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大屋地爵士のJAZZYな生活

地上の花、天上の色 ~蜷川実花の世界~

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最近ブログに写真を多く載せるようになった。大体出かけるときにはいつも、定年退職記念品に会社から貰った小型の「コンパクト・デジタル・カメラ」をもって出かける。気軽に撮っては、ブログに載せようとするのであるが、満足の行く写真が撮れたためしはない。そのとき自分が感じた、観たままの世界を撮っているはずなのに、そんなものはまったく写っていないのである。勿論一眼レフなどではないし、殆どマニュアルも読んでないので、機能を活かした撮影方法ができていないのを承知で愚痴っているのであるが・・・。仕方がないので、「Wikipedia」やHPから拝借した写真でお茶を濁している始末。もうすこしどうにかましな写真が撮れないかと、そんな参考になんかなるわけはないのを承知で、かねてから観てみたかった「蜷川実花展 -地上の花、天上の色-」に行ってきた。

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《永遠の花》より 2005年 彼女自身のこんな言葉がついている。

「永遠の花 死者に手向けられた枯れることのない花 恐ろしいほどの青空、暴力的な色彩 永遠を想う人々の想いと死」 蜷川実花展公式ホームページより 



「蜷川実花」。1972年、東京都生まれ。父親は演出家の「蜷川幸雄」氏。ファッション、音楽、広告、映画など様々なジャンルで活躍し、今最も注目を集める写真家。「蜷川実花」は、1996年キヤノン写真新世紀優秀賞、2001年木村伊兵衛写真賞を受賞。フイルムにこだわり、色を一切編集しないで生み出される極彩色の作品は、視覚的な華やかさを超え、作家自身の視点を見る者に鮮烈に印象づけます。うつろいゆく生の一瞬の輝きをとらえ、この世のものではないような色彩で生み出される作品世界を、美術評論家・松井みどり氏は「地上の花、天上の色」と評している。本展は、「花」「金魚」「旅」などをテーマにした代表作のほか、その原点となる初期作品、新作シリーズ《Noir》など450点以上の作品により、蜷川実花の活動の全貌を紹介。現実の一歩先に広がる永遠の一瞬を写し撮り、見る者をきらびやかな至福のひとときへと誘う「蜷川ワールド」の魅力が展開する。(蜷川実花展公式ホームページより引用)

まさに「妖し」の世界であった。どうしてこんな色が撮れるのだろうか。フィルムにこだわり、デジタルが嫌いで、撮影後のトリミングや色加工などは一切していないと言う。また、商業写真以外のアーティスティックな写真は、被写体にも一切手を触れないとも言う。「永遠の花」シリーズは、メキシコあたりのカトリックのお墓に飾られている造花を撮ったもの。墓石など映さなくても、あの色に死の気配が濃厚に感じられる。彼女は、こんな風に語っている。「私ね、写真を撮っている時には、きっと現実じゃない場所にいると思うのです ・・・。」

こりゃ、私なんかの到底及ぶ世界ではないのだ・・。

若い女性に圧倒的に支持されているという。その日訪れていたお客さんは、やはり若い女性、しかもかなりファッショナブルな女性が多かった。同じように若い女性に圧倒的に支持されているという「土屋アンナ」を主演に、「蜷川実花ワールド」をスクリーン上に作って見せたのが、自身初監督の映画「さくらん」である。音楽は、「椎名林檎」が、これまた初の映画音楽制作に挑戦。

さくらん [DVD]

角川エンタテインメント



妙なる美しい旋律をこの世に紡ぎだしてくれたJAZZピアニスト。ひょっとして、生前から向こう側の世界へ行って弾いていたかもしれないと思わせるピアニスト、「ビル・エヴァンス」。なぜか没後に追悼盤として発表された後期エヴァンスの代表的傑作アルバムが、「ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング/You Must Believe In Spring」。元妻や兄が自殺し,自分の死もすぐそこという状況で収録されたセンチメンタルでなんともいえない寂寥感の漂う晩年のアルバムである。度重なった悲劇、逆境を乗り越えるためか、自分の内面に語りかけるように弾くエヴァンスにどんな色彩を感じたらいいのか・・・。

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング(+3)(SHM-CD/紙ジャケットCD)

ビル・エヴァンス / Warner Music Japan =music=



「Bill Evans - You Must Believe In Spring」

          
by knakano0311 | 2009-11-07 09:44 | 音楽的生活 | Comments(0)
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