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大屋地爵士のJAZZYな生活

おやじのモノ語り(10) ~紅いマフラー~

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さて、12月も近くなり、会社のOB会の忘年会やら新年会の案内が届くようになった。何人かの気のあった会社の仲間との交流を除くと、私はこのOB会というのが苦手で、未だに一度も出席をしていないのである。思い過ごしかもしれないが、お互いに現役時代のときの肩書きや関係が透けて見える会であるような気がしてならないのである。過去の肩書きで、気を使うのも、まして使われるのも真っ平ごめんなのである。定年でリセットした時点で、私の会社での資産(正も負も)は、すべて後輩に引き継いできたとおもっている。今は地域活動など新しい世界で、新しい仲間や人の輪を作っていきたいと思っている。その意味でも、もう過去のしがらみや人間関係からはフリーでありたいし、解き放なたれていたいと思うのは、少し子供じみた考えなのだろうか?

ただ一つ、毎年出席を楽しみにしているのは、12月に行われるヨット部のOB会である。ヨットは会社へ入ってから始めたスポーツで、30歳半ばくらいまでは海に出ていたであろうか。企業内のスポーツ部なので、勝つことが至上命令の大学の体育部ほどの厳しさは無かったが、それでも実業団のヨット選手権を目指してずいぶん練習に明け暮れた。この仲間たちが毎年定年を迎えてはOB会へ入ってくるが、還暦の祝いも込めて紅いマフラーを贈ることが慣わしとなっている。沈(ちん)もあった、瀬戸内海クルージングもあった、台風が近づく中を必死で帰港したこともあった、燃料切れで漂流をしかけたことも ・・・・。船を降りてもみんな変わらぬ仲間たち。その仲間がまたひとり、人生の一つの航海を終え、港へと帰ってくる。私は、紅いマフラーをして、いそいそと迎えに出かけるのである。「ようこそホーム・ポートへ」と・・・。


人生を航海になぞらえたような選曲で構成された名盤。「ハービー・ハンコック/処女航海」。

処女航海
ハービー・ハンコック / / 東芝EMI
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「Herbie Hancock - Maiden Voyage」

         

ヴィブラフォン奏者「ジョー・ロック」がリーダーとなり、「素顔のままで」や「やさしく歌って」などのヒット曲を小気味にスイングして聴かせる。タイトル曲「セイリング」にはじまり、「港の灯」で終わる小粋なアルバム。

セイリング
ジョー・ロック&ザ・ニューヨーク・カルテット / / エムアンドアイカンパニー
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by knakano0311 | 2009-11-26 07:52 | 爵士定規 | Comments(0)
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