大屋地爵士のJAZZYな生活

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読むJAZZ(3)   ~ 筒井康隆の世界 ~

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久し振りの「読むJAZZ」。3人目の文学界JAZZフリークは「筒井康隆」。「観るJAZZ」でもとりあげた岡本喜八監督の映画「JAZZ大名」の原作者である。(「観るJAZZ(2)~我が愛しのJAZZシネマ~」参照)。自身でギターやパーカッションをこなし、時折ジャム・セッションへも参加するというからかなり本格的であるし、音楽的な実力もあるのであろう。
そのジャズ・フリーク「筒井康隆」がこよなく愛する古今の名JAZZナンバーを題材に、ときに恐怖、ときに爆笑、ときに楽しい十二の物語を紡いだ短編集がある。題名はずばり、「ジャズ小説」。

内容は、「BOOK」データベースより引用すると、
「ルイ・アームストロング、アート・ブレイキー、ソニー・ロリンズ、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ…。名手の演奏するジャズの名ナンバーに触発されて描く、筒井康隆ならではの華やかな12の短篇集。恐怖あり、笑いあり、ファンタジーあり、ショートショートあり。解説は、畏友・山下洋輔氏による筒井康隆論65枚の力作。」

私はその12編の短編の中で、「ライオン」が一番好きである。主人公が昔命を助けた事のあるライオンが、その一宿一飯の恩義のため、ふらっときて、売れない主人公のバンドのボーカルを勤め、人気バンドにして去っていくという、まるで伊丹十三の映画「たんぽぽ」か、はたまた東映の仁侠映画かという破天荒なストリー。わずか13ページほどの物語であるが、何かの象徴としてのライオン、またそのライオンが不自然でなく仁侠映画のヒーローのように思えてくるから不思議である。

またこの文庫本の巻末には、豪華付録がついている。ひとつは、鈴木琢二氏によるこの短編集に関連のあるアルバムをピックアップして解説している「ディスク情報」。もうひとつは、筒井康隆の畏友・山下洋輔氏による力作、「筒井康隆論」である。

ジャズ小説 (文春文庫)
筒井 康隆 / / 文藝春秋
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そして、黒人奴隷が幕末の小藩に漂流し、藩主を巻き込んでジャム・セッションをする騒動を描く中編は、「小説新潮」1981年1月号に発表され、同年に短編集「エロチック街道」に収録された。さらに、1986年の映画化され、筒井は何と音楽を担当している。また、1981年(昭和56年)8月には、東京日比谷野外音楽堂にて、交友のあった山下洋輔らとともに、クラリネット奏者として「ジャズ大名セッション ザ・ウチアゲ コンサート」に出演、さらに1994年(平成6年)4月、中野サンプラザにて、山下洋輔らのジャズ演奏からなる「筒井康隆断筆祭」を開催、自身も演奏者として参加するなど、ジャズ演奏家としての一面も見せている。

エロチック街道 (新潮文庫)

筒井 康隆 / 新潮社



映画「ジャズ大名より「I Surrender Dear」。
「I Surrender Dear - 筒井康隆」

          


JAZZピアノニストにして、エッセイの名手、「山下洋輔」。彼の書くエッセイ、これぞJAZZプレイヤーの手になる「読むJAZZ」である。そんな代表作を宣伝コピーとともに挙げておこう。

山下トリオが行くところ、何かが起きる…。一九七〇年代、時代は混沌としていた。山下トリオはそんな混沌に乗じて、ジャズ本来の場だけでなく、フォークやロックのフェスティバルへ。異質な場に果敢に踏み込み、風を呼び、雲を呼び、嵐を呼ぶ、まずは「新編 風雲ジャズ帖」。

新編 風雲ジャズ帖 (平凡社ライブラリー)
山下 洋輔 / / 平凡社
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ミュージシャンたちや作家たちのこと、ジャズとともに駆け抜けた無名時代の回想、珍談奇談が乱れとぶ旅日記、横浜ベイスターズ熱血応援記…。世界を股にかけるジャズ・ピアニストのエッセイ集。

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ピアニストを笑え (新潮文庫 や 12-1)
山下 洋輔 / / 新潮社
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by knakano0311 | 2008-01-12 23:20 | 読むJAZZ | Trackback | Comments(0)