大屋地爵士のJAZZYな生活

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ぶどう酒、葡萄酒、それともワイン?

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母親のケアのため帰省することが多いが、帰省しても、実家近辺を出来るだけウォーキングするようにしている。季節により、いろいろな発見があるからだ。信州は林檎で知られているのは当然であるが、実家付近はまた、「山辺葡萄」というブランドで知られる葡萄の産地でもあるのだ。葡萄畑と林檎畑があたり一面に広がっている。葡萄も林檎も、もう可愛らしい青い実をつけていた。これから夏の陽によって、甘い味をその中に閉じ込めながら熟していく。このあたりの葡萄は、米国で生まれた「デラウェア」が主体である。その昔、江戸時代中期、元禄・宝永の頃(1700年ころ)、甲府から甲州葡萄が導入され、家の庭先に植えられたことが、長野県の葡萄の最初とされている。しかし、暖地山梨に比べ気温が低いため、小粒で酸味がきつく、いいものが出来なかったため、大正初期に米国より「デラウェア種」を導入し、いろいろの改良を施して、いまのような大粒で甘い「山辺葡萄」になったという。この地域の葡萄畑はいまや73haを超える。そして地区の農協が経営しているワイナリーとしゃれたレストランがあり、手軽な価格で、ワインや料理が楽しめるため、私が昼食に訪れたときも、付近のお年寄り夫婦や家族などが集い、憩っていた。

しかし、故郷に限らず日本産のワインをいままでにいくつか飲んでみたが、残念ながら、欧州などのワインとはまったく異なるものとの印象をいつも持つ。言ってみれば、果実酒・ぶどう酒なのだ。欧州に限らず、カリフォルニア、チリ産ワインなどでも、馥郁(ふくいく)とした香りと、これぞ大地の恵みといった舌に絡むワイン独特の深い味が感じられるのに、日本産ワインにそれを感じられないのは一体何故なんだろうか?

「♪ Strawberries, cherries and an angel's kiss in spring ・・・・」という歌いだしで始まる、60年代最大のアイドル、「ナンシー・シナトラ」の「サマー・ワイン」という曲を不意に思い出した。

グレイテスト・ヒッツ~恋のひとこと

ナンシー・シナトラ / MSI



" target="_blank">「Summer Wine/Nancy Sinatra & Lee Hazelwood」

          

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よく「信州は教育県」などといわれ、明治の「学制発布」と同時期に建てられた松本の「開智小学校校舎」などが文化財としては有名であるが、実家近くにも、明治18年に建築された「旧山辺学校校舎」が保存されている。屋根、壁、木組みなどの和風様式と八角塔、アーチ式出入り口などの洋風デザインを巧みに組み合わせた建築様式で、現在は地域の歴史民俗資料館として、明治からの教育の歴史、地域の農業、林業、養蚕業のあらまし、里の道祖神や民俗行事などが展示されている。

ウォーキングの途中、人一人いない旧校舎に、誘われるように、迷うようにはいり込んでみた・・・・・。
ほの暗く、ほのかにかび臭い教室跡の片隅に置かれていた古ぼけたオルガン。その鍵盤に触れてみたら、一瞬、時間が50年ほど逆戻りしたような錯覚にとらわれた。

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by knakano0311 | 2009-06-30 10:39 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

おやじのモノ語り(8) ~ 蛙の子は・・・ ~

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夥しい数の材料と道具が実家に残されている。5年前に亡くなった父親の晩年の趣味の表装・表具の材料と道具である。どこから手をつけていいかわからないほどで、仕方がないから、そのままになっている。そのほかにも父親には色々な趣味があったが、今考えてみると、いずれの趣味も道具や材料に凝っていて、その道具がこれまた納屋にいっぱい残っているのである。電気技術者ということもあって、私の子供の頃は、ラジオやアンプ作りを副業をかねてしていた。土曜日の夜行列車で秋葉原へいって、部品を仕入れてきては、近所の注文でラジオやオーディオ・アンプなどを作っていた。結構音が良かったらしく、注文もそこそこあったように記憶している。そして、その副業ための道具、オッシロ・スコープや周波数発信機、短波受信機、モールス発信機など、父親手作りの道具や機器が屋根裏の仕事部屋に揃っていたので、よくそれらでSF映画よろしく遊んでいた。

現在の実家のある地に家を建ててからは、生涯の趣味は、盆栽と庭づくりであった。タイム・スイッチと電磁弁とを組み合わせ、留守の為の「自動散水システム」を自作するほど、丹精を込めた盆栽は200鉢を優に超えていたが、私にその趣味がないなどの理由で、枯らしたり近所の人にあげてしまって、もう一鉢も残っていない。そして枯山水風の庭。巨石を据え、築山を築き、少しずつお気に入りの樹木や花などを植え、自分で剪定や雪囲いをするほど丹精を込めていた。先日帰省した折、芝の刈り込みや枝落しを私がやったみたが、亡くなってからは、樹木の剪定をするだけでも大変な作業であり、これは年一回程度プロの植木職人に頼んでいる。少し荒れてきたが、おやじの愛でた庭に、ことしも「あやめ」が見事に咲いていた。

農家出身のおやじは、一時期、家庭菜園にも凝って、耕運機を使ったり、ビニール・ハウスを作るほどの入れ込みようであった。帰省のたびに孫達が野菜を嬉々として収穫するのを目を細めて見ていたことが思い出される。しかし、残されたこの耕運機やハウスの骨組みなどは、今では始末に終えない代物となって私の頭を痛めているのだ。

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そして書道。これも晩年60才を過ぎてから、本格的に勉強を始め、号と師範の免許をもらうほどの達筆に腕を上げていた。やはり、ここでも多分高価な筆の数々、そのうち何本かは棺に納めたが、かって墨をたっぶり含んだ愛用の筆が、本物かどうか分からないが「端州の硯」と墨、漢字の字体の辞典などとともに、いつも座って書を書いていた、古びた机の上に今もおかれている。

このシリーズを書き始めたとき、わたしの「モノ」へのこだわりや執着は、伊丹十三著「ヨーロッパ退屈日記」による影響だろうと書いたが、ひょっとすると、いやいや間違いなく「おやじの血」を受け継いでいるからに違いない。私の亡き後、おやじ同様、残された道具や夥しいCD、本をみて、息子達はどう感ずるのであろうか?

これが不思議なのだが、いい音のアンプを作るのに、音楽だけは音痴で、軍歌ぐらいしか知らなかった。そんな「おやじ」の思い出に捧げる曲として、「ビル・チャーラップ」率いる「New York Trio」の「My Heart Belongs To Daddy」をあげておきたい。この曲が収録されているアルバム「ビギン・ザ・ビギン」は、都会的リリシズムや哀愁を感じさせる現代屈指のピアノ・トリオ、「New York Trio」がその歌心を100%発揮した「コール・ポーター」特集である。いつもの力強さより、曲の歌心を大切にして、スタンダードの数々を、やさしく情感に満ちて歌い上げている。

ビギン・ザ・ビギン~コール・ポーターに捧ぐ

ニューヨーク・トリオ / ヴィーナス・レコード


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by knakano0311 | 2009-06-29 10:57 | 爵士定規 | Trackback | Comments(0)

我が青春のシネマ・グラフィティ(7) ~フェイ・ダナウェイ/俺たちに明日はない~

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正統派美人というわけではない。個性的で素敵なんだけど、どこかちょっと翳や癖のある顔。目元や口元に感じるやや酷薄な印象。どちらかといえば、悪女顔で、ジャンヌ・モローを思わせる感じで悪女役デビューしたが、その後作品に恵まれず、いつしか私の記憶の奥にしまいこまれた女優が「フェイ・ダナウェイ/Faye Dunaway」。

【フェイ・ダナウェイ/Faye Dunaway】
1941年1月14日生まれ、フロリダ州バスコムの出身。軍人だった父の関係で任地を転々として育つ。ボストン大学在学中に出演した舞台の演出家の紹介で「エリア・カザン」と知り合い、彼の勧めでリンカーン・センター・レパートリー・シアターに入団。ブロードウェイ・デビューする。66年「真昼の衝動」で映画デビュー。翌年「夕陽よ急げ」を経て「ボニーとクライド/俺たちに明日はない」に出演して一躍注目を受ける。その後、73年の「三銃士」以降は「タワーリング・インフェルノ」、「チャイナタウン」、「コンドル」と大作、話題作にめぐり合い、76年の「ネットワークNetwork (1976)」では演技力を発揮してアカデミー主演賞を受賞した。(Wikipediaより)
この「三銃士」、「タワーリング・・」、「Network」も観たはず、しかしながら私の記憶には彼女の主演作は、「俺たちに明日はない」、「華麗なる賭け」の2作のみが色濃く刻まれている。前者は、奔放で欲望のおもむくまま無軌道に生きる若者を描き、米国では泥沼化したベトナム戦争、日本では70年安保前夜、大学紛争の真っ只中の学生らにとって、その無茶であるが一種徹底した生き様と「俺たちに明日はない」という邦題の妙が当時の全共闘世代の若者の共感を得た。「華麗なる賭け」は、打って変わって大人のオシャレなラブ・サスペンスであるが、これも、ダナウェイ扮する凄腕の保険調査員としてのキャリア・ウーマンの生き方、恋、ファッション、主題歌の美しさと、これも邦題の妙により大人の女性たちに共感を呼んだという。ホットとクール、二面を演じたフェイ・ダナウェイの印象はいまも色褪せずに私の記憶の奥底で生きている。

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「ボニーとクライド(BONNIE AND CLYDE)/俺たちに明日はない(1967)」

監督をアーサー・ペン、 製作・主演をウォーレン・ビーティが担当。 大恐慌時代のアメリカ30年代に実在の男女二人組の銀行強盗であるボニーとクライドの、出会いと死に至るまでの凄絶な生きざまを描いた犯罪映画。アメリカン・ニューシネマの先駆的存在として有名。アカデミー二部門を受賞(助演女優賞エステル・パーソンズと撮影賞)した。

ケチな自動車泥棒だったクライドは、気の強いウェイトレスの娘ボニーと運命的に出会い、コンビを組んで強盗をやりはじめる。二人は順調に犯行を重ねていくが……。まるでスポーツを楽しむように犯罪を繰り返す二人の姿は、行いこそ異端であれ青春を謳歌する若者像そのままであり、犯罪者である事すら忘れ奇妙な共感を覚える。ラストで87発の銃弾を浴びて絶命するボニーとクライドの凄まじい姿が、当時若者の圧倒的共感を呼び、一つの頂点を築いた傑作である。映画でボニーを演じた「フェイ・ダナウェイ」は一躍知名度を高め、英国アカデミー賞の新人賞を受賞した。また、この映画は、日本では1968年度のキネマ旬報外国映画ベスト・テン第1位に選出された。

映画公開後もその暴力性や性描写で、保守的な評論家からの非難に晒された。特に、当時ニューヨーク・タイムズの批評家だった「ボズリー・クラウザー」の批判は過激で、映画を酷評するレビューを三回も掲載したという。しかし「ザ・ニューヨーカー」の批評家「ポーリン・ケール」や、当時駆け出しの映画評論家だった「ロジャー・エバート」が映画を賞賛したことで風向きが変わり、結果1960年代のアメリカ映画を代表する傑作として認知されるようになった。数ヵ月後にクラウザーはニューヨーク・タイムズの批評家を更迭されたが、一説には、『俺たちに明日はない』を酷評したことが辞任に繋がったとも言われている。

俺たちに明日はない [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ



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今まで残念ながら、スティーブ・マックイーン主演「華麗なる賭け(The Thomas Crown Affair)」のDVD化はされていなかったが、この夏、2009年7月3日にフォックス・ホームエンタティメントよりやっとDVD発売予定だそうだ。喜ばしい限りである。「華麗なる賭け/The Thomas Crown Affair (1968)」は、ノーマン・ジュイソン監督のサスペンス映画。音楽は、ミシェル・ルグラン。主題歌「風のささやき(唄、ノエル・ハリソン)」は、その年のアカデミー主題歌賞を受賞し、以後スタンダートなった。話題となった360度カメラ・パンのキス・シーン。そして、有名なチェス・シーン。二人を引き立てるファッション、小道具の粋でオシャレなこと。

大富豪トーマス・クラウン(スティーブ・マックイーン)は、実業家として忙しく働く一方、裏の稼業、泥棒に関しては、異常な才能と情熱を持っていた。クラウンは、ある日部下を従え、ボストンのある銀行を襲撃し、260万ドル相当の現金をやすやすと手にした。 ボストン警察のマローン警部補は、保険調査員のビッキー(フェイ・ダナウエイ)に調査を依頼、ビッキーは、クラウンを黒幕と見抜き、彼に接近していく・・・・・。

華麗なる賭け [DVD]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



「スティーブ・マックィーン」と、「フェイ・ダナウェイ」が二人で渚をサンドバギーで駆ける叙情的で美しい場面に流れていた曲が、「風のささやき/The Windmill Of Your Mind」。この曲はいまやスタンダード曲になり、多くのミュージシャンが歌ったり、演奏しているが、私のお気に入りの歌唱は以下のふたり。

「Carla Helmbrecht/カーラ・ヘルムブレヒト」の「Be Cool Be Kind」から。ウィスコンシン州出身。このアルバムは2001年発表されたが、グラミー賞3部門にノミネートされたことから分かるように実力派。おとなの女の魅力にあふれる本格派で、私が聞き惚れるアルバム。寡作で、私のしるかぎり、このほかデビューアルバム「One For My Baby」、日本人アーティストとコラボした「Here's To Love」の3枚のみ。

Be Cool Be Kind
Carla Helmbrecht / Heart Music
ISBN : B0000560GJ
スコア選択:

「カーメン・ランディ/Carmen Rundy」。彼女の歌う「風のささやき」は、かって、HONDAの車のCMフィルムで流れていましたね。前にあげた「カーラ・ヘルムブレヒト/Be Cool,Be Kind」に収められていた同曲が叙情あふれる歌い方に比べ、カーメンの歌い方はドラマティックでこちらも好きです。CMに魅かれて買ったこのアルバムは地味ながら、ベテランの深い味わいに彩られている。HONDAのCFのディレクターもよくこんな歌手とアルバムを探してきたもんだと感心します。

Something to Believe In
Carmen Lundy / Justin Time
ISBN : B00009PXZX
スコア選択:

「Carmen Lundy - Windmills Of Your Mind」

          
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by knakano0311 | 2009-06-24 16:55 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

60歳をとうに過ぎて・・・

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定年退職して3年余が過ぎたが、意識の上で変わってきたことがある。それは、何かというと、表現が適切でないかもしれないが、「自然を意識する」ということである。空が見たい、雲を見たい、海を見たい、花を愛でたい、風に吹かれたい、森を歩きたい、雨の里山をドライブしたい、櫻を見たい ・・・・。ごくごく些細で普通なことなのである。
こう書くと、まるでなにかを達観したり、悟ったりしたかのようであるが、実際はそのまったく逆である。仕事、子育てなどの頚木(くびき)が取れたためか、現役時代よりは間違いなく好奇心の対象は拡がり、かつ旺盛になっている。そしてその対象が、現役時代は多分そんなゆとりすらなかった「自然」に対して、今は強く向いているのであろう。いかにビジネス、仕事という上手な隠れ蓑、言い訳の中に、自然に親しむという人間本来の本能、習性を置き忘れてきたかが分かる。いずれ誰しも土に帰るのだが、その時期への折り返し点はとうに過ぎてから、やっと気がついたという愚かさを恥じるばかり。

奈良・吉野の山奥の集落に生まれ育ち、吉野に暮らしながら、吉野の自然と交歓するような短歌を詠む歌人がいる。「前登志夫(まえ としお)」。2008年4月に惜しくも82歳でなくなったが、西行と同じように吉野を愛した「前登志夫」のエッセイを、友人の薦めもあり読み始めた。

ムササビ飛び交い、魑魅ざわめく夜。かすかな風がそよぎ、杉木立ちに木洩れ日の射す昼。霊異の地・吉野に生まれ育ち、暮らし続ける現代短歌界の巨匠が、静かな生活の中で、四季の移ろい、花鳥の奥に山河慟哭の声を聴く。現代文明の中で見失った人間の魂を呼び覚ます山住みの思想と、詩心溢れる好随筆集。―いったい人間存在のゆたかさとは何であろうか。 (裏表紙コピーより)

存在の秋 (講談社文芸文庫)

前 登志夫 / 講談社



彼のようにゆるぎない「立ち位置」を定めることは、私などにとっては、到底至難の技であろう。現在も、そしてこれからも、好奇心や煩悩の対象となるものが、つぎつぎと出てくるであろうが、惑いながら、揺れながら、ブレながらも、きっと最後まで我が「立ち位置」を探して、もがいていくのであろう。

そして、それにつれて、音楽の嗜好にも変化がでてきた。いままではあまり繰り返して聞くことがなかったアーティストに魅かれ、再評価することも多くなったからである。その一人が「エグベルト・ジスモンチ/Egberto Gismonti」である。前登志夫と同じような立ち位置を感じてしまう音楽家。 
 
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【 エグベルト・ジスモンチ/Egberto Gismonti 】

ブラジルが誇る世界的なギタリスト&ピアニスト、作曲家。1944年リオ・デ・ジャネイロでレバノン人の父とイタリア人の母の間に生まれ、生粋の音楽一家に育った。5才にしてリオの音楽学院に入学、ピアノを学び、1967年に奨学金を得てウィーンに留学。その後、パリで「ナディア・ブーランジェ」に師事。1969年からフランス人女優・歌手「マリー・ラフォーレ」のオーケストラの指揮・編曲で欧州でも認められると、イタリアのサンレモ音楽祭にも出場したりした。しかし、自分の音楽の本質はブラジルにあると悟ると、帰国。祖国ブラジルの様々な音楽的伝統を研究し、1969年にファーストアルバム"Egberto Gismonti"をリリース。1977年にはアマゾンのジャングルに入り込んでインディオたちと交流し、音楽の啓示をうけ、独自の音楽を追及する。1989年発表の"Dança dos escravos"では、ピアノ、ピアノのポリフォニーを弦楽器で表現するために開発された多弦ギター、6弦、10弦、12弦、14弦の4本の異なるギターを使ってその天才的なギター・テクニックを見せつけた。そのほか、ピアノ、オルガン、シンセサイザー、管楽器など様々な楽器を自由自在に操るマルチ・ミュージシャンとして、また優れた作曲家として、活躍を続けている。ジスモンチが千手観音ともいわれる由縁である。そのクラシック、ジャズ、ブラジル音楽が融合したような独自の世界を表現する。(オフィシャル・サイトなど参照)

ブラジルのアマゾンの奥深くで原住民と共に生活し、音楽の啓示を受けた直後、ジスモンチが自身のルーツとジャズを独特の手法で融合させたアルバム「輝く陽/Soldo Meio Dia」。ジスモンチの音は、深い精神性と、野生性、そして大自然が持つ雄大さを持ち合わせており、魂の奥深くに響き渡る。 満天の星空に煌く星々が生み出すような音色、大地から湧き上がるような躍動感溢れるリズム、豊かな感性、音楽への情熱、一音一音に注がれる彼の熱い想い。ジャンルの壁を超えた創造的でユニークな1977年リリースの一枚。ジャケットの見開きには、こんな彼自身のコメントが書かれている。

「・・・ The sound of the jungle,its color and mysteries;the sun,the moon,the rain and the winds;the river and the fish;the sky and the birds,but most of all the integration of musician,music and instrument into an undevided whole.」
(密林が奏でる音、その色彩と神秘さ/太陽、月、雨と風、川と魚、空と鳥達/そのすべては、ちょうど音楽家、音楽と楽器とが分けることが出来ないのと同じように、渾然一体となっている。)

輝く陽

エグベルト・ジスモンチ / ポリドール



ジスモンチは、パーカッションのナナ・ヴァスコンセロス、サックス奏者のヤン・ガルバレク、ギターのラルフ・ターナー、ベースのチャーリー・ヘイデン等とジャンルやカテゴリーを超えたグローバルな音楽活動をしているが、JAZZベーシストでデュオの名手、チャーリー・ヘイデンとのデュオの名盤がある。ピュアなサウンドに心うたれるデュオの傑作ライブ「In Montreal」。1989年モントリオール・ジャズ・フェスティバルでのライブ。

In Montreal

Charlie Haden & Egberto GismontiEcm



「Charlie Haden & Egberto Gismonti - Silence」

          

私はやっと、彼の音楽のとば口にたどり着いたばかりである。 
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by knakano0311 | 2009-06-22 10:59 | 想うことなど・・・ | Trackback | Comments(0)

わが街の「あじさい(紫陽花)寺」

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この時期、この日のウォーキングは、わが街の酒呑(酒天)童子退治で知られる「源頼光」ゆかりの寺、「頼光寺」へ。

あじさい寺とも呼ばれる頼光寺は、源氏の祖、源満仲公の夫人である法如尼の発願で、子の源賢僧都(幼名美女丸)によって建てられたということです。梅雨時ともなれば、500株ものあじさいが、色鮮やかに咲きほこります。

これらのあじさいは、昭和49年に本堂を再建した時に、川西市観光協会から100株のあじさいを寄贈してもらったのが始まりです。あじさい園の規模としては大きくありませんが、住職たちが毎日丹誠を込めて育て、この時期大輪の花を咲かせるようになりました。

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欧州はオーストリア出身、2000年以降ニューヨークを中心に活動している新進女性ジャズ歌手「シモーネ/Simone」(本名はSimone Kopmajer)のデビュー作から。大人の色気を感じさせ、雰囲気のあるスタンダードを歌う女性ボーカル。ジャケ買いをし、秘密の花園入りをした一枚。最近ベスト盤もリリースされた。こんな梅雨の時期にも合うから不思議・・・。

ムーンライト・セレナーデ

シモーネ ジョン・ディ・マルティーノ ハンス・グラヴィシュニック フィリップ・コップマイヤーヴィーナスレコード



「Simone Kopmajer - moonlight serenade」

          
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by knakano0311 | 2009-06-21 16:46 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

おやじのモノ語り(7) ~Come Fly With Me~

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サラリーマン生活最後の10年間は海外出張が非常に多かった。年に数回、主に欧州、アメリカへの出張。そして最後の2年間は殆ど毎月のように中国へ出張していた。ある時期からANAのマイレージ・クラブ加入しているが、マイレージ・ポイントの獲得以外に、スター・アライアンスへ加入していることが、その選択の大きい理由であった。スター・アライアンス加入の世界中の航空会社のラウンジが自由に使えるため、一人で出張することが多かった海外出張のトランジットや時間待ちの時も、セキュリティや荷物などにそう神経を使わずに済んだのだ。その点は、本当にありがたかったとおもう。ポイント・サービスとしてのマイレージではなく、この航空会社で飛んだ距離、私の総飛行マイル(生涯マイル)は、 「441,430 マイル」とログに表示されている。また、貯まったマイレージは、多少後ろめたさも感じながらも、いろいろなものへ交換や、妻とのヨーロッパ旅行にありがたく使わせてもらった。

さて、おやじのモノ語りです。写真の皮製のパスポート入れはドイツの会社からのもらい物。ドイツの革製品はその堅牢性、実用性において定評があり、パスポート、エア・チケット、入出国書類、フライト・スケジュールなどすべてこのパスポート入れに収まるので大変重宝しているものである。そしてパスポートは、サラリーマンの歴史とともに、もう5代目を数え、最新のICチップ付きのものとなった。
出張に欠かせない音楽の友「i-pod」ももう三代目である。それまでは携帯型CDプレイヤーを持っていったのだが、そのコンパクトさと収録曲数の圧倒的な多さで発売してからすぐに「i-pod」を購入。そしてマイル交換でもらい、一番多く海外へ携行した二代目は不注意で破損してしまい、愛用していたBOSEのノイズキャンセリング・ヘッドフォンは、我が手で修理に修理を重ねて使っていたが、残念ながら修復不可能に近い壊れ様で、二代目i-podとともに、机の中に眠っている。これら今は亡き「音楽の戦友」によりどれだけ長時間のフライトの無聊が慰められたことか・・・・。    

そして、アトラスの地図帳も「旅の友」として、欠かせないものであった。元来、地図を見るのが大好きで、海外へのフライトも子供みたいに嬉々として窓際の席を取り、地図と照らし合わせながら地上を眺めていると長いフライト時間も退屈を忘れるほどであった。

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満身創痍の「TUMI」のキャスター・スーツケースである。10年ほど前にラスベガスのアウトレットで購入したもの。1週間程度の出張ならば、このスーツケースと手回り品用のバッグがあれば事足りる。殆どの海外出張にもっていったと思う。そして何よりこの「TUMI」のケースを気に入っているのは、極めて頑丈なことである。これだけ使っていても、まったく破損したり不具合のところが一つもない。それと通常、出張の往復には、くつろげるジャケットを着用し、スーツはこのケースの中に入れていくのだが、これが型くずれがしないのだ。このケース、途中で何回か行方不明になったこともあるが、その都度、ちゃんと手元に戻ってきた。「TUMI」、私とともに世界を旅した相棒といえる。

最近よく聴くCDのひとつは、「ピム・ヤコブス・トリオ/カム・フライ・ウィズ・ミー」。まさに、今あげたお気に入り「旅グッズ」に献上したいようなタイトルである。軽快にスイングするピアノ・トリオ。引っ掛かったり、いやみなところが何一つなく、心地よいリズムに、安心して全身を委ねることができる。私が選ぶピアノ・トリオの名盤の一つである。ジャケットはKLMオランダ航空のジャンボ機ボーイング747であるが、このKLMのジャンボ機にも乗ったことがある。ジャケットの裏面にはKLMオランダ航空の社長のコメントが載っているのもご愛嬌。

カム・フライ・ウィズ・ミー

ピム・ヤコブス・トリオ / ユニバーサル ミュージック クラシック



ところで、関西空港発の国際便にはファースト・クラスがないことをご存知でしょうか。成田発だけなのです。疑問はアップ・グレードで乗ってみて氷解しました。お客さんは財界の著名人のほかは、国会議員と大半が官僚達であった。なるほど関西空港発では需要がないわけである。私もあまり人のことは言えないが、あの税金で出張している国会議員や官僚達にはファースト・クラスのマイレージがついているんでしょうね? う~ん、まっ、すこしせこい話でしたかね・・・。

「平賀マリカ」、「安富祖貴子」の「My Favorite Things」をあげれば、「グレース・マーヤ」をはずすわけに行かない。これで、若手3人娘の「My Favorite Things」が揃い踏みである。縦横に弾むキーボードによる弾き語りが軽快で、スタイリッシュで、若さと才気に溢れている。タイトル曲他、「Tennessee Waltz」、「Danny Boy」、「My Way」、「The Boulevard Of Broken Dreams」などお馴染みの名曲を、聴いた瞬間「あっ、JAZZ向きの声!」と実感するハスキーな声で歌うデビュー・アルバム。

ザ・ルック・オブ・ラヴ

グレース・マーヤ 河野啓三 小沼ようすけ 須藤満 仙道さおり 坂東慧 越田太郎丸 宮崎隆睦Village Records



「grace mahya - my favorite things」

          
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by knakano0311 | 2009-06-19 18:30 | 爵士定規 | Trackback | Comments(0)

我が青春のシネマ・グラフィティ(6) ~パリのめぐり逢い/キャンディス・バーゲン~

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素晴らしい美人であるが、やや硬い印象があり、そしてどうも女優以外にもやりたい仕事があったらしく、大変期待されながらも、女優業がやや中途半端なままで、そう大成せず終わり、残念な印象を持っている女優がいる。キャンディス・バーゲン(Candice Bergen 1946年5月9日 - )である。

ビバリーヒルズの芸能一家の出身ながらその世界をきらい、ペンシルバニア大学で美術史と絵画を専攻するが、カメラに興味を持つようになった。その資金調達のためにモデルの仕事をしているところを「シドニー・ルメット」の目に止まり、1966年映画デビュー。最初しばらくは低迷するが、70年代中盤からは演技派としての実力を発揮し、79年の「結婚ゲーム」でアカデミー助演賞にノミネートされた。その一方で、カメラウーマンとして頭角を現し、『ヴォーグ』、『コスモポリタン』といったファッション誌に写真を発表したり、ニクソン訪中やチャップリンのアカデミー特別賞受賞シーンなどを『ライフ』誌に発表して高い評価を得ている。たぶん監督の指示のとおり演技しなくてはならない女優より、自分の感性で思うとおりの表現が選択できる写真のほうにずっと魅かれていたんですね。私生活ではいろいろと噂があがったが、81年、ルイ・マル監督と電撃結婚して話題になったが95年死別。00年に再婚。

デビュー当時、高校生の私にとって美人女優の代表の一人が「キャンディス・バーゲン」。ツンととがった細身の鼻、端正な顔立ち、泥沼に咲いた蓮の花のようなちょっと超越した存在だった。私にとっての彼女の代表作はなんといっても、その初々しい美しさに魅了された「パリのめぐり逢い Vivre pour vivre (1967)」。その他、主な作品に、「砲艦サンパブロ The Sand Pebbles (1966)」、「魚が出てきた日 The Day the Fish Came Out (1967)」、 「冒険者 The Adventurers (1970) 」、「ソルジャー・ブルー Soldier Blue (1970)」、「弾丸を噛め Bite the Bullet (1975) 」、「風とライオン The Wind and the Lion (1975)」などいい作品があるが、70年代がピークである。以後は写真というやりたい仕事があったためか、作品に恵まれなかったためか、低迷し、中途半端で終わってしまったという印象が、私にはどうしてもあった。しかし、「ボストン・リーガル」、「デンジャラス・ビューティー」、「Sex And City」でなつかしや最近の健在ぶりを見ることが出来る。

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「パリのめぐり逢い」は、「男と女(1966)」の「クロード・ルルーシュ」が監督した作品。あの一世を風靡した音楽は同様に「フランシス・レイ」が担当している。出演は「イヴ・モンタン」、「キャンディス・バーゲン」、「アニー・ジラルド」など。

40才も過ぎたTVの人気ニュース・キャスターのロベール(イヴ・モンタン)は、妻のカトリーヌ(アニー・ジラルド)との間が、決して不満があるというわけではないが、単調な日常生活の繰返しに耐えられず、忙しい仕事の合間を盗んでは浮気に精を出していた。そんなある日、彼はキャンディス(キャンディス・バーゲン)というファッション・モデルをしながらソルボンヌ大学に通う娘と出会い、そのみずみずしい知性的な美しさに強くひかれてのめりこんでいく。やがてカトリーヌはすべて察っし、身を引く。ロベールは、キャンディスと一緒の生活をはじめた。しかし、その生活はなぜか空ろで虚しく、カトリーヌの存在の大きさに気がついた。日は流れ、キャンディスとの別れ、カトリーヌを探し出したが、彼女はすでに自分の妻としては遠い人になっていることにロベールは気づき、静かに別れを告げて外に出た・・・・。

ドキュメンタリーのように台詞を極端に減らし、色彩を抑え美しい映像を際立たせたルルーシュの手腕。そして誰もが涙したラストシーンの見事さ。この映画は、1967年度のコールデン・グローフ賞で外国映画賞を受賞した。
この映画は、「キャンディス・バーゲン」がデビューの年のものである。「アニー・ジラルド」の見事な演技が際立ったのと対照的に、まあ仕方がないが、女優としての未成熟さが目立った彼女。台詞数を極端に抑えたのも「キャンディス・バーゲン」の演技力不足を、カメラワークでカバーするためではなかったと思われるほど。しかし、当時21歳の彼女には、若さ、美しさ、輝くばかりの「オーラ」があふれていた。私にはそれだけでよかった。そして、若い女を口説き、やがては捨て去る中年男「イブ・モンタン」に「なにすんねんオッサン!!」と敵意すら感じたものである。

私の青春のシネマの数々。そして映画と音楽は表裏一体のものであった。たまにはこんなCDを借りてきて、青春時代の感傷に浸ってみるのもいいか・・・。

愛と青春のシネマ年鑑(2)哀愁のヨーロッパ映画ベスト

映画主題歌 / ソニー・ミュージックハウス



「Francis Lai ― 映画「パリのめぐり逢い」 Vivre Pour Vivre (Live For Life)」 お馴染みとは違うアップテンポのアレンジで ・・・。

          
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by knakano0311 | 2009-06-17 09:22 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

梅雨の音楽的智恵

私が住んでいる関西地方も梅雨入りはしましたが、一日ほど雨が降った程度で、なにやら「空梅雨」の気配。しかし関西特有のこの時期の湿度の高さは慣れたとはいえ、例年並でうっとうしいばかりです。ならば、うっとうしさ一掃、目の保養のため、近くのバラ園へと。シーズンも終わり近くでしたが、まだまだ園内はいっぱいの薔薇の花で、豪華で艶やかなその姿、匂いたつその香りを楽しめました。

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さて、この時期のうっとうしさを軽減する「智恵」の一つは、軽やかな音楽を聴くことです。ボサノバやスインギーなJAZZ、爽やかな女性ボーカル、バロックJAZZ・・・など。今回のおすすめアルバムは、ヴィーナスレコードのコンピ・アルバム「HQCD ジャジー・クラシック エッセンシャル・ベスト」。「スティーブ・キューン」、「サー・ローランド・ハナ」、「エディ・ヒギンズ」、「リッチー・バイラーク」などヴィーナス・レコードの人気ピアノ・トリオの奏でるクラシック・ナンバーのオムニバス・アルバム。「白鳥の湖/チャイコフスキー」、「前奏曲ホ短調 作品28,第4番/ショパン」、「セレナーデ/シューベルト」などおなじみのクラシックの名曲が軽やかなJAZZスイングにのって演奏される。「CD仕様ならば、その仕様の範囲で高音質を実現することは当たり前である。HQCDの名の下に価格アップはいかがなものか。」とレコード会社への苦言を私は持っているのですが、ここ最近のヴィーナス・レコードのHQCDのベスト盤ラッシュは、ちょっと気になります・・。しかし音質良好のHQCD盤、その中身については文句のつけようがない。

なるほど梅雨のうっとうしさは一掃出来ましたが、残念ながら、このコンピ・アルバム、ヴィーナス得意の過激なエロ・ジャケではなく、目の保養とまではならなかったようで・・・。

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HQCD ジャジー・クラシック エッセンシャル・ベスト

オムニバス / ヴィーナスレコード


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by knakano0311 | 2009-06-15 16:59 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

シーボルトのあじさい・・・

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梅雨入りしたというのになぜかいい天気・・・。本格的な梅雨になる前にと、六甲山の神戸市立・森林植物園へと出かけてきました。六甲山系の山の上にあり、自然に近い形でと、1940年に創設された140haの広大な樹木植物園である。おめあての紫陽花(あじさい)園では、まだ25種、約5万株満開には少し早く、自生種の「コアジサイ」、ヤマアジサイのひとつ「クロヒメ」が見頃でした。園内の半分を1時間半かけて散策、下界とちがって、爽やかな空気ですっかりリフレッシュ。
園内の中央にある長谷池では、純白の睡蓮や、おなじスイレンの仲間である黄色のコウホウが、まるでモネの絵のように水面いっぱいに咲いていました。

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さて、今回のもう一つのお目当ては、今日初めてその名前を知ったのですが、「幻のアジサイ」といわれた「シチダンカ(七段花)」を見ること。六甲山にしか自生しない「ヤマアジサイ」があるらしいということは、話に聞いて知っていましたが、その名も知らず、実物を見ることもなく、まして手に入れることなど思いもしませんでした。園内に群生する「シチダンカ」はまだ開花していませんでしたが、園内の売店には開花した「シチダンカ」が並び、売っているではありませんか。写真のように、外側の花弁が大きい楕円型で、内側に行くほど小さく、「可憐で清楚な星」という表現がピッタリの「幻のアジサイ」を思いがけなく手に入れることが出来ました。

「シチダンカ」は、兵庫県の六甲山系に自生する「ヤマアジサイ」の一種で、江戸時代末期に長崎にやってきた「シーボルト」が発見し、その著書『日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)』で紹介して、その名が知られるようになったが、実物や標本を見たという日本人が現われず、長らく『幻のアジサイ』と呼ばれていました。昭和34年(1959)に神戸市立六甲山小学校の職員が、六甲ケーブルの沿線で偶然、発見し採取しました。シーボルトの発見以来、実に130年あまり「幻の花」であったのです。

その後、「シチダンカ」は、神戸市立森林植物園などで、さし木されて増やされ、各地で植えられるようになりました。ぼってりとした大型の「セイヨウアジサイ」とは違い、装飾花の萼片が重弁化し、小さな星がきらめくように咲くシチダンカは、どことなく気品のある清楚なたたずまいで、六甲山を代表する花としてぴったり。さっ、来年は自宅でこの花が楽しめるわけです。

さて、ドライブのお供は、「オランダ/シーボルト~日本~JAZZ」つながりで、「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ(EJT)」の新作アルバム「ジャパネスク~日本の詩情」。
「見上げてごらん夜の星を」、「花」、「与作」、「いい日旅立ち」、「川の流れのように」など収録されている曲を一見すると一種キワモノ企画かと思うかもしれない。モネ、ゴーギャン、ゴッホなど19世紀ヨーロッパ印象派を代表する画家たちの作品に、日本の庶民文化であった浮世絵が大きな影響を与えた史実になぞらえ、世代を超えて歌い継がれている日本の名曲を日本人が選び、EJTが現代感覚でアレンジし演奏するEJTのデビュー20周年記念作品という大真面目な企画。EJTには曲のタイトルの意味や、歌詞の内容などをまったく知らせず、譜面だけを渡してアレンジ、レコーディングに取り組んでもらったそうである。私はあまり違和感は感じず素直にBGMとして楽しめましたが・・・。
しかし、この企画でEJTが日本音楽に影響を受けたかどうかは定かではありません。

ジャパネスク~日本の詩情

ヨーロピアン・ジャズ・トリオ / M&I Company,LTD.(PC)(M)



「European Jazz Trio -yosaku (与作)」

          

今は居酒屋は言うに及ばず、割烹、蕎麦屋などでもBGMとしてJAZZが流れている時代。和の文化を楽しむ術を教えてくれるNHK-TV「美の壺」のBGMがブルーノートのJAZZであることにまったく違和感を覚えない。日本の普通の生活のなかに、JAZZがすっかり定着したということだろうか・・・。あるいは、JAZZは、かっての様な異物なカルチャーではなくなり、JAZZが持っていた毒はすっかり中和されてしまったということだろうか・・・。
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by knakano0311 | 2009-06-14 09:40 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)

今年の「いもたこなんきんコンサート」は高橋真梨子

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子供がみんな家を離れて、時間のゆとりが出来たためか、妻は、前にもまして手芸、編み物に時間を費やしています。月1回の地域の子供にいろいろな遊びを教えるボランティア活動に夫婦で参加していますが、毎回多くの女の子が妻の「編みものコーナー」に集まってくるので、結構教えることに張り合いがあるようで、写真にあるような、アルファベットやきんぎょ、ヨット、花など子供向けの教材見本というか、子供でも簡単に編める見本などをせっせと作っています。


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さて、恒例、妻のリクエストをかなえる今年の「いもたこなんきんコンサート」は、「高橋真梨子」。去年は、「小野リサ」でした。わたしも「高橋真梨子」のコンサートは初めてです。多分、大阪フェスティバル・ホールが改築のため一時休館しているので、会場は、久し振りの大阪厚生年金会館・大ホール。最近発売されたアルバム「No Reason」をコンセプトにしたコンサートでした。お客さんは7割方が我々と同世代の夫婦連れ、残り3割が30代の女性といった感じ。高橋真梨子の歌の世界、音楽活動の姿勢、パートナーであるヘンリー広瀬氏とのライフ・スタイルなどが特に女性の共感を呼ぶのでしょうか。

一度JAZZを歌わせてみたいと思うほど、かねてから歌唱力には定評がありましたが、絶唱の場面でも、歌の歌詞が客席の隅々までクリアに聴こえるほど鍛えられたその歌唱力には舌を巻きました。ステージの床から背面にかけて巨大なLEDスクリーンを使ったステージ演出、アレンジのセンスのよさ、バック・バンド、ヘンリー・バンドのJAZZYで切れのよい演奏。どれをとっても一流で、あでやかなコンサート。「勝手にしやがれ」、「「ワインレッドの心」など新作カバー・アルバムからのいくつか、「for you」、「ごめんね」など定番のヒット曲、「別れの朝」、「ジョニーへの伝言」など「ペドロ&カプリシャス」時代のなつかしの曲、19曲に酔いしれたあっという間の2時間でした。

「高橋真梨子- for you」

          

高橋真梨子には、「紗」、「紗Ⅱ」というカバー・アルバムがありますが、この5月、19年ぶりにコンサート・ツアーのコンセプトにもなっているカバー・アルバムがリリースされました。しかも「徳永英明/VOCALIST」シリーズと逆バージョンの、男性歌手の数々の名曲を歌うという「No Reason ~オトコゴコロ~」。妻のいもたこなんきん曲「ワインレッドの心」が収録されていますが、アレンジのセンスもよく「紗」以上のできばえのカバー・アルバムである。こんなキャッチが付いていました。

「女心が桃色なら、男心は何色だろう。
 ”本物”に理由はいらない。”名曲”に理由はいらない。そして、”オトコゴコロ”にも理由はいらない・・・。」

No Reason ~オトコゴコロ~

高橋真梨子 / Vicctor Entertainment =music=


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by knakano0311 | 2009-06-13 14:52 | いもたこなんきん | Trackback | Comments(0)