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大屋地爵士のJAZZYな生活

感染・・・・

私の住んでいる兵庫県が騒がしくなっている。例の「新型インフルエンザ」である。先週、ブログでもレポートしたように私が神戸、三宮・元町界隈をぶらぶらしていたのが14日、2日後の16日には国内初の高校生の国内感染が認定されたあと、あっという間に感染が拡大し、用意された国のマニュアルに従って矢継ぎ早に対策がすすめられ、事態の進展の速さに戸惑っているというのが実感である。あの日もメリケンパークに大勢生徒がいた修学旅行、準備がかなり整っていた、例年45万人の観光客を集める先週週末の開催予定だった「神戸まつり」、すべて中止になったようである。私達が昼食をしたホテルも相次ぐ予約キャンセルで困惑しているフロントの様子がTVに映し出されていた。この自粛ムード、かっての「昭和天皇の大喪」の時の自粛騒ぎを思い出したほどである。

私が住んでいる地域でも、
・団地内にある2つの小学校、中学校、県立高校はいずれも月曜日から休校。
・近所にあるスーパーや薬局ではマスクがすべて売り切れ。
・食品を扱う店、コンビニ、スーパーや銀行、公共交通機関では職員は全員マスクを着用。
・発熱を伴う場合やインフルエンザへの心配の相談は専用窓口への周知徹底
・地域自治会主催の春の体育祭の中止。
などが極めて短期間のうちに実施されている。

一方、近くの大型ショッピングモールへ行って見ると、「ラッキー!」とばかりに高校生が多数遊びに来ていた。子供達を家の中に閉じ込めておくのはなかなか難しいようである。売り場では店員は全員マスク着用、お客さんも印象では、ほぼ半数ぐらいの人がマスクを着用していたようである。お客さんも2割がた少ないような印象であった。シネコンで映画を観たのであるが、ここでは8割がたの観客がマスクを着用していた。企業での対応の情況はよく分からないが、途中ですれ違う宅配便の運転手などもすべてマスクを着用していたところをみると相当徹底しているように思える。

イベントなどの中止といったやや過剰とおもえる措置もみられるが、市民は感染防止のための冷静な対策を粛々と採っているという印象で、騒ぎすぎているのはいつものように、むしろマスコミと思えるのだが・・。しかし、このままマニュアルどおり、経済・商業活動や都市機能に多大な影響をもたらすいろいろな社会活動の停止や中止までに発展すると、それでなくとも地盤沈下している関西経済には大打撃となるかもしれない。幸いなことに、弱毒性であるといわれる今回の事例における対策の評価や反省が今後の対策のより改善につながって欲しいと思う。

医学サスペンスの巨匠「ロビン・クック」の傑作がある。「アウトブレイク―感染 (ハヤカワ文庫NV)」と「コンテイジョン―伝染 」(ハヤカワ文庫NV)」 。人ごみへの外出を控えて、こんな本を読むのもいいかもしれない。ただ今この時期に読むのはすこしリアルすぎるかもしれないが・・・。

ロサンゼルスのクリニックで恐るべき伝染病が発生した。頭痛、高熱、吐血、そして死に至る。疾病管理センターから派遣された新米女医マリッサの奮闘によって、伝染病はエボラ出血熱、人間にとってもっとも危険なウイルスが原因とわかったが、過去アフリカでしか流行しなかったものがなぜ突然アメリカで発生したのかは謎だった。(「BOOK」データベースより)

アウトブレイク―感染 (ハヤカワ文庫NV)

林 克己 / 早川書房


この小説は、ダスティン・ホフマン主演で映画化もされていましたね。こちらも傑作です。

アウトブレイク [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ


ニューヨークのマンハッタン総合病院で、不審な病気が流行しはじめていた。糖尿病で入院した患者が、強い伝染力をもつ原因不明の感染症により死亡してしまったのだ。ニューヨーク市の監察医ジャック・ステープルトンは、院内感染による肺ペストを疑って、調査を開始する。だが、真相解明もままならないうちに、病気は患者だけでなく病院スタッフにまで広がっていく。しかも、ジャックには恐るべき魔手が迫っていた…。(「BOOK」データベースより)

コンテイジョン―伝染 (ハヤカワ文庫NV)

ロビン クック / 早川書房


日本人作家のこの種のテーマの傑作を二作。ベッドタウンに突然伝染病が発生したらという日常の中に潜む恐怖を描いた作品、「篠田節子/夏の厄災」。撲滅されたはずの日本脳炎に似た奇病が、郊外の街を襲った。後手にまわる行政の対応に住民はパニックを起こし、魔の季節を迎える。世紀末の危機管理を問うパニック小説の傑作。

夏の災厄 (文春文庫)

篠田 節子 / 文藝春秋


そして、九州大学医学部卒の現役精神科医でもある帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)の「アフリカの蹄」。
絶滅したはずの天然痘を使って黒人社会を滅亡させようとする非人間的な白人支配層に立ち向かう若き日本人医師。証拠品の国外持ち出しは成功するか? 山本周五郎賞受賞作家が描く傑作長編冒険サスペンス。

アフリカの蹄 (講談社文庫)

帚木 蓬生 / 講談社


by knakano0311 | 2009-05-19 10:08 | 想うことなど・・・ | Comments(0)
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