大屋地爵士のJAZZYな生活

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続々々・音楽の「チカラ」 ~ 「いのち」を歌うJAZZシンガー ~ 

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しばらく前に、CDショップで見かけて、買ってから一度も聴いてなかったが、ずっと引っ掛かっていたCDがあった。石野見幸、35歳。JAZZシンガー。「進行性のガンで、昨年9月に余命数ヶ月と診断、宣告されながら、がんと闘うJAZZシンガーとして、民放のワイドショーで紹介された。」とショップの紹介コメントにはあった。少し重い感じがしたので、聴かずにそのままにしてあった。

が、3月2日19:30、NHK・TV関西ローカルの番組「関西クローズアップ・いのちを歌うJAZZシンガー」として放映されたのをたまたま観てしまった。この歌手が姫路に在住していることもはじめて知った。死の恐怖におののきながら、痛みを抑えるためのモルヒネを打ちながらJAZZのレッスンを続けるすさまじい闘病生活、いきている証としてのJAZZにかける想い。そしてディナー・ショーのステージへ立つための気迫。番組からはその想いはひしひしと伝わってきた。

CDを聴いた。彼女のいのちの証、存在の痕跡としてのJAZZ。テクニックや技術もさることながら、それを超えて、その思いは十分伝わってくるアルバムであった。「I’m A Fool To Want You」などスタンダードのほか、弘田三枝子の「人形の家」や、石原裕次郎の「粋な別れ」もカバー。

もっと生きろ。そしてもっと歌え。いまこそ、音楽の「チカラ」を信じたい。
石野見幸、35歳。「いのち」のアルバム、「カレント」。「今・・・・・」を生き抜くためのアルバム。

カレント

石野見幸 / インディペンデントレーベル



番組でも紹介されていたが、彼女のJAZZの師は「伊藤君子」であるという。日本ジャズ・ヴォーカリスト界の至宝的存在である伊藤君子。小曽根真をプロデュースに迎え、ビッグ・バンドを従えての最高傑作アルバム「一度恋に落ちたら/Once You've been in Love」。
伊藤君子としては初の日本語による吹込みとなった武満徹作曲(谷川俊太郎作詞)の「MI・YO・TA」を小曽根真とのデュオで披露している。

Once You've been in Love
伊藤君子 / / ビデオアーツ・ミュージック
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by knakano0311 | 2007-03-30 19:10 | 音楽のチカラ | Trackback | Comments(0)

コミック・バンドどころか・・・・・  ~ 植木等氏を悼む ~ 

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(写真は「植木等」氏愛用のギター;Gibson ES-175 NETより拝借)

「スーダラ節」や映画「無責任男シリーズ」で知られる「植木等」氏が亡くなった。享年80歳。音楽青年で大学卒業後、1957年に「ハナ肇とクレージー・キャッツ」に参加。60年代の前半、TVのバラエティ番組「シャボン玉ホリデー」で爆発的な人気を得、映画「日本無責任時代」の大ヒットで一躍人気者に。最近は渋い演技をみせる脇役としても、その存在感が際立っていた。

植木の「およびでない」、谷の「ガチョ~~~~ン」などのJAZZ的センスに基づく、クレージー・キャッツの乾いたギャグは、当時漫才や落語の伝統的な笑いに飽きていた我々にとって、TV的であり、革命的であった。昭和30年代、あの映画「三丁目の夕日」で描かれた時代のキャラクター、「高度成長の明るさ」を形づくったグループであったともいえる。音楽、歌、ギャグ、TV、映画とまさしくマルチ・タレントというか、メディア・ミックスというか、今の芸能界を先取りしたようなグループであったが、その中心人物のひとりが「植木等」であった。

私はまだ学生であったので、当時のサラリーマンとしての実感はないのだが、植木演ずる無責任男「平均(たいら・ひとし)」は、高度成長時代幕開けに必死になって働いていた「サラリーマン」にとっての「坂の上の雲」あるいは「見果てぬ夢」みたいなものであったのかもしれない。

「酒は一滴も飲めないのに、かつらをかぶってカメラの前に立つと、人格が変わったように破廉恥な酔っ払いを演じきった。無責任男がうけたのも、根がまじめだから。(はかま満緒氏)」

「コミックバンドだからこそ、音楽の基本部分がしっかりしていなければならない」と彼が言っていたことを、何かで読んだ記憶があるが、トロンボーンの名手「谷啓」(ダニー・ケイのパロディ)と並んで、ギター部門でJAZZ雑誌「スイング・ジャーナル」のベストテンに選出されるほどのJAZZギターのプレイヤーだった。何かのTV番組で「谷啓」といっしょにJAZZを演奏していたことが記憶にある。コミックバンドどころか、高い音楽性と技量をもつバンドであったことが、以下のCDからも窺える。



結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HONDARA盤
クレイジー・キャッツ / / 東芝EMI
ISBN : B0006M195W
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結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HARAHORO盤
クレイジー・キャッツ / / 東芝EMI
ISBN : B0006M1966
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この系譜は、「いかりや長介とドリフターズ」に受け継がれていった。いかりや長介氏もはや逝去してしまったが、洋酒メーカーのCMでベースをソロで弾く彼の姿も忘れられない。

合掌・・・・・・・・・
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by knakano0311 | 2007-03-29 23:30 | 訃報を聞いて | Trackback(1) | Comments(0)

向田邦子の愛したJAZZ   ~水羊羹にあうJAZZ~  

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3月7日の朝日新聞に次のような記事を見つけた。
「水ようかんに合う歌声? 向田邦子さんの愛聴版復刻」 
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2007年03月07日

米国の女性ジャズ歌手、ミリー・バーノンのアルバム「イントロデューシング」(ミューザック・2200円)が7日、CDで復刻される。脚本家の故・向田邦子さんの愛聴盤として、雑誌やテレビで紹介されてきたが、長く入手困難だった一枚だ。
 エッセー集「眠る盃(さかずき)」に収められた一文にバーノンの名が登場する。水ようかんを食べる時のムードミュージックは何がいいかと自問し、このアルバムの3曲目「スプリング・イズ・ヒア」が一番合うように思う、と書いている。
 56年の録音。向田さんが所有していたのは、74年に出た日本盤で現在、かごしま近代文学館に収蔵されている。
 99年に一度CD化されたが、すぐに市場から消え、ネットオークションで高値がついていた。

 「冷たいような甘いような、けだるいような、なまぬくいような」と向田さんが表現するその歌声は、クリス・コナーにも似ている。トランペットのルビー・ブラフ、ピアノのデイブ・マッケンナ、ギターのジミー・レイニーらの演奏も小気味がいい。
 水ようかんに合うかどうかはともかく、ホッと一息つきたい時にはぴったりの作品だ。
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眠る盃
向田 邦子 / / 講談社
ISBN : 4061317687
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ビリー・ホリデイを彷彿とさせるグルーミーな唄声が魅力の謎の美人シンガー、「ミリー・ヴァーノン/イントロデューシング」。「1950年代にたった1枚のレコードを残して、それ以来生きているのか死んだのか、まったく消息の分からない美人歌手」と向田邦子が書いた歌手。
以前NHKTVで向田邦子の特集をやった時に彼女の愛聴盤として紹介され、このアルバムの存在を知っていた。一度CDで復刻されたらしいが、超レアものとして、とんでもない高値がついていたらしい。今回復刻されたため、やっと手に入った。

水羊羹に合うかどうかは別として、どの曲も、しっとりと、やや憂いを含んで、ムーディに、歌い上げている。水羊羹に一番あうと評された「スプリング・イズ・ヒア」。「恋人がいないから春が来ても心が弾まず、憂鬱なの」と、甘く、けだるく、しかし情感豊かに歌われる。全編を通じ、レトロだが、聴いたあとの後味がいいというか、どこか豊かな落ち着いた気持ちにさせてくれるアルバムで、向田のエッセイと同じように、彼女の暮らしぶりやたたずまいを髣髴とさせる。


イントロデューシング
ミリー・ヴァーノン / / ミューザック
ISBN : B000NIJ3CK
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4曲目、「セントジェームズ病院」。南部のフォークソングがルーツだという。病院の白いテーブルに横たわる恋人の亡骸をみて、嘆く歌であるが、バーノンの歌唱は、抑制が効いたなかにエモーションナルな情を感じさせる小品。この曲の鬼気迫る「浅川マキ」のライブのカバーが、アルバム「松田優作の愛したJAZZ」にも収められている。

なんと!アルバム全曲がアップされていました。
「INTRODUCING - MILLIE VERNON」

          
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by knakano0311 | 2007-03-19 23:20 | ミューズたちの歌声 | Trackback | Comments(0)

夢の美術館    ~再びのモジリアーニ~  

本日の美術展めぐりは、大阪中之島、国立国際美術館。「夢の美術館 ~大阪コレクションズ~」。この「夢の美術館 ~大阪コレクションズ~」は、大阪市立近代美術館建設準備室、国立国際美術館、サントリーミュージアム[天保山]という大阪の美術館3館が共同で企画し、各館が所蔵する貴重かつ優れた、しかし日頃なかなかまとまって紹介する機会のないコレクションの存在とその魅力を展示した特別展です。
なかでも、大阪市立近代美術館のコレクションは秀逸で、モディリアーニの裸婦をはじめ、シュルレアリスムの巨匠マグリットやダリの絵画、キュビスムの彫刻家デュシャン・ヴィヨンの大作、戦後アメリカを代表するフランク・ステラのブラック・ペインティング、近年注目著しいドイツの画家リヒターの具象作品など、歴史的に重要であるだけでなく、実に見応えのある作品が揃っています。
 一方、国立国際美術館は、セザンヌ晩年の絵画から、キュビスム期のピカソ、シュルレアリスムの巨匠エルンストの絵画、コーネルの詩情溢れる箱の作品、あるいは日本ではほとんど所蔵例のないアメリカの画家バーネット・ニューマンの傑作、ドイツを代表する画家バゼリッツやポルケの珍しい初期作品まで、これまた粒揃いの名作を所蔵しています。(パンフより抜粋)

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                 1917年 髪をほどいた横たわる裸婦

また、併設のホールでは、あの「アンディ・ガルシア」が、主演と製作総指揮を務めた作品で、今日の展覧会でみた、モディリアーニ、 ピカソ、スーチン、キスリングなどをはじめ、ルノーアール、ユトリロ、など巨匠が続々登場し、妻・ジャンヌと芸術を心から愛した悲劇の天才画家・モディリアーニの情熱と苦悩に満ちた生涯を綴る「モディリアーニ 真実の愛」という映画が、無料で公開されているという値打ちな美術展。これは、以前のブログ、「雨の日の美術館  ~エコール・ド・パリ展をみて~」で、観ていない映画として少し触れていただけに、うれしい企画。
1919年パリ、モンマントルが舞台。典型的な破滅型、無頼派の芸術家の生き様を描いたすこし重い作品であったが、モジリアーニとは全く対照的な生き方で、当時人気絶頂、富と名声を手にしていた生涯のライバル、「パブロ・ピカソ」との対比のなかでストーリーがすすんでいく。最後は最悪の結末が待っているのであるが・・・。最初で、最後の美術コンテストに出展し、絶賛を博した「ジャンヌ」という作品に「瞳」が描かれている秘密が明かされる。

モディリアーニ 真実の愛
/ ビデオメーカー
ISBN : B000BX4D5O
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車で出かけましたが、お供は、マドモアゼル・クレモンティーヌ。1960年代から1970年代の名曲でつづる、オシャレなパリジェンヌ、クレモンティーヌのカヴァーアルバムで、タイトルもオシャレで、多分彼女の中で、最高のできばえのアルバムのひとつ「30℃」。
バート・バカラック、ジェームズ・テイラー、キャロル・キング等々、素晴らしい楽曲をカバーし、「
パリジェンヌの少しだけ特別な夏の1日」をテーマに、レトロでモダンなムードを醸し出してくれます。

30℃
クレモンティーヌ / / ソニーミュージックエンタテインメント
ISBN : B00006962C
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帰宅してからは、以前に見た映画だけれど、レンタルしてあったDVDで、また映画を。絵画、映画、DVDと、なんとヴィジュアルづけの一日ではあった。

イルマーレ
キアヌ・リーブス / / ワーナー・ホーム・ビデオ
ISBN : B000HXDHAK
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by knakano0311 | 2007-03-15 22:00 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

春二番    ~期待の新人待望の第2作~

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このブログでも注目していた新人女性JAZZ歌手の第二弾のアルバムがそろって出ました。
一人目は、沖縄出身の「安富祖貴子」(「Cool Biz ~定年考 続き~」参照)。二人目は、「グレース・マーヤ」(「Birth」、そして「Rebirth」 参照)。

「安富祖貴子」。前回のブログでは、「日本人の新人女性JAZZ歌手数あれど、どの歌手も歌はうまくても、声の豊かさというか、露骨に言えば、声が共鳴する「胸周りの豊かさ」を感じさせる歌手がいないと感じていた。いわゆる「薄っぺらい」のである。この「安富祖(あふそ)」はちがう、腹の底から湧いて、響く声である。」と紹介した。第2作目もその声には磨きがかかり、前作では新人のデビュー作にありがちな、肩に力の入った不安定さをやや感じたが、今回はそんなものは全く感じさせない、ベテランの風格すらも。従来の、ソウルフルな味に加え、「ベサメ・ムチーチョ」、「My Way」、「ラバーズ・コンチェルト」では違った味付けも見せてくれる。いや、全く楽しみな歌手になったもんだ。

マブイのうた
安富祖貴子 / / エムアンドアイカンパニー
ISBN : B000M2EB74
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「グレース・マーヤ」。彼女については、こんな風に紹介した。『いいJazz歌手の最も重要な要素は、歌唱力ではなく「声の質」。同感。聴いた瞬間、「あっ、Jazz向き」と思うCDはほとんどあたり、その後、愛聴盤となっている。彼女もそうであった。CDショップで試聴した瞬間、買うことを決めていた。ハスキーでスモーキー、しかし重くなく、ソウルやロックのテイストを感じさせる歌い方。』
第2作も手放しで楽しめるオススメ盤。今回は、12月25,26日、あの新宿「DUG」のクロージング・ラスト・ライブをつとめた歴史的ともいえるアルバム。サポートには、村岡建(ss、clなど)、小沼ようすけ(g)などの手だれを配し、最初の「ルート66」から、エンジン全開。しかも、この1曲のみ、あの日野皓正(tp)が飛び入りで参加し、あっという間に、新宿の夜に消えていったという、サプライズもある。よく歌い、スイングするおなじみのナンバー。この夜のお客さんは本当に幸せであったに違いない。

ラスト・ライブ・アット・ダグ
グレース・マーヤ / / Village Music
ISBN : B000MAFYS6
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デビュー・アルバム「ザ・ルック・オブ・ラブ」から「マイ・フェイヴァリット・シングス」。
「Grace Mahya - my favorite things」

          

こんな風に春風とともにやってきた、心地よい「春、2番」。二人とも将来が本当に楽しみ。
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by knakano0311 | 2007-03-15 18:30 | ミューズたちの歌声 | Trackback | Comments(0)

丹波JAZZY蕎麦紀行

61歳の誕生日、定年退職1周年記念日。お祝い?に蕎麦でも食おうということになり、暖冬一転して、小雪が降る天候をおして、丹波篠山へ蕎麦喰いにドライブ。茅葺きの古い農家を改装した趣のある蕎麦屋、「一会庵」。こだわりのメニューは、「蕎麦きり、蕎麦がき、蕎麦がき・ぜんざい」のたった3点のみ。てんぷらや温かい蕎麦など一切無しのこだわりようもうれしい。丹波焼きの深皿に盛られた腰の強い、歯ごたえのある細めの蕎麦。これまた、薬味もわさびもなしで味わえというこだわり。素朴ながら、しっかりとした腰の蕎麦を、力強い濃い目のつゆで味わう。のど越しの満足感が最高。
外は、小雪舞う丹波路。中は薪が燃え盛る囲炉裏。久しぶりにうまい蕎麦を堪能、至福のひとときであった。

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いつもながらの、ドライブのお供は、妻のリクエストで、北京土産の20元(約300円)CD、「クレモンティーヌ/ルミエール」。消え入りそうなかすれた声がフレンチ・ボサノバによく似合う。


ルミエール
クレモンティーヌ / 東芝EMI
ISBN : B000FDF39A
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「Clementine - Le Marin Des Vents」

          


今回の、わたしのリクエストは、最近凝っているJAZZとしては、異色のスペインのファンク・グループで、グルーヴイな、オルガン・ジャズ・バンド、「Speaklow」の「I’m Gonna Groove Ya!」。ブラックな味わいは影を潜め、褐色の香りが前面に。ラテン・ファンク、或いはラテン・グルーヴといったテイストのゴキゲンなアルバム。

I’M GONNA GROOVE YA!
speaklow / / OCTAVE/ULTRA-VYBE,INC.
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by knakano0311 | 2007-03-11 20:36 | JAZZY紀行 | Trackback | Comments(0)

Tax Payerとしての自覚 

定年退職になってからの初めての確定申告を、無事終えました。サラリーマン時代に、医療控除や、住宅取得控除で確定申告をしたことはあるものの、まあ、初めての経験といっていい。
前に勤めていた会社でやってくれた、「定年退職者対象の確定申告セミナー」なるものを受けていたおかげで、申告は短時間で終了。ITの普及で、便利になった部分と、やっぱりお役所仕事だなあというお馬鹿な部分を両方実感できました。まず、私の申告の方法は、国税庁のHPで確定申告のコーナーに入り、フォーマットにしたがって、収入、控除などを入力していくと、自動的に「確定申告書」が出来上がり、それをプリントして提出すればいいだけ。私の場合は、1時間くらいで完成し、翌日提出。いたって簡単でした。翌日会場へ行くと、フェイス・ツー・フェイスでの手書き申告の指導をうけるパソコン操作が出来ない人が会場一杯、順番をまつ長蛇の列。まさに「デジタル・デバイド」そのもの。時間と人手の節約に協力しているのだから、私のような申告の場合、税金が割引になってもいいのでは? 払った税金はって? 年金生活が、ベースですので勿論計算では××十万円返ってきましたよ。

もうひとつの方は、お馬鹿な例。私の場合は、国税庁のアプリ・ソフトを使って税金の計算をしたわけですが、パソコンから直接申告が出来る、「e-tax」或いは「電子納税」という方法があります。しかし、これは国の根幹にかかわる納税という行為をIT化することに慎重なあまり、「e-tax」してもいいという認可を得るために、何回か役所に手続きに行かなければならないという代物。これでは1回ですむ私が取った方法がベターなのは言うまでもなく、全く、お役人の発想の「見事さ」という典型的な事例。それが証拠に、「e-tax」の普及率は1%以下らしいし、もっと驚くことは、このシステムの開発と構築に、税金が数百億の単位で投入されているらしい。う~~ん。

今までは、すべて会社のほうで源泉徴収/年末調整という形で、誰かさんがやってくれていたため、自分で直接税金を払う、或いは申告すれば税が返ってくるという実感がほとんど乏しかったが、今回の体験で、「税の徴収、行方」に関心を、持たざるを得ないようになった。これから、団塊の世代の大量退職。マーケティングの方ばかりに関心が集まっているが、この世代がみんな確定申告世代になるわけで、ここから政治意識や投票行動に、変化が起こるかもしれない。多分おきますよ!政治家の皆さん、怖いですよ。

「税金の申告」、こんな無粋な作業にあうJAZZなどなく、全く困ってしまいますが、ここは、「必殺?のおやじギャグ」、「Tax Payer ならぬ Sax Player」ということでごかんべんを!

「雛祭り」にちなんで、わたしの贔屓の「SAX五人囃子」と賑々しく行きましょう。

1番手は「ハリー・アレン」。カリフォルニアの太陽、海を思わせる軽快で明るいサウンド。
数あるSAXプレイヤーのなかでボサノバが一番よく似合う男。最新作は、出色のできばえのボサノバ・スタンダード特集。これからJAZZを聞いてみようという方に是非オススメです。!!

リカード・ボサノヴァ
ハリー・アレン / / カメラータ東京
ISBN : B000FIH2JY
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2番手は「エリック・アレキサンダー」。ハードバップの再来をおもわせる縦横無尽なブロー。SAXの醍醐味ここにきわまれり。ヴィーナス・レコードのエロ・ジャケ路線もなかなかいい。

ジェントル・バラッズII
エリック・アレキサンダー・カルテット / / ヴィーナスレコード
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さて、3番手は「デヴィッド・サンボーン」。コンサートチケット即完売という、日本で最も人気のあるSAXプレイヤー。前作「タイム・アゲイン」同じカラーのグルーヴ、コテコテの傑作。思わず体が浮き立つ。「サンボーン」、これで還暦越えた爺様かあ!

クローサー
デヴィッド・サンボーン / / ユニバーサルクラシック
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4番手は、古くて恐縮、「ポール・デスモンド」。他の4人から比べると、地味ではあるが、私が学生時代から、40年間聴いても、いまだに色あせないアルバム、「テイク・テン」。これもボサノバ中心の名盤。


テイク・テン
ポール・デスモンド ジム・ホール ジーン・チェリコ ジーン・ライト コニー・ケイ / BMG JAPAN
ISBN : B000ALIZVU
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しんがりは「スコット・ハミルトン」。泣かせのテナー。聴けばわかるあの甘さと泣き節。おなじみ、ヒギンズとのコンビもぴったり息があっている。

マイ・フーリッシュ・ハート
エディ・ヒギンズ&スコット・ハミルトン / / ヴィーナスレコード
ISBN : B00008OJQR
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それにしても、私のCD購入費、必要経費で落ちないもんだろうか?
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by knakano0311 | 2007-03-10 21:30 | おやじのジャズ | Trackback(1) | Comments(0)

灯をつけましょ、ぼんぼりに   ~Dream Girls(三人官女)~

我が家には女の子はいないので、残念ながら、「ひな祭り」はできない。そこで、せめてでもと、無理やり、ひな祭りにかこつけて、あの三人官女「ダイアナ・ロス&シュープリームス」の成功譚を映画化し、今年度のアカデミー賞、助演女優賞などを6部門を受賞した話題の映画「Dream Girls」でもみて、雛祭ろうと映画館へ出かけました。

最近見た音楽映画の「傑作」である。冒頭から、ノンストップでラストまで、ぐいぐいとソウル・ミュージック、あの60~70年代に時代を席巻した「モータウン・サウンド」にのせて、観客をドラマに引きこんでいってしまう演出の見事さ。主演を張るのは、あの「Ray」で見事に、「レイ・チャールス」を演じた「ジェイミー・フォックス」、コメディ俳優とばかり思っていたが、とんでもない素晴らしい歌唱力をみせる「エディー・マーフィー」、そしてダイアナに擬せられた「ディーナ」役には、人気No1のPOPS歌手「ビヨンセ」。そしてその「ビヨンセ」を超える存在感、圧倒的歌唱力、迫真の演技力で賞を総なめした「エフィー」役の新人「ジェニファー・ハドソン」。まさに、音楽、映像、ドラマ、感動がすべて最高に結集したエンターテイメントである。

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黒人中心の音楽であった「ソウル・ミュージック」が、「The Dreams」という3人組みの女性を通じ、白人受けする洗練された歌唱方法や楽曲を取り込む事によって、全世界のアイドルとなっていくまさに「アメリカン・ドリーム」。その栄光と引き換えになった愛や友情、信義。ショービジネスの光と影。映画の醍醐味を久しぶりに満喫した。

特に、ジェニファー・ハドソンの歌唱と演技は最高。劇中歌われるバラード「And I am Telling You I’m Not Going」は張り裂けそうな恋心、失恋や裏切りによってくじけていく自分を必死に保とうとする切々たるバラード、再起をはかるためにかける「One Night Only」は、それを聴いただけでこの映画を観る価値があったというもの。

かってモータウン・サウンドのとりこになったおじさん、おばさんたちよ! この映画は「必見」ですよ。


ドリームガールズ オリジナルサウンドトラック
サントラ / / ソニーミュージックエンタテインメント
ISBN : B000J20UXQ
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「And I Am Telling You I'm Not Going- Jennifer hudson」

          

こちらは、モデルとなった、「ダイアナ・ロスとシュープリームス」の「Dream Girls」というアルバム。

Dream Girls
The Supremes / / American Legends
ISBN : B000FII35Q
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Jazzの世界で三人官女というのは、あまり例がないようであるが、2枚だけ持ってます。
「スリーエンジェルズ/Angel Eyes」。日本クラウンから発売されているが、残念ながら、AmazonにもHMVにもデータがありません。井川弥生(ピアノ)、ルネ・クルーズ(ベース)、キム・トンプソン(ドラムス)の三人の女性から成る、ニューヨークで活躍中のピアノトリオ。すがすがしい感性に満ちた演奏に惹かれます。とくに、映画「ひまわり」のテーマ「ロス・オブ・ラブ」はその美しいアドリブバラードが泣かせます。(品番 CRCF-10006)


日本でもそれに匹敵する女性トリオがあります。「鳥尾さん」という変わった名前のピアノトリオ。
このユニークなグループ名は“TRIO 3”の意とチャーリー・パーカーの俗称(バード)に由来するそうだ。演奏スタイルは、熱い「ビ・バップ」で直球勝負のストレートアヘッドなジャズ。「浅草ジャズコンテスト」でバンド部門のグランプリを受賞し、その勢いで一気にCD発売になってしまったという痛快三人官女!!

ビ・バップ
鳥尾さん / / ヴィーナスレコード
ISBN : B0001M6HG8
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by knakano0311 | 2007-03-07 20:36 | シネマな生活 | Trackback | Comments(1)

我が家の歳時記・弥生編  ~ 鳴門の鯛茶漬け ~

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「春の海 終日(ひねもす) のたり のたりかな」 蕪村

この句に、誘われ、春の海が見たくなり、淡路島の南端、鳴門岬までドライブ。鳴門大橋の袂の展望台から、渦潮をみた。その荒々しさとは対象的に、暖かい春の日差しの中にぽっかりとうかぶ、瀬戸内海の島々は、まるで墨絵か印象派の絵のように、淡く、朧に、まるで時間が止まっているかのような錯覚さえ覚える美しさ。そのあとは、人一人いない海水浴場の浜を散歩し、日の光を一杯浴びて、しばし童心に。昼の食事は、淡路の名物「鯛茶漬け」。その贅沢で、おいしいこと。高速道路で片道1時間45分ほどのこのコース、間違いなく我が家の歳時記の「弥生編」入り。

定年後、淡路島で「晴耕雨読」の人生を楽しんでいる先輩を訪問し、しばし懐かしい話に、時を過ごし、彼の畑で採れた野菜をたくさんもらって帰宅。充実した一日であった。

ドライブのお供のアルバム。1枚目は、「クリス・レア/オン・ザ・ビーチ」。喧騒と一緒に、夏が去り、恋も終わった後の、切なさ、むなしさ、寂寥感が、しわがれた歌声と渋く、枯れたギターにのせて、語られるタイトル曲「オン・ザ・ビーチ」。夏の終わりの歌ではあるが、いつ聴いても、少しセンチメンタルな気分にしてくれる、私のお気に入りアルバム。ビターな大人の味わいとセンスのよさ・・・・・。


オン・ザ・ビーチ
クリス・レア / / イーストウエスト・ジャパン
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「On the beach - Chris Rea」

          


2枚目は、妻のリクエスト、「アストラッド・ジルベルト」デビュー40周年の記念ベスト・アルバム、「ザ・ガール・フロム・ボサ・ノヴァ」。「イパネマの娘」、「おいしい水 」、「ハウ・インセンシティヴ」、 「いそしぎ 」、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン 」、「デイ・バイ・デイ」、「カーニヴァルの朝 」など、妻の「いもたこなんきん曲」、24曲が満載のお値打ちアルバム。

ザ・ガール・フロム・ボサ・ノヴァ~デビュー40周年記念ベスト
アストラッド・ジルベルト / / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00009KM5X
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そういえば、淡路名物「いかなご」も3月から解禁したっけ。
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by knakano0311 | 2007-03-03 10:10 | 我が家の歳時記 | Trackback(1) | Comments(0)

マイケル・ブレッカーを悼む 

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「マイケル・ブレッカー/Michael Brecker」が1月14日、白血病で逝ったという。CDショップのJAZZコーナーには、
特集コーナーが組まれて、彼の追悼を行っていた。テーナーサックスの名手。
その穏やかな人柄とさわやかな演奏から、アルトの「デヴィッド・サンボーン」と並んで、人気の高かったプレイヤー。私自身はあまり彼の音楽に接していないが、1枚だけ心に残っているアルバムがある。私のお気に入り、「チャーリー・ヘイデン」が彼と組んだアルバム、「チャーリー・ヘイデン with マイケル・ブレッカー/アメリカン・ドリームス」である。
チャーリー・ヘイデンのニュー・プロジェクトによる甘美なバラード集。マイケル・ブレッカー、ブラッド・メルドー、ブライアン・ブレイドを伴ったカルテットの演奏が主体で、そこに34人編成のストリングス入りオーケストラが加わるというゴージャスな趣向。古き良きアメリカ、雄大な自然を思わせる美しいジャケットと、それとマッチした美しい音楽。ヘイデンによるまさに「アメリカ讃歌」。



アメリカン・ドリームス
チャーリー・ヘイデン with マイケル・ブレッカー / / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00006I4HK
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静かで雄大なこのアルバムこそが、ブレッカーの鎮魂にふさわしい。
合掌・・・・・・・・。



「Young And Foolish - Charlie Haden with Michael Brecker」

          
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by knakano0311 | 2007-03-01 18:28 | 訃報を聞いて | Trackback | Comments(0)