・ウェブスター /Paul Francis Webster」が作詞したが、原曲とはかなり違ったものになっているという。

【 The Gift(Recado Bossa Nova) 】

「♪ No strings have pearls          ビロードの手袋に包まれた真珠には、
     in a velvet glove          つなぎ止める糸は必要ないわ
  The thing I long for is the gift of love   私が欲しいのは愛という贈り物
  No ring of gold but a dream to unfold  金の指輪じゃなく、叶うかも知れない夢が欲しい
  When all the stars have flown       すべての星々が流れ去り、
     and we’re alone           私たちがたった二人きりになっても叶う夢が

  The gift of love is a precious thing     愛という贈り物な素晴らしいもの
  A touch of magic on a day in spring     まるで春の日の魔法のようなものね
  The golden dream every dreamer pursues 誰もが追い求める素敵な夢みたいなものよ
  Remember darling              覚えておいてね、
      never refuse the gift of love    愛の贈り物を決して拒んだりしないって ♪」

Blame It on the Bossa Nova

Eydie Gorme / GL Music



「Eydie Gorme - The Gift!(Recado Bossa Nova) 」

          

 「マンハッタン・ジャズ・クインテット/Manhattan Jazz Quintet」のアルバム、「枯葉/Autumn Leaves」も私を夢中にしましたね。パーソネルは、オリジナル・メンバーの手練れ、「David Matthews(P)」、「Lew Soloff(Tp) 」、「George Young(Ts)」、「Charnett Moffett(B)」、「Steve Gadd(Ds)」。

Autumn Leaves

Manhattan Jazz Quintet / キングレコード



「Recado Bossa Nova - Manhattan Jazz Quintet」

         

 ボッサ・サックスといえば、「ハリー・アレン/ Harry Allen」。彼の軽快な演奏を同名のアルバム、「Recado Bossa Nova 」(2006)から。

ハリー・アレン / カメラータ東京


  

「Harry Allen - Recado Bossa Nova」


          
  


  
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by knakano0311 | 2017-12-24 14:09 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

今年の山作業も安全に終えることができた

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 ことしの山作業はこの日が最後。いつものように伐採した「クヌギ(櫟、椚)」の切り株に丁寧に防腐剤を塗る。

 こうしておけば、来年の春、新しい芽が出て成長し、十年後に再び伐採ができるまでに成長する。そして新しい芽が出て ・・・。過去からこんな輪伐を何十回と繰り返してきた。これから将来にわたって、同じように輪伐を何十回と繰り返し、里山と炭焼き技術が、次の世代に引き継いでていければいい。「未来への架橋になれ」と願いながら、素手で丁寧に防腐剤を塗る。

 今年一年、作業中の怪我や事故もなく、無事、安全に終われそうである。来週最後の作業は、倉庫や作業場の整理整頓、炭窯の点検などを行って、新年を迎える予定である。

 「橋/Bridges」という歌がある。「ブラジルの声」の異名を持ち、ブラジルを代表するシンガー・ソングライター、「ミルトン・ナシメント/Milton Nascimento」の歌。今宵は、「ダイアン・リーヴス/Dianne Reeves」の歌唱で聴いてみたい。

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「ダイアン・リーヴス」。1956年、ミシガン州デトロイト生まれ。アルバムよりライブでのパフォーマンスで知られるジャズ歌手。アルバムですでに5度のグラミー賞を獲得し、最も重要な女性ジャズシンガーと見なされている。

 ダイアンの家族は音楽一家で、父親は歌手、母親は、トランペット奏者だったという。子供時代、ダイアンはピアノのレッスンを受け、あらゆる機会に歌を歌った。やがて歌手を志した彼女に、デンバー交響楽団の金管楽器奏者だったダイアンの叔父は、「エラ・フィッツジェラルド/Ella Fitzgerald」から「ビリー・ホリデイ/Billie Holiday」まで、多くのジャズ・シンガーを彼女に教えた。ダイアンは、特に「サラ・ヴォーン/Sarah Vaughan」に感銘を受け、デンバー大学で音楽を学び始めた。その後、歌手としての道を歩み始め、現在に至っている。

 さて、「橋/Bridges」。橋を自分の人生になぞらえ、多くの歌手にカバーされている傑作。来年歳男となる今、私も自分の渡ってきた橋を振り返って見、そして、これからわたっていく橋を思い描く。

【 Bridges 】   by Milton Nascimento

「♪ I have crossed a thousands bridges  私はいくつもの橋を渡ってきた 
   in my search for something real    真実を求めて 
   There are great suspension bridges  くもの巣のような
   made like spider webs of steel      大きな鋼の吊り橋も 
   There are tiny wooden trestles      小さな丸太の橋も
   and there are bridges made of stone  そして石造りの橋も 
   I have always been a stranger       旅する私はいつも異邦人で
   and I’ve always been alone          いつも孤独だった 

   There’s a bridge to tomorrow        明日に繋がる橋がある 
   There’s a bridge from the past       過去から繋がっている橋がある 
   There’s a bridge made of sorrow     終わってほしいと祈りながら渡る
   that I pray will not last             悲しみの橋もある

   There’s a bridge made of colors      いくつもの色を重ねた虹の橋が
   in the sky high above              高い空に架かる 
   And I think that there must be       そして、私は想う きっと
   bridges made out of love           愛で繋がれた橋もどこかにあるはずと

    I can see him(her) in the distance     遥か遠く、川の向こう岸に佇む
    on the river’s other shore           あの人が見える
    And his(her) hands reach out longing  そして両手を差し伸べている
    as my owns have done before        かって私がそうしたように
    And I call across to tell him(her)       私は向こう岸の彼に呼びかけてみる 
    where I believe that bridge must lie    信じれば、きっとそこに橋はあると
               
    And I’ll find it Yes, I’ll find it     いつかきっと見つけられる そう、いつかきっと
    If I search until I die            生きている限り探しつづけるのなら
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ♪」

 「ダイアン・リーヴス」には、ずばり、この歌をアルバム・タイトルとした「Bridges」というアルバムもあるが、私はライブ盤でギターの「Romero Lubambo」と絶妙のデュオで歌うグラミー賞受賞アルバム、「イン・ザ・モーメント~ライヴ・イン・コンサート/In The Moment ~ Live In Concert」の「Bridges」が好きである。

イン・ザ・モーメント~ライヴ・イン・コンサート

ダイアン・リーヴス / EMIミュージック・ジャパン



残念ながら、記事への埋め込みができませんので、下記をクリックして聴いてください。無粋にも5分で切れてしまいますが ・・・。

「Bridges - diana reeves」

 アルバム「Bridges」でのバージョンもアップしておきます。

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Bridges CD, Import
ダイアン・リーヴス
Blue Note Records




「Bridges - diana reeves」

          
  


  
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by knakano0311 | 2017-12-22 09:50 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)