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大屋地爵士のJAZZYな生活

木漏れ日ウォーキング

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少し寒かったが、先週は、正月でちょっとだれた体に喝を入れるため、車で10分くらいのところにある一庫(ひとくら)ダム湖畔の公園へウォーキングに出かけた。この県立一庫公園は一庫ダムの湖水面に突き出た緑豊かな半島「知明山」にあって、ります。ダム建設当時、自然環境を保存し、この地域の自然や里山の生活を学ぶために建設された公園である。広さは48.2ha。開園は平成10年7月。
この辺りは、断面が美しい菊の模様をした「菊炭」とよばれる茶の湯で有名な良質の一庫炭が作られたところ。里山には、お台場クヌギの薪炭林(雑木林)が残り、暖かい季節の休日には昆虫や植物観察、バードウォッチング等をする多くの親子連れが訪れる。

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私も暖かい季節には、時々訪れていたが、冬のこの季節に訪れるのは初めてであった。この地域の動植物の生態、一庫炭や園内に残る銀採掘の歴史などの情報を提供するネイチャー・センターで、おにぎりをほうばったあと、時折、薄日がさす木漏れ日の中を、標高350m、知明山を巡るウォーキングを開始。厚く積もった落ち葉を踏みしめて、急坂を上りつめると視界が開ける。帰りは、500段の急階段を一気に下る。足元を気にするので、木々の観察や景色を楽しむをする余裕はまったくなし。笑う膝を抱えて、缶コーヒーにのどを潤す。ここには、立派な炭焼き窯がしつらえてあり、そこで月末から行われる「炭焼き体験」を早速申し込んでみた。どんな炭が焼けるか、今から楽しみである。

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天候が急に変わり、すこし雪まじりで時雨れてきたので、早々にウォーキングを切り上げ、体を温めるため、お気に入りの「カフェ・喜遊」へと向かう。店の中はストーブでほかほか。東南アジア系とおぼしき、ゆったりとした音楽が流れるている。外のみぞれまじりの雨を眺めながら、私はマテ茶、妻はチャイをゆっくり楽しんだ。
こんな風に過ごす午後の一日も、なかなかいいもんだ。

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私が聴き惚れる男性ボーカリストの一人が「アンリ・サルバドール/Henri Salvador」。(参照「男唄に男が惚れて(5)~バルー、サルバドール、セグンド 人生の達人たち~」 ) 彼の歌に「こもれびの庭に」という歌がある。この歌が収録されているアルバム「サルバドールからの手紙」が日本で発売されたのは2001年で、彼は当時84歳であった。アンリ・サルバドールは、南米ギニアで生まれ、7歳でパリにやってきて以来、ずっと「パリっ子」として過ごし、やがて「ジャンゴ・ラインハルト」の伴奏などをつとめた。フランスへのサンバの紹介者したのも彼だったという。そんな彼が84歳でリリースしたのが「サルバドールからの手紙」。インタビューにも「これが私がやりたかった音楽」と自信を持って答えるムッシュ・アンリ。すべて未発表曲13曲で構成されているが、「ボクは昨日生まれ、今日生き、明日死ぬ」というポリネシアのことわざを大事に守って84年間生きてきた一つの到達点である。そして、このアルバムを最後に、2008年2月13日、パリの自宅で旅立ってしまった。享年90歳。

冒頭のゆったりとしたボサノバの「こもれびの庭に」から始まるが、少し寒い冬の日に、こんなアルバムを聴きながら、熱めのお茶をゆっくりと飲むと、心とからだがほっこりしてくる。

サルヴァドールからの手紙

アンリ・サルヴァドール / EMIミュージック・ジャパン



Henri Salvador - Jardin d'Hiver」

          
by knakano0311 | 2010-01-12 09:27 | 地域の中で・・・ | Comments(0)
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