人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大屋地爵士のJAZZYな生活

おやじのモノ語り(3) ~さて、何を書きますか?~

おやじのモノ語り(3) ~さて、何を書きますか?~_b0102572_10505957.jpg
(写真;上からSTAEDTLER社の0.3mm線引きペン、ボールペン。ソメスサドル社の革巻き多機能ペン。RHODIA収納の皮表紙のメモ帳大・小、能率手帳ウイック。)

このブログもそうですが、文章を書くのに私も最近はパソコンを使うことが多くなってきて、「筆記をする」ということがめっきりと減ってきました。したがって、多分「漢字を書く能力」が、かなり落ちてきているのではないかと危惧しています。いま話題の「漢字検定」でもうけてみますか・・・。その一方、筆記用具はノベルティなどでもらうことが多く、一体何本のボールペンやシャープペンシルが家にあるのやら・・・。「モノ」離れが出来ないこの世代、モンブラン、ペリカン、パーカー・・など舶来ブランドに憧れた経験もあり、私も何かの記念やお祝いにそんなブランド品を頂いたこともあります。が、結局、色々使った中で、使いやすく手になじんだものだけが残り、いまもって愛用しています。

シャープペン、赤・黒のボールペンが一体になったソメスサドル社の「革巻き多機能ペン」。オリジナル商品としてANA機内販売で(たしか3,000円?)購入したものである。元来、私は筆圧が強く、それまでのシャープペンでは頻繁に芯が折れてしまうので、あきらめて鉛筆を使っていました。また少し重めの太いボディで、握ったときのバランスが手にしっくりきて、書いていても疲れないような筆記具を探していたが、なかなか出会うことがなかったのです。しかしあったのです。それがこのペンでした。なめしのサドルレザー巻き、絶妙な重さとグリップ感、ペン先をチェンジする精妙なクリック感・・。ずっと使い続けていますが、使うほどに手との一体感が増すような気がします。ソメスサドル社は、北海道にある「日本唯一の馬具メーカー」で、馬具の他、鞄、バッグといった商品の製作販売を主にしていますが、残念なことに、このペンはANAのオリジナル商品だったようで、ソメスでは市販されていないようです。

西ドイツ、「STAEDTLER(ステッドラー)社」のボールペン。トリプラス・ボール(油性ボールペン)431-F型。STAEDTLER社は製図用筆記具などで知られていて、CADというコンピューター製図が主流になる前の手書きのときは、仕事でもS社の製図用品を愛用していたものです。このボールペンは、人間工学に基づいたおむすび形のユニークな三角断面形状をしていて持ちやすく、ラバータッチのボディーが手や腕の疲労を軽減するので、使いやすい。ボール径:0.7mm で、書き味がとても滑らか、本体価格250円というのもうれしい。

同じくSTAEDTLER社の極細フェルトの製図用/ライティング兼用「線引きペン」、 ピグメントライナー308/03-9。耐水性・耐光性のある水性顔料系インクは、濃くはっきりとした線が書けるので、細かい字をくっきり書きたいとき、例えば、CDのラベルやスケジュール表の書き込みなどに専らこれを愛用しています。本体価格は、280円。

手帳は先ほどのソメスサドル社が皮表紙をつくり、RHODIA(ロディア)社の方眼メモパッドが収納できる大、小タイプがお気に入り。航空会社のマイレッジ・クラブからの貰い物です。大学ノートも使っていたのですが、海外も含め出張がかなり頻繁になり、堅牢なつくりで、多目的に何でもメモできるRHODIAの方眼メモパッドが収納できる点が愛用のポイント。 
スケジュール手帳は、1週間管理ができる能率手帳ウィック1(黒)。手ごろなサイズでもう20年くらい愛用しているので、他の手帳に変える気がせずに定年後も愛用してます。そうそう、ポスト・イットも便利な必需品です。

勿論、「モノ」で仕事をするわけではないのですが、自分にあったお気に入りの文具を使うことによって、軽快に、効率的に仕事がすすむ効用は確かにあるようです。しかし、手になじむ愛用の筆記具がみつかったからといって私の乱筆が直るわけではないのは、言うまでもありませんが・・・。

「ジョン・コルトレーン」の代表的名盤と称される「My Favorite Things」。1960年にソプラノサックスでレコーディング。お気に入りだったらしく、以後、何回も演奏されたが、そのたびに過激さを増し、スタイルや原曲からのイメージを変えて演奏されている。

マイ・フェイヴァリット・シングス(+2)

ジョン・コルトレーン / Warner Music Japan =music=



「John Coltrane - My Favorite Things」

          

「ブランド小説」とも言われ、一世を風靡した小説がありましたね。高校の後輩「田中康夫」氏が一橋大学法学部4年生の時、1980年に発表した「なんとなくクリスタル」。この年の第17回文藝賞受賞作品。1981年に第84回芥川賞の候補になった。この田中のデビュー作の売り上げは100万部を超え、ベストセラーとなり、その独特の文体から、当時のいわゆる文壇関係者の間では賛否両論が渦巻いた。

東京に暮らす女子大生兼ファッションモデルの主人公・由利の生活を中心に、1980年当時の流行や風俗を独自の視点と文体で描いた小説。東京で生まれ育った比較的裕福な若者しか理解できないブランドやレストラン、音楽、学校や地名などの固有名詞がちりばめられており、それぞれに田中の視点を基にした丁寧な442個もの註・分析が記されている。右ページには小説本文が、左ページには註という構成。文庫本で言えば、全216ページであるが、その半分のページが註であり、小説の筋よりも註の多さと内容が話題になった。作品の最後には人口問題審議会の「出生力動向に関する特別委員会報告」と「昭和54年度厚生行政年次報告書(昭和55年度版厚生白書)」から抜粋の、少子高齢化を示唆するデータも記されていて、後年長野県知事、そして国政へと政治家を志した問題意識の片鱗がうかがえる。

なんとなく、クリスタル (新潮文庫)

田中 康夫 / 新潮社


昨今、ブランド品で身を固め、街を闊歩している若い女性達をみると、この小説で描かれていた当時「クリスタル族」とよばれたライフスタイルが、いまの若い女性たちの間に当たり前のように浸透したことに気付かざるを得ない。彼の炯眼に脱帽・・。
by knakano0311 | 2009-05-20 09:28 | 爵士定規 | Comments(0)
<< おやじのモノ語り(4) ~義父... 感染・・・・ >>