大屋地爵士のJAZZYな生活

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路傍の花、樹々の鳥(29) ~ご近所のエドヒガン~

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(写真上;群雲櫻  写真下;国道477号線から見る「櫻の森」)

ついに見ごろとなったご近所のエドヒガン。まずは、「日本の里山百選」にも選ばれ、我が遊び場の山からもすぐ近くにある、兵庫県川西市黒川地区の里山に群生する「櫻の森」。この「櫻の森」には、エドヒガンが約50本、その倍以上の数のヤマザクラが自生、群生している。何年か前から、ボランティアの桜守の方々の大変な努力によって、クマザサや雑木を刈り、小道をつけ、ベンチをおくなどして、一般の人が楽しめるように整備がすすんでいる。樹齢100年を超えるような古木には、「微笑み櫻」、「長老」などの名前がつけられているが、今年デビューしたのはいまが満開の「群雲櫻(むらくもざくら)」。その名の通り、数本の櫻が密集して美しさを競っている。「ソメイヨシノ(染井吉野)」にくらべると、花弁もかなり小振りで、楚々とした風情だが、その控えめな美しさに一層魅かれるのである。ちなみに、「エドヒガン」は兵庫県のレッドデータブックに記載されている絶滅危惧種である。

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次は私の住んでいる団地の西側、猪名川がつくる渓谷の斜面に自生している「渓の櫻」である。この斜面に樹齢40~50年の「エドヒガンザクラ」が70本ほど群生し、この時期になると、住民の目を楽しませていた。ところが残念なことに、この渓谷はゴミの不法投棄の場所ともなっていて、永年によるゴミで「エドヒガン」の根元が傷められ、枯死の危機に瀕していた。このままでは貴重な櫻が失われてしまうと、数年前から、地元の有志の皆さんが「守る会」を結成し、この谷の整備を始め、放置されていた粗大ごみを片付け、雑木やつるなど伐採をして光を林にいれ、弱っていた「エドヒガン」を再生させた。そして整備が進むにつれ、「ツツジ」などの低木や「スミレ」、「ハクサンハタザオ」などの群生や「フデリンドウ」、「キンラン」などの貴重な草花も出現し、植生の多様化も進んだという。遊歩道などもつけ、見違えるようになったこの谷を、「エドヒガン」が咲くこの季節に市民に一般公開している。

2つの地域とも、「エドヒガン」の保護に地元のボランティアが大きな役割を果たしている。こんな地域は日本のいたるところにあるに違いない。「地方分権」なんて声高に言うまでもなく、地域でおきるものごとに対し、地域はどうしたいのか、或いはどうしたら解決するのかを実践してゆく、このことがいま、一番大事である。どんな小さな活動でも、その積み重ねや広がりが、政治に期待するよりも、確実に地域を住みよくすることにつながっていくはずである。

ところで、この「エドヒガン(江戸彼岸)」、関東地方に多く自生することから、この名がついたらしいが、関東地方からこの「エドヒガン」の便りが聞こえてこないのはなぜだろうか?そして、この「エドヒガン」は、猪名川町、川西市、能勢町、豊能町、池田市、伊丹市などの猪名川水系にのみ自生し、ひとつ隣の三田市、宝塚市、西宮市、伊丹市などを流域とする武庫川水系には自生しないという。これも不思議の一つである。

こんな櫻を堪能した宵は、また「ジョバンニ・ミラバッシ/Giovanni Mirabassi」の「さくらさくら」がどうしても聴きたくなってしまう ・・・。

「Giovanni Mirabassi - さくらさくら」

          
 
 
 
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by knakano0311 | 2013-03-30 16:33 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

雑踏の中で咲く櫻

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よく買い物に訪れる大型ショッピングモール、「西宮ガーデンズ」。その2階のエントランスに巨大な「櫻」が活けてあった。わが街、川西で花材の卸会社「花宇」を営む、プラントハンター「西畠清順」さんと、氏が主宰するプラントプロジェクト「そら植物園」の作品である。

西畠さんはこの2月、長野県筑北村から、地元の桜農家が栽培する「啓翁桜(けいおうざくら)」、約150本を川西市にある温室に運び込み、15~20度で保管し、一足早く満開にさせた。最長約7メートルの枝木は、直径2.1メートル、高さ1.8メートルの巨大なプラスチック製の花器に活けられ、22日に2階の広場に飾られたという。

長野県でも有数の豪雪地帯の筑北村は、高齢化が進む農村でもあるという。農業を営む60代、70代の皆さんが、農作業が出来ない冬の遊休農地を活用して、桜作りをおこなっているという。その櫻が、今ここに花開いているのである。もちろん野に咲く櫻は美しい。しかし、豪雪に耐えて、こうしてここに活けられた桜も美しい。その美しさに感動し、圧倒された。

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さあ、花咲く新人の季節。女性ボーカル界では、「Jazzy,Not Jazz」路線の新人のデビューが続いている。そんな中で、ちょっと耳にとまったのが、「ガブリエル・デュコンブル/Gabrielle Ducomble」。

ベルギー出身で現在はイギリスで活躍しているという。2000年代初頭には、フレンチ・ポップのヴォーカリストとしてアイドル的人気を誇ったという彼女。その後ジャズに傾倒し、ジャズ・ヴォーカル・デビュー・アルバムが「ジェ・ドゥ・アムール/J’ai Deux Amours」。シンプルでアコースティックに、「ケニー・ランキン/Kenny Rankin」の「Haven’t We Met」、「アストル・ピアソラ/Astor Piazzolla」の「リベルタンゴ/Libertango」、ボサノヴァの名作「舟/My Little Boat」、「カーニバルの朝」、「セルジュ・ゲンスブール/Serge Gainsbourg」の「ラ・ジャヴァネーズ/La Javanaise」、スタンダード、「春の如く/It Might As Well Be Spring」などのカバーをのびやかに歌う。

J’ai Deux Amour

Gabrielle Ducomble / Rip Curl Recordings



帯に曰く、「星の瞬きのように可憐で、じんわりと心を暖めてくれる大人の女性ジャジー・ヴォーカルの逸品」。

「春宵一刻値千金」。Jazzyな歌声に身を委ねてみますか ・・・。「リベルタンゴ」。

「Gabrielle Ducomble - Libertango」

          
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by knakano0311 | 2013-03-27 11:18 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

天空のソナタ始まる

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上天気。妻のリクエストで、いつも私が山遊びしている公園に出かける。今日は、山仕事を離れて、ウォーキングを楽しむための来園。1ケ月ぶりに公園を一周してみた。もうすっかり、春である。

「コブシ(辛夷)」は、その純白の花を満開に。「サンシュユ(山茱萸)」も満開。そして、「ダンコウバイ(壇香梅)」も咲き始めた。なんといってもお目当ての花は、「エドヒガン(江戸彼岸)}。それがほころび始めたのがうれしい。「エドヒガン」は、「ソメイヨシノ(染井吉野)」より早く開花するのが常であるが、ことしの開花は10日ほど早そうである。私は、「天空のソナタ」と勝手に形容しているのだが、「ソメイヨシノ」と違って、手の届かないような高いところに可憐な花が咲く。下から見上げると、まるで霞のようである。もうすぐ、空一面、あの「天空のソナタ」が見ることができるのだ。我が家で実から育てている「エドヒガン」は、まだまだ花が咲くまでには時間がかかるが、それでも一斉に若葉が芽吹きだし、命の強さを感じる。

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JAZZに夢中になっていた学生時代を別にして、わたしがピアノ・トリオにはまりだしたのは、たしか90年代のであったろうか。そのきっかけは、「エディ・ヒギンズ/Eddie Higgins」と「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/European Jazz Trio」であったと記憶している。

そんなご贔屓のトリオの一つ、「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ(EJT)」のクラシック素材をジャズ化したアルバムの一つに、「天空のソナタ」がある。60年代に一世を風靡した「ジャック・ルーシェ/Jacques Loussier」、「オイゲン・キケロ/Eugen Cicero」などを除けば、近年、クラシックのジャズ化という点では、最も成功したトリオではなかろうか。

天空のソナタ

ヨーロピアン・ジャズ・トリオ / エム アンド アイ カンパニー



そのアルバムから、タイトル曲、「天空のソナタ/SONATA」を。原曲は、18世紀に活躍した「ドメニコ・スカルラッティ/Domenico Scarlatti」の「ソナタニ短調K.9(L413)」。ベルギーのシュルレアリスムの画家、「ルネ・マグリット/René François Ghislain Magritte」の絵と一緒にお楽しみください。

European Jazz Trio - Sonata D minor K 9 (D. Scarlatti )」
 
          


 
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by knakano0311 | 2013-03-23 23:07 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

遊びの山でも ・・・

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我が遊びの山でもこの陽気で、一気に春が進んだようだ。間伐の対象木となっている「アセビ(馬酔木)」、「ヒサカキ(非榊)」はただいま満開。「ウグイスカグラ(鶯神楽)」は、その可憐な淡紅色で漏斗状の花をつけ、「ダンコウバイ(壇香梅)」は、小さいが華麗な黄色い花を枝一杯につけ始めた。

そして、「クロモジ(黒文字)」、「モチツツジ(黐躑躅)」、「コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)」、「コブシ(辛夷)」は、その蕾を目いっぱい膨らませている。一番いい季節、山作業が楽しくなる花の季節がすぐそこに来ている。あとはこの山や近隣の里山をあでやかに彩る天空のソナタ、「エドヒガンザクラ(江戸彼岸櫻)」の開花が待たれる。

ジャズ・バージョンの「さくらさくら」を一曲 ・・・。

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現代ジャズ・シーンを縦横無尽に駆け回り、インターナショナルな演奏活動で、もうすっかり有名になってしまった人気ピアニスト、「上原ひろみ」。2010年に、彼女がコラボしたアルバム(「スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ」)が、グラミー賞に輝いたことがあるが、その相手が、「リターン・トゥ・フォーエヴァー/Return to Forever」のベーシスト、「スタンリー・クラーク/Stanley Clarke」。そして、その前年、クラークとおなじ「リターン・トゥ・フォーエヴァー」のドラムの「レニー・ホワイト/Lenny White」ととのトリオのアルバムが話題を呼んだことがある。「Jazz In the Garden」(2009)から ・・・。

ジャズ・イン・ザ・ガーデン

スタンリー・クラーク / ユニバーサルクラシック


 
「The Stanley Clarke Trio - Sakura Sakura」
 
          
 
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by knakano0311 | 2013-03-22 16:59 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

Spring has come ・・・

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昨日は、強風と土砂降りの雨。そして、今日は一転晴れ。気温は、一気に20℃近くまで急上昇。ウォーキングには、セーターを脱いで半袖でもちょうどいいくらいのご陽気。例年、ご近所で一番早く咲く櫻がある。(参照拙ブログ 「ご近所の櫻 (1) ~とぼけ桜~」「路傍の花、樹々の鳥 (14) ~とぼけ櫻咲く~」など) この陽気、多分と思って見に行ったら、やはり開花していた。去年、開花に気付いたのが3月29日であるから、10日も早い開花である。去年は全般的に櫻の開花が遅く、4月10日~15日頃が見ごろだったと記憶している。今年は、去年の桜の咲いていない「桜まつり」に懲りたのか、ご近所の「桜まつり」は4月7日、「川西源氏まつり」は14日に設定されている。しかし、一転今年は、きっと葉桜の「桜まつり」になるでしょう。当たり前のことだが、人間様の都合に合わせて、櫻は咲くわけではないのです。

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春が来たことをもっとも実感できるのは、なんといっても櫻の開花であるが、我が家の狭い庭にも 牡丹、芍薬、大手毬、小手毬、黒文字、椿、エドヒガン、チューリップ、紫陽花 ・・・、一斉に芽を出し始め蕾も膨らんできて春の到来を実感させる。そして、遊びの山では、「サンシュユ(山茱萸)」が満開。もうすぐ「コブシ(辛夷)」、「ダンコウバイ(檀香梅)」、「ウグイスカグラ(鶯神楽)」などで彩られる日も間近でしょう。

近くの小学校では、卒業式。櫻咲く下での入学式はあっても、卒業式はちょっと記憶にない。この地に引っ越してきた20年前は、三男がまだ小学生。少子化は叫ばれていたが、地域にはまだ多くの子供たちがいた。今は1学年2クラスを維持するのがやっとらしい。それでも、お父さんお母さんと一緒に記念写真を撮っているのを見ると「幸多かれ」と祈らざるを得ない。三男の小学校の卒業式には行けなかったなあ~。ゴメン。

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さあ、「櫻」の歌を聴いてみましょうか。歌うは、金髪を振り乱しながら歌うオーストラリア出身の人気ジャズ・ベーシスト&ヴォーカリスト、「ニッキ・パロット/Nicki Parrott」。幼少より音楽に親しんだニッキは15歳の時にはベースを手にし、シドニーの音楽院でジャズを学んだ後CDデビュー。1994年に渡米し、N.Y.の有名なジャズ・クラブ、「イリディウム/the Iridium Jazz Club」で「レス・ポール・トリオ/Les Paul Trio」のベーシストを務めるなど、ウッド・ベースを弾きながら艶やかにシルキー・ヴォイスで歌うスタイルで注目を集める。日本では2007年にヴィーナス・レコードよりデビュー盤「ムーン・リバー」をリリースして以来、多くのファンを魅了している。そんな彼女が2012年にリリースした春夏秋冬の四季シリーズから、「さくらさくら」を ・・・。

さくらさくら

ニッキ・パロット / ヴィーナスレコード



「Nicki Parrott - Sakura Sakura」

          





 
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by knakano0311 | 2013-03-20 10:25 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

彗星、いまだ見えず

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大震災2年後の話題やWBCでの日本の勝利(残念今日は敗退)、中国・北朝鮮の政治情勢などのニュースの陰になって、あまり話題にならなかったが、私がわくわくと期待しているニュースがある。パンスターズ彗星接近のニュースである。メディアによると、「パンスターズ彗星/PANSTARRS」が太陽に最も近づく(近日点通過)のは、2013年3月10日(日本時間)だそうで、日本でパンスターズ彗星が観察しやすくなるのは、それ以降、日の入り後の西の空に見られるようになるということである。しかし、太陽から見かけ上あまり大きく離れることがないため、きわめて低空でしか見ることができず、またハレー彗星などのような楕円軌道でなく、放物線軌道を描くため、今後は2度と見ることができないという。

早速、玩具の天体望遠鏡や双眼鏡を用意して、連日ベランダで観察を試みているのだが、観測場所の条件に加え、気象条件の悪さも伴い、いまだに見つけることができないでいる。

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右の写真は、3月15日午後7時過ぎに、倉敷科学センター(岡山県倉敷市)の三島和久学芸員が、岡山県井原市美星町で撮影に成功した写真。(NETより拝借) 三島氏は、「やや広がった明るい尾のほか、大彗星に見られる独特の淡いガスの尾も見えた。尾の存在感が増し、見ごろを迎えてきた。恵まれた場所では肉眼でも見えるだろう」と話している。

実は、かって私は尾を引く彗星を、肉眼で見たことがある。1997年4月1日に近日点通過をした「ヘール・ボップ彗星/Comet Hale-Bopp」である。この時は、近日点のころでも、日本でも、その頃出張をしていたフロリダ州マイアミでも全く見ることができなかった。ところが、近日点からほぼ1ケ月くらいたった4月の下旬、この時出張していたスウェーデン・ストックホルムで、何気なく夜空を見上げたら、ゴシック建築様式の教会の尖塔の脇に、まさしく尾を引いているヘール・ボップ彗星が見えたのである。いや、感激しましたね。その出張期間中はずっと、毎晩ヘール・ボップ彗星を見上げていたことがあったのです。(参照拙ブログ「欧州JAZZY紀行(2) ~スエーデン 北緯60度にて~」

それ以来なんです。「彗星」と聞くと心が躍るのは ・・・。今日も雨なので見えないでしょう。今月20日ころまでが見ごろというので、ゆっくりと時間をかけて、探してみましょうか。
注)各地でのパンスターズ彗星の位置は、暦計算室ウェブサイトの「今日のほしぞら」で調べることができます。

さて今宵の曲、いつもなれば、「見上げてごらん夜の星を」となるかもしれないところですが、今日の私は天邪鬼、そうはなりません。2005年ぐらいだったろうか、私の前に彗星のごとく現れたジャズ・ピアニストが、「ジョバンニ・ミラバッシ/Giovanni Mirabassi 」。その時初めて聴いた2001年にリリースされたソロ・アルバム「AVANTI!」は衝撃的だった。そして、ミラバッシは「ビル・エヴァンス」への旅を導いてくれる、道標の星、あるいは一里塚となったのである。(参照拙ブログ「もしもピアノが弾けたなら(19) ~たどり着いた一里塚から~」

以来彼のアルバムを聞き漁ってきたが、彼の新譜(トリオとオケの共演という)が3月19日に発売になるというので、予約しておいたのだが、発売は4月末にずれ込み、手元に届くのが5月初めだというだという連絡。こちらの彗星は近日点が先に延びてしまったのだ。レーベルが「澤野工房」から「ビデオアーツ」に移って、何となく物足りなさを感じていたが、最新アルバムの「ブルーノート東京」でのライブの中では一番いいと思っている「Gold And Diamonds」を聴いてみましょうか。

Live at the Blue Note Tokyo

Giovanni Trio Mirabassi / Distribution Select



ただし、動画は「ブルーノート東京」ではなく、韓国のコンサート?のようですが ・・・。
「Giovanni Mirabassi - Gold And Diamonds」
 
          



 
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by knakano0311 | 2013-03-18 15:26 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

カトリック教徒ではありませんが ・・・

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(写真はNHKより)

26年間在位したローマ教皇(法王)、「ヨハネ・パウロ2世」(ポーランド出身)の後継者として、2005年4月に即位した「ベネディクト16世」(ドイツ出身)は、今年2月、「高齢」を理由に退位を表明した。終身が原則のローマ教皇の存命中の退位は約600年ぶりで、世界に驚きをもたらした。その後継者を決めるため、12日から始まった「コンクラーベ(教皇選挙会)」で13日、新教皇にアルゼンチン出身の大司教の「ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ」枢機卿(76歳)が第266代教皇(法王)に選ばれた。教皇としての名は「フランチェスコ1世」。南米からの法王選出は初めてで、欧州以外からはなんと1300年ぶり。今後世界約12億人のカトリック信者を率いる。「ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ」枢機卿は質素倹約がモットーで、貧困撲滅にも取り組んできたという。(各メディア報道より)

全くの偶然であるが、新教皇(法王)が決まったニュースの夜、イタリアの「ウディ・アレン/Woody Allen」との異名をとり、自らも出演している「ナンニ・モレッティ/Nanni Moretti」監督の「ローマ法王の休日(原題;Habemus Papam)」という映画(DVD)を観た。もちろん、この映画は「ローマの休日」をパロッた秀逸なタイトルで、そのタイトルに魅かれてレンタルしたというのが本音である。

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映画は法王の葬儀からはじまる。そして、すぐにシーンは、世界各国から集まった枢機卿が新法王選出のため「システィーナ礼拝堂」で投票を行う、コンクラーベの場面へ。そして、投票で選ばれた「メルヴィル」が、新法王としてサン・ピエトロ広場に集まった大勢の信者たちに挨拶する直前に、「私には無理だ」といい、ローマの街へと逃げ出してしまう。街の人々との交流を通して、信仰心や法王の存在意義を見つめ直していく主人公を演じるのは、「ミシェル・ピッコリ/Michel Piccoli」。さて、その結末は ・・・・。

選出されたくないという願いもむなしく選ばれ、新しいローマ法王になったひとりの枢機卿の、重圧に耐えかねて起こした逃亡劇を描いたユニークなコメディー。真偽のほどは分からないが、極秘とされている「コンクラーベ」の様子やメディアの過熱報道ぶり、枢機卿たちの行動などバチカン内部の実態が窺えて、この時期大変興味深いし、新法王の心境やいかにと思ってしまう。

ローマ法王の休日 [DVD]

Happinet(SB)(D)



そして、コンクラーベとバチカンを舞台にした小説をもとに、映画化され大ヒットしたもう一つの映画がある。ご存知、「ダ・ヴィンチ・コード」の原作者「ダン・ブラウン/Dan Brown」の「天使と悪魔(原題;ANGELS & DEMONS)」である。秘密結社「イルミナティ」を名乗る者が起こす殺人を阻止するため、主人公の「ラングドン」教授がローマ中を駆け巡るサスペンス小説。ストーリーの面白さも抜群なのだが、陰謀好き、イタリア好きにはたまらない一作でもある。

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

ダン・ブラウン / 角川書店



天使と悪魔 コレクターズ・エディション [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



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前ローマ教皇「ヨハネ・パウロ二世/John Paul Ⅱ」が最も愛したといわれる歌がある。「Barka(ポーランド語で「はしけ、小舟」を意味する)という歌である。この曲を、その収録アルバムはわからないが、あの、「アナ・マリア・ヨペク/anna maria jopek」が歌っているYOUTUBEを見つけた。ポーランド出身の前教皇の代名詞となっているような曲らしいが、Google翻訳で適当に訳してみると、教皇名「パウロ」に縁があり、キリストの使徒で最初の教皇と言われる漁師「ペテロ(パウロ)」に因んだ歌のようである。教皇となって、8ヶ月後に故国に訪問をしたが、この帰郷やこの時の演説が、東欧民主化の精神的支柱の役割を果たしたともいわれているように、ここからポーランドの民主化が一段と進んだといわれている。彼が最も愛したといわれるこの歌「はしけ」は、ポーランド人にとっては、特別の感慨があるのだろう。

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「♪ 主はかつて、岸辺に立って
   主に喜んで従う人を探していた
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
   漁師の彼は岸に「はしけ」を残して
    主と共に新しい旅に旅立った
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
 
 

「barka -anna maria jopek」

          
 
 
1981年2月23日、ローマ教皇として初の来日時には広島市と長崎市を訪れ、日本語で「戦争は死です」と演説し、核兵器の廃絶を訴えた。
 
 
 
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by knakano0311 | 2013-03-16 00:26 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)

2年後、「HOPE」は ・・・

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『東日本大震災から1カ月後、津波に流された岩手県陸前高田市の自宅跡で、海に向かってトランペットを吹いていた少女がいた。 ・・・・ 少女の名は「佐々木瑠璃」さん。・・・』

そんな朝日新聞の記事をこのブログで取り上げたあの大震災から2年がたつ。(参照拙ブログ参照 「今なお続く「音楽のチカラ」」
そして、彼女は「看護師を目指して福島県立医科大学に進む。・・・・」という1年後の朝日新聞の記事も紹介した。(参照拙ブログ参照 「「HOPE」は希望」

そして先日、更に1年後の今の彼女の記事が紹介されていた。「彼女は、福島県立医科大学に進学し、福島市のアパートでの一人暮らし。運転免許もとり、髪も茶色に染めた。体力をつけようと水泳部にも入った。 ・・・ トランペットはクローゼットの奥にしまってある。・・・部屋で吹くことはないけど、月に一度の手入れは欠かさない。 ・・・ 看護師になったら、このトランペットで患者さんを和ませたい。 ・・・」(3月12日朝日新聞より)

「音楽のチカラ」は2年後の今もまだ、彼女を勇気づけ、背中を押しているのだと思う。

震災と大津波に見舞われた大船渡。そこにメンバーの多くが家族や家を失った40年近い歴史を誇るアマチュアのビッグ・JAZZバンドがあった。「大船渡サンドパイパーズ」。彼らとフュージョン・バンドの雄、「フォープレイ/Fourplay」のリーダー、「ボブ・ジェームズ/Bob James」の交友の物語もTVで取り上げられ、もう一つの「音楽のチカラ」として紹介した。(参照拙ブログ「Put Our Hearts Together」)  

そんな曲、両者のコラボのライブから、「Put Your Hearts Together "心をひとつに"」を再掲しておきましょうか。

「Bob James - Put Your Hearts Together "心をひとつに"」

       
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by knakano0311 | 2013-03-14 00:10 | 音楽のチカラ | Trackback | Comments(0)

早春の棚田にて

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私にとって、季節の定点観測となっている場所、能勢町、「長谷(ながたに)の棚田」を今年初めて訪れる。麓の田んぼの一部では、耕運機やトラクタによる土起こしも行われていて、今年の米作りのための準備が始まったようである。訪れたちょうどその日は、黄砂が日本列島上空に流れ着いたようで、いまいち視界がクリアでない。いつもははっきりしている山もかすんで見える。

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黄砂は自然現象だから、仕方がないにせよ、PM2.5は排気ガスが原因という。それならば、これはコントロールできるのである。四千年の歴史のある国、いまや世界第2の経済大国と言いながら、どうも尊敬する気にはならない困った隣国である。2007年を最後に、その後中国を訪れてはいないが、それ以前は何度となく訪れた北京、その当時から北京空港に降り立つと、ディーゼル排気ガスの臭いが鼻をついた。秋以外、北京の空はいつもどんよりと曇ってひどくかすんでいる。判断がつかないので、「今日は曇りか晴れか?」と聞くと、「今日はいい天気、晴れだ」と答が返ってくる。びっくりしたものだ ・・・。

北京市の周辺には、いくつも火力発電所があるが、燃料は、中国ではどこもそうであるが、ほとんどが石炭。冬場は、発生する蒸気を市内にパイプを張り巡らし、暖房にも使っているので、冬の方が大気汚染がひどいように感じた。そして、質の悪いガソリン、脱硫システムなどの設備がついていない工場の排煙設備が、それにいっそう拍車をかける。

出張滞在中もウォーキングをできる限り続けていたが、2007年頃ですら大気の状態をみると、とても外に出る気にはなれず、いつもホテル内のジムのマシンで、せっせと汗を流していたのである。TVの最近の映像を見ると、私が訪れていた時よりも、事態はかなり深刻なようである。技術の面で日本はかなりお手伝いはできるのと思うのだが、あんな喧嘩腰の態度ではそれも ・・・。

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さて、棚田の帰りには、糸寒天を天日乾燥をしている畑を通ってみる。この地域、寒暖の差が激しく、寒天づくりには適した場所で、昔は大変盛んだったらしい。しかし、今は一軒の業者が、京都の老舗の和菓子屋を顧客として、細々と続けているという。私もここで分けてもらうのだが、そんな天日干しの行われている寒天干しの畑をみると、「PM2.5は大丈夫かいな?」などと、つい思ってしまった。

さて、PM2.5のため、春の風物詩とは間違っても言えなくなってしまった「黄砂」であるが、今宵のピアノは「春」に因んだ曲を。「バロック・ジャズ」ならぬ「ロココ・ジャズ」なるジャンル?で一躍有名になった「オイゲン・キケロ/Eugen Cicero」のアルバム、「春の歌/Spring Song」。 クラシックのジャズ化アルバムである。日本盤のジャケットは「マリー・ローランサン/Marie Laurencin」の絵。一時、黄砂やPM2.5なんぞ忘れてピアノの音色に耳を傾ける。

春の歌 (紙ジャケット仕様)

オイゲン・キケロ / BMG JAPAN



タイトル曲、「メンデルスゾーン」の「春の歌」。

「Spring Song In A, Op. 62, No. 6  - Eugen Cicero」

          
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by knakano0311 | 2013-03-13 10:21 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

60歳過ぎたら聴きたい歌(86) ~Come Rain Or Come Shine ~

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ご近所の庭先の梅やサンシュユ(山茱萸)の花が満開である。ウォーキングの道筋の林からは、いかにも鶯らしい鮮やかな鳴き声が聞こえだした。そして、20度近くまで気温が一気に上がる。春本番を思わせる陽気。春物のメンズのカットソーを一枚買った。しかし、北日本ではまた暴風雪に注意が必要だという。

ご贔屓のカフェ、「気遊」の窓辺に置かれた櫻の一枝。どう考えても開花にはまだ早い桜の枝である。聞けば、庭の櫻の枝を採って瓶にさしていたら、室内の暖かさのためだろうか、いつの間にか花が咲いたという。しかし、翌日は一転、小雨混じりの曇天。風も強く、一気に冬へ逆戻り。「三寒四温」、「一雨毎の暖かさ」とはよく言ったもので、こんな天気を繰り返しながら、もうそこまで、ほんのすぐ近くまで春が来ているのである。 

そして、3月11日。あれから2年目である。TVではその特集。今でも言葉を失う。復興の速度にいらだつ。そして、この日は私の67歳の誕生日でもある。昨日は孫娘が誕生プレゼントをもって、我が家に遊びに来てくれた。

昭和21年(1946年)、信州・松本に生まれ、JAZZや映画やミステリーなどに目覚めた高校プラス1年までを松本ですごし、1969年(昭和44年)、大阪万博の前年、学生運動の真っただ中、仙台の大学の工学部と軽音楽部とを卒業、小さな頃から親父を見て、エンジニアになりたかった夢をかなえるため、大阪のメーカーに就職。やがて、ひょんなことから結婚、3人の男の子を育て終え、現在の地に居を構えてから20年近くになる。その間、大した被害も受けずに済んだが、阪神大震災を経験し、三男はJR福知山線脱線事故にあったが、幸いにもかすり傷で済み、子供たちは、それぞれに巣立っていった。会社人生で、異動は何回も経験したが、珍しことに転勤は一度もなく、会社生活の後半は、事業責任者として経営に苦労しつつ、最後は妻に空港まで送迎して貰いながら、週一の東京出張、欧米・中国を駆け巡って、定年を迎えた。団塊世代のサラリーマンなら、誰もが過ごしてきた山あり谷ありの、ごく普通の企業戦士?の人生であった。 

そして今、山の手入れ、炭焼き、地域の子供たちと遊ぶボランティア活動、JAZZ三昧、工作 ・・・。いまが一番穏やかで充実した生活を送っているのでは ・・・と実感している。 

そんな、67歳の誕生日にとりあげる曲は、ブルースの名曲、「Come Rain or Come Shine」。邦題は、「降っても晴れても」。私が生まれた年、1946年に「ジョニー・マーサー/Johnny Mercer」作詞、「虹のかなたに/Over the rainbow」で有名な、「ハロルド・アーレン/Harold Arlen」作曲によってなる曲。

【 Come Rain or Come Shine 】

「♪ I'm gonna love you
   Like nobody's loved you,
   Come rain or come shine,
   High as a mountain
   And deep as a river,
   Come rain or come shine,

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   You're gonna love me
   Like nobody's loved me,
   Come rain or come shine,
   Happy together, unhappy together,
   Won't that be fine?

   Days may be cloudy or sunny
   We're in or out of the money
   But I'm with you always
   I'm with you rain or shine

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

う~~ん、この歌詞の心境に、だんだんと近づいてきたのかな ・・・・。
まあ、「♪ 人~~生、楽ありゃ苦もあるさ~~ ♪」なんて、かってのTV時代劇、「水戸黄門」の主題歌の方が分かりやすいかも知れませんが ・・・。

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この曲本当に多くのアーティストたちにカバーされているが、ブルースの名人「B.B キング/B.B King」、そして彼をこよなくリスペクトしているロック・ミュージシャン、「エリック・クラプトン/Eric Clapton」の共演アルバム、「ライディン・ウィズ・ザ・キング/Riding With The King」(2000)から聴いてみましょうか。

「エリック・クラプトンとB.B.キングがはじめて2人でレコーディングしたのは、キングの1997年のアルバム『Deuces Wild』だった。この経験に気をよくした2人は再度の共演を決心した。それからほどなく、クラプトンはアメリカのTV番組への出演時に、残された夢のひとつはB.B.キングとフルアルバムを制作することだと公言した。 ・・・・ 」 (「Amazonレビュー」より)

二人の男の友情、気概にも乾杯 ・・・。

ライディン・ウィズ・ザ・キング

B.B.キング&エリック・クラプトン / ワーナーミュージック・ジャパン



「Come Rain or Come Shine - B.B King / Eric Clapton」
 
          
 
 
 
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by knakano0311 | 2013-03-11 10:19 | 60歳過ぎたら聴きたい歌 | Trackback | Comments(2)