大屋地爵士のJAZZYな生活

路傍の花、樹々の鳥(182) ~ 終わりどきを迎えている炎天の花 ~

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 真夏の強い日ざしの中でも元気に咲いているのは、「マツバボタン(松葉牡丹)」、「フヨウ(芙蓉)」、「サルスベリ(百日紅)」、「ムクゲ(木槿)」などの炎天の花。長い間楽しませてくれたこれらの花たちも終わりどきを迎えている。しかし、偶然でしょうが、いずれも和風で昭和っぽいレトロなイメージの名前を持つ花たちである。

 昭和っぽい香りがするシンガーといえば、「浜田真理子」。初期のアルバム、「あなたへ」(2002)から、「Fruitless Love」「実ることのない恋」。昭和を感じさせる歌ですね、歌謡曲の世界ですね。

【 Fruitless Love 】  作詞作曲;浜田真理子

「♪ どうしてそんなに 自分を傷つけるの
   報われない愛だと
   知っているでしょう
   Oh,Woman
   You're a woman
   Woman,You're a woman

   ・・・・・・・・・・・

   また朝が来て 夜が来て
   かなしい笑顔の
   似合うひとになる    ♪」

あなたへ

浜田真理子 / インディーズ・メーカー


   

「Fruitless Love -浜田真理子」


          
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# by knakano0311 | 2017-09-17 08:58 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

ヤマボウシの実を口に含んでみる

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 間伐を行うため、山頂へと登っていく途中、この公園に多く植えられている「ヤマボウシ(山法師、山帽子)」の実が熟れだしているのに気が付く。

 オレンジ色の実は、ツンと上を向いて、つぶつぶのあるちょっとユーモラスな形。その実を摘んで口に含んでみる。果肉は黄色で、クリーミィな食感。マンゴーに似た味がする。ジャムや果実酒にする人も多いと聞く。山作業の前の元気づけになる甘い秋の味覚。定年後の森林ボランティア生活の中で覚えた味。ちょっと得をしたような気分で作業へと向かう。

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 今宵の曲は、「酔いどれ詩人」という異名で知られ、独特のしゃがれ声、ジャズ的なピアノ演奏で、社会の底辺に生きる人々の心情を温かい独特な視線で見つめるシンガー・ソングライター、「トム・ウェイツ/Tom Waits」のデビュー・アルバム、「クロージング・タイム/Closing Time」(1973)から、「Grapefruit Moon」。

 1949年、カリフォルニア生まれ。幼い頃に両親の離婚を経験した「トム・ウェイツ」は、母親と共に、サンディエゴで暮していた。15歳になった頃から、ピザハウスで深夜、皿洗いやフロアの掃除という雑役をし、そこで様々な人々の生き方を学んだという。そして、20歳の頃は、ナイトクラブのドアマンをし、閉店後の誰もいなくなった店内で、ピアノやギターを弾き、詩を綴り、曲を書くようになったという。そして、24歳の時に発表した1stアルバムが、「Closing Time」であった。

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 ジャケットのかすかに見える時計の針は、午前3時22分。くたびれたシンガーがひとり、バーの古びたピアノの前に座っている。ウイスキーのグラス、吸殻でいっぱいの灰皿。ウェイツそのものなんだろう。   
  
 「Closing Time」。「人生の終い時」、そんな意味なんだろうか。ワルツ、ララバイ、ブルース、ジャズ、カントリー ・・・。当時まだ24歳だというのに、こんなに人生の酸いも甘いも悟ってしまってどうするんだろう。「あのメロディを聴くたびに、心の中で何かが砕け散るのさ」とつぶやくようにウェイツが歌う「Grapefruit Moon」。
    
【 Grapefruit Moon 】  by Tom Waits

「♪ Grapefruit moon, one star shining  グレープフルーツのような月と星が一つ光っている
  Shining down on me         俺を照らしてくれている
  Heard that tune, and now I’m pining あの歌を聴いちまったから、まだここにいる
  Honey, can’t you see?          ハニー、わかってくれるかな
  ‘Cause every time I hear that melody   あのメロディを聴くたびに
  Well, something breaks inside       心の中で何かが砕け散るのさ
  And the grapefruit moon, one star shining グレープフルーツのような月と星が一つ
  Can’t turn back the tide           もう潮の流れは引き戻せない

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  Now I’m smoking cigarettes      今、煙草をふかしながら
  And I strive for purity         清らかに生きようと懸命に努力している
  And I slip just like the stars      でもあの星のように滑り落ちてしまうんだ
  Into obscurity              曖昧な闇の中へ
  ‘Cause every time I hear that melody  あのメロディを聴くたびに
  Puts me up a tree            樹の上へと押上げてもらえるんだ
  And the grapefruit moon, one star shining グレープフルーツのような月と星が一つ
  Is all that I can see             それが俺が見えるすべてさ   ♪」
   

Closing Time

Tom Waits / Elektra / Wea



「Tom Waits ー Grapefruit Moon」

          
  


  
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# by knakano0311 | 2017-09-16 09:59 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

「三白三黒」  ~ 北摂能勢、秋の味覚 ~

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 能勢町、長谷の棚田。その農家の周辺に、能勢名物、「三白三黒」のひとつ「能勢栗」がたわわに実っている。野球のボールぐらいはあろうか。大粒で味の良いことで名高い「銀寄(ぎんよせ)」であろう。能勢町は、古くから「三白三黒」という特産物で名高い。「三白」というのは、米・寒天・高野豆腐。「三黒」というのは栗・炭・黒牛。その「三黒」の一つで、飛ぶように売れることから「銀(お金)を寄せる」とその名がついた「銀寄栗」は能勢の原産種。旬の季節には、道の駅周辺は、栗を求める人々の車で渋滞ができるほど。

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 帰りは道の駅で、「銀寄栗」は、売り切れたみたいだったので、代わりに「三黒」ではないが、早生の黒枝豆を求めた。

 さて、今宵の曲は、「三白三黒」に因んで、「白と黒のポートレイト」。「ジンガロ/Zingaro」、「Retrato Em Branco E Preto」、「Photograph in Black and White」のタイトルでよく知られているボサノバの名曲。「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antônio Carlos Jobim」が1965年に「ジンガロ/Zingaro」というタイトルで作曲したが、その後1968年に「シコ・ブアルキ/Chico Buarque」が歌詞を付け、「Retrato Em Branco E Preto(白と黒のポートレート)」に変更されたという。

「♪ ・・・・ 思い出すのは いつも 同じシーン 古いアルバムの中の 写真のように ・・・・ ♪」。「別れた恋人との想い出がなかなか忘れられない」という歌詞が泣かせる。

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 「シコ・ブアルキ/Chico Buarque」。1944年、リオ・デ・ジャネイロ生まれのブラジルの詩人、歌手、音楽家、作曲家、劇作家、小説家。シコは恵まれた特権階級の家庭で育った。彼の父親は有名な歴史家、社会学者で、彼の叔父も著名な辞書編集者であるという。1964年に音楽家、そして作曲家としてデビューし、音楽祭やテレビのバラエティー番組に出演。デビュー・アルバムは、サウダーヂを根底とするサンバ・アルバムであった。その後、シコは多くのブラジル音楽家と同じよう、反政府的な活動によって1968年に逮捕され、1969年にイタリアに亡命する。その後1970年にブラジルに戻り、独裁政権へのプロテスト・ソングを制作しはじめる。その後、著作、演劇、映像の分野でも活躍、多くの作品を残し現在に至っている。(参照Wikipedia)

Chico Buarque

Chico Buarque / Universal Portugal



 さりげない中に哀愁と渋さを感じる、オリジナルの「シコ・ブアルキ」の歌唱から。「白と黒のポートレート」。

「Retrato em Branco e Preto ー Chico Buarque」

          

 そして、いろいろなバージョンを残しているが、「チェット・ベイカー/Chet Baker」。その波乱万丈の人生を描いた、「ブルース・ウェーバー/Bruce Weber」監督のドキュメンタリー映画「レッツ・ゲット・ロスト/Let's Get Lost」(1988)のサウンド・トラックから。

レッツ・ゲット・ロスト〜オリジナル・サウンドトラック

チェット・ベイカー / SMJ



「zingaro - Chet Baker」

          

 流麗なピアノは、「エディ・ヒギンズ/Eddie Higgins」の同名のアルバム、「Portrait in Black and White」(1996)から。
  

Portrait in Black & White

Eddie Higgins / Sunny Side



「Eddie Higgins Trio - Retrato Em Branco E Preto (Portrait in Black and White)」

          
  


  
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# by knakano0311 | 2017-09-15 09:23 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)

谷川俊太郎の詞が流れる。夫がいなくなって「泣くことさえ忘れていた」。

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 朝日新聞に「てんでんこ」というシリーズ記事が連載されている。あれから6年半経った「東日本大震災」。いろいろな立場の人々の、その時の行動、その後の生き様などを綴る人間の記録、ドキュメンタリ-である。現在のテーマは「音楽の力」、9月は、「ジャズ」、特にフリージャズ・ミュージシャン、「坂田明」震災との関わりがテーマになっている。

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 『谷川俊太郎の詞が流れる。夫がいなくなって「泣くことさえ忘れていた」』。今日(9月13日)、連載 347回目、「音楽の力」17回目は、こんな見出しで始まっていた。

 岩手県大槌町の「クイーン」は県内で最も古いジャズ喫茶。ここのオーナー夫妻の話。夫の「菅谷義隆」さんが、津波にのまれて6年半、店にあった2万枚近いレコードやCDもすべて流された。2011年6月27日夜、岩手県一関市にある老舗のジャズ喫茶、「ベイシー」であった「坂田明トリオ」ライブに招かれた妻の「あや」は、坂田の演奏する「死んだ男の残したものは」を聴き、震災後初めて声をあげて泣いたという。そしてアンコールは、「あや」の大好きな曲、「ヘンリー・マンシーニ/Henry Mancini」の「ひまわり」だった。

 大震災から3ヶ月後の岩手ツアーを坂田は、「この時ほど、音楽を演奏することを苦難だと思ったことはない」と振り返る。 (朝日新聞より抜粋)

 この2曲は、収益金はチェルノブイリとイラクの子供達の医療支援につかわれるチャリティCD、「ひまわり」(2006)に収録されている。

ひまわり

坂田明 / がんばらない



「♪ 死んだ男の残したものは
   ひとりの妻とひとりの子ども
   他には何も残さなかった
   墓石ひとつ残さなかった
   ・・・・・・・・・・・・

   死んだかれらの残したものは
   生きてるわたし生きてるあなた
   他には誰も残っていない
   他には誰も残っていない
   ・・・・・・・・・・・・   ♪」

 「谷川俊太郎」作詞、「武満徹」作曲の反戦歌、「死んだ男の残したものは」。「山中信人」の津軽三味線が異彩をを放つ「専立寺 お盆特別興行」ライブから。

「坂田明・山中信人 ー 死んだ男の残したものは」

          

「坂田明 ー ひまわり」

          

  
 てんでんこ:津波てんでんこ。津波の被害に何度もあってきた三陸地方の言い伝え。「 てんでんこ」は「てんでばらばらに」の方言で、津波の時は家族さえ構わずに、1人でも高台に走って逃げろという意味。 家族や集落の全滅を防ぐために語り継がれてきた。

  
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# by knakano0311 | 2017-09-14 06:30 | 音楽のチカラ | Trackback | Comments(0)

不思議な文様、山のアート?

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 実に不思議な文様である。自然観察路のウッド・デッキの表面につけられていた文様。なんだろう? 答えは「イノシシ(猪)」がつけたのである。鼻面を擦りつけることによってできた文様。猪は雑食性。朽ちた切り株や倒木などを崩し、その中にいる虫の幼虫などを食べる。ウッド・デッキも何かいるかと思って嗅ぎまわったのでしょう。それにしてもこの猪、マメに嗅ぎまわったものである。

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 さて、今宵のお久しぶり歌姫は、「ローリー・ホィーラー/Laurie Wheeler」。「ダウンビート」誌の読者人気投票、世界の女性ジャズ・ボーカル部門で、2年連続トップ10入りをし、もう20年以上もテネシー州、ナッシュビルを拠点に活動している大ベテランだという。その割には、知名度もほとんどなく、リリースされたCDも4枚ほどといたって寡作である。

 かって、ジャケ買いしたアルバムが、あの「ラリー・カールトン/Larry Carlton」が全面参加、プロデュースしたアルバム「トワイライト/Twilight」だった。大人の雰囲気。そして、声をまるで楽器のようにコントロールしている。高速スキャットになると、それがさらに際立ってくる。しかし機械的でなく、伸びやかで暖かい声なのだ。

 「Killer! This girl sings jazz. (いやあ参ったね!彼女まさにジャズっているね)」とは、彼女を評した「ラリー・カールトン」の言葉。変な言い方だが、まさに、「アメリカン・ジャズ・ボーカル」。

Twilight

Laurie Wheeler / 335 Records



 音質のいい動画が、YOUTUBEにほとんどアップされていないが、数少ない動画が、アルバムにも収録されている「Easy To Be Happy」。何回か行ったなつかしのニューヨーク「Blue Note」での「ラリー・カールトン」とのコラボ・ライブ。


「Laurie Wheeler & Larry Carlton - Easy to Be Happy(at NYC Blue Note)」


          

 参考までに、彼女のHPはコチラ。そして、「Twilight」のさわりが聞けるのはコチラ。
  


  
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# by knakano0311 | 2017-09-13 09:47 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

路傍の花、樹々の鳥(181) ~ よく知っているのに ・・・ ~

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 長谷の棚田の畦や小路の傍に、白い星型の花がたくさん咲いている。遠目には秋の七草、「フジバカマ(藤袴)」かと思ったが、花や葉の形が違う。なんだろうと思って調べたら、なんと「ニラ(韮、韭)」。ほぼ毎日のように食卓に出てくるのに ・・・。そんなもんかも知れない。私とて、妻が庭先で野菜を作るようになってから、その野菜の花を初めて知った次第。その野菜はよく知っているのに、花まではなかなか興味が及ばない。まだまだ ・・・。

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 こちらは知っていました。「ツリガネニンジン(釣鐘人参)」。日本の山野のあちこちで見られ、「キキョウ(桔梗)」などと共に、秋の到来を感じさせる花の1つである。

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 さて、今宵は、「ダイアナ・クラール/Diana Krall」の最新作。実は、10作目の「Quiet Nights」(2009)あたりから私が期待する方向から外れてしまって、出産、カムバック後も、ずっと期待はずれが続いていたので、聴くのを躊躇していた。2年ぶりの最新作は、彼女の育ての親ともいうべき「トミー・リピューマ/Tommy LiPuma」がプロデュース、約10年ぶりにジャズ・スタンダードを取り上げた作品 ・・といわれてもなお躊躇が続いていた。しかし、最近ついに聴く機会を得たのだが、一聴、「ダイアナ・クラールが帰ってきた!!」という印象。野太いオヤジ声、独特の間、こうでなくっちゃ。何はともあれ、聴いていただくのが一番。

TURN UP THE QUIET

DIANA KRALL / VERVE



「Diana Krall - L-O-V-E」

          

「Diana Krall - Blue Skies」

          

「Diana Krall - Sway」

          
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# by knakano0311 | 2017-09-12 09:39 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

秋の棚田を楽しむ

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 「日本棚田百選」のひとつにも選ばれている能勢町・長谷(ながたに)の棚田まで足を伸ばす。もう下の田んぼでは、稲刈りを終えたところもあったが、上の田んぼはこれからである。黄金色の田んぼ、稲穂の匂い ・・・。一年を通じ、それぞれの季節に良さがあるが、この秋の景色が、本当に気持ちよく、懐かしいと感じる風景。

 こんな日本の原風景のバックに流れていても違和感を感じない北欧のピアノ・トリオがある。「Natsukashii(懐かしい)」(2011)、「Guzuguzu(グズグズ)」(2017)と日本語の心情をアルバム・タイトルとした「ヘルゲ・リエン・トリオ/Helge Lien Trio」。

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 ノルウェーを代表するピアニスト。1975年、ノルウェー生まれの42歳。最初に音楽的影響を受けたのが、「ピンク・フロイド/Pink Floyd」だという。16歳でクラシックを志したが、「オスカー・ピーターソン/Oscar Peterson」を聴いて、JAZZの世界に。最初、ピアノ+チューバ+サックスという変則トリオを立ち上げるも、それと時期を同じくして、標準的編成のピアノ・トリオ、「ヘルゲ・リエン・トリオ」も立ち上げたという。

 そんなことからすると、異分野の楽器とコラボすることに積極的だったのでしょう、ポーランド出身の若手ヴァイオリニスト、「アダム・バウディフ/Adam Bałdych」とコラボしたのが、「Bridges」(2015)に続く「Brothers」。更に今作では曲により、ノルウェー出身のサックス奏者、「トーレ・ブルンボルグ/Tore Brunborg」も加わっている。

 ピアノとヴァイオリンの相性もよく、「ヘルゲ・リエン」の持ち味の牧歌的なメロディと違和感なく調和し、美しいハーモニーを奏でている。

Brothers

Adam Baldych & Helge Lien Trio / Imports



「Adam Baldych & Helge Lien Trio ー Love」

          

 「レナード・コーエン/Leonard Cohen」のよく知られた曲、「ハレルヤ」。

「Adam Baldych with Helge Lien Trio & Tore Brunborg - Hallelujah」

          
  


  
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# by knakano0311 | 2017-09-11 13:25 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)