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大屋地爵士のJAZZYな生活

10月はJAZZの国・・・

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10月になると、関西のあちこちでもJAZZフェスやコンサートが開催される。私の住むあたりでも、JAZZコンサートがいくつか開催され、この週末は、二日続けてその「はしご」となった。「秋吉敏子ピアノ・ソロ・コンサート」、「伊藤君子コンサート」のふたつである。これらのコンサートは、地域の商工会や自治体が主催するためか、民間主催のコンサートに比べ、極めて安価な入場料なので、我々シニアにとっては本当にうれしい企画である。「秋吉敏子」はシニア割引で3,000円、「伊藤君子」は、なんとペアで3,000円、しかも二人とも世界的に活躍する超一流JAZZアーティストであるのだからなんとも嬉しい。

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最初のコンサートは、日本のJAZZアーティストの中で、忘れてはならない先駆者「秋吉(穐吉)敏子」のピアノ・ソロ・コンサート。1929年生まれ、御年79歳。戦後まもなく渡米し、先駆者として大変な苦労も重ねた彼女の50年に渡る米国でのJAZZ音楽活動が認められ、日本人としてはじめてアメリカン・ジャズ・マスター賞を受賞し、「ジャズの殿堂」入りをした。
コンサート会場は隣町、大阪府豊能町ユーベル・ホール。このホール、400席ほどの小振りの小屋ではあるが、音響もよく、JAZZからオペラ、POPS、落語までいつもユニークな企画を提供してくれる私が好きなホールの一つである。天井、壁、床とも白木のシンプルなステージに「スタインウェイ」がただ一台、彼女のアメリカでの歩みがこめられた「Long Yellow Road」でそっけなくコンサートは始まった。今年は「Duke Ellington」生誕110周年ということで、「墨絵」など自らの曲にエリントンの曲を交え、自らのJAZZ活動の歩み、想いを淡々と語りながらステージは進行していく。ルー・タバキンとの出会い、ビッグ・バンド結成、2003年に30年間も続け、数々の名演奏を残した「秋吉敏子ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン」を解散して、ソロやトリオに戻った理由を、「JAZZピアニストとしての原点に戻って、もう一度ソロでピアノを弾きたくなったから・・・」と語っていたのが印象的であった。

この12月で80歳を迎える彼女。実は今回が彼女のピアノを聴くラストチャンスかも知れないと密かに私は思っていたのだが、その考えは見事に裏切られた。その音楽性、スピード、タッチ、音の切れ、勢い、どれをとっても80歳を迎えようとする女性のそれではない。「枯れた」とか「円熟」とは程遠く、いまだ挑戦し、求め続けるJAZZアーティストの姿がそのステージにはあった。ビッグバンド解散後の彼女の精進や活躍がただ事ではないことを見事に証明している。ただ、敬服するばかり・・・。

その「秋吉敏子」に、このブログで一度触れたことがある。(ブログ HOPE「希望」~秋吉敏子のメッセージ~ 参照) そこに私は、「彼女が、原爆の地、ヒロシマの一枚の写真に写った女性にインスパイヤーされて、JAZZ組曲「ヒロシマ ~そして終焉から」を作曲し、広島でコンサートを行ったのが、2001年8月6日。そして、その直後に「9.11」が起こった。彼女は、それ以後のコンサートから、最後の曲に、この「ヒロシマ ~そして終焉から」の第3楽章「HOPE」を必ず演奏するようになったという」と書いた。
そして、今日のこのコンサートのラストも、オバマ大統領のプラハでの演説、アフガニスタンへの想い、国連での核廃絶宣言の採択に彼女は触れながら、やはり「HOPE」を演奏したのだ。想いがこもった優しい、強い音色であった・・・。

ヒロシマ そして終焉から
秋吉敏子ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン / / ビデオアーツ・ミュージック
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渡米50周年記念、秋吉の代表作を収録したライブ・アルバム。ベースに「ジョージ・ムラツ」、ドラムスに「ルイス・ナッシュ」のベテランを配したピアノトリオに加え、実生活のパートナーでもあるサックスの「ルー・タバキン」を迎えたカルテット編成の歴史的な一枚。スイング・ジャーナル主催 第40回(2006年度)ジャズ・ディスク大賞「日本ジャズ賞 特別賞」受賞の一枚。

渡米50周年記念日本公演

秋吉敏子 / ティートックレコーズ



「秋吉敏子ジャズ・オーケストラ -  Long Yellow Road」

          

(つづく)
 
by knakano0311 | 2009-10-25 10:11 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)
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