ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell、1943年11月7日 - )は、画家など多彩な顔も持っているカナダのシンガー・ソングライター。そして1997年にはロックの殿堂入りを果たしている。しかも1969年から2007年にかけてグラミー賞を9回も受賞しているほどのシンガー。1969年リリースのセカンド・アルバム「青春の光と影/Clouds」のヒットにより、一躍その名が広く知られるようになった。そして、1970年のアルバム「レディズ・オブ・ザ・キャニオン/Ladies of the Canyon」に収録されている「サークル・ゲーム/The Circle Game」は、映画「いちご白書/The Strawberry Statement」の主題歌として、アメリカ原住民の血を引くカナダ人「バフィ・セント=マリー/Buffy Sainte-marie」が歌い、これも1970年に大ヒットした。
大ヒットしたジョニのオリジナルのアルバムは「邦題;青春の光と影/原題;Clouds」である。しかし彼女には、「At Last」、「Comes Love」などJAZZのスタンダードを歌ったもう一枚の「Both Sides Now」というアルバムがあるのをご存知であろうか。邦題「ある愛の考察~青春の光と影」がついたこのアルバムは、2000年にリリースされた。この「Both Sides」が、元来彼女が身を置くロックの世界とJAZZの世界を指していることは明らかである。かって、ジョニには実験的な「ミンガス/Mingus」(1979年)や「夏草の誘い/The Hissing of Summer Lawns」(1975年)などのJAZZを志向した作品があるが、このアルバムはまた違った角度からジャズに向かっているといえる作品である。ウエイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ピーター・アースキンらが、脇役に徹しながらも、さりげなく、さすがのサポート。
Bows and flows of angel hair 幾重にも列をなして流れる天使の髪 And ice cream castles in the air アイスクリームのお城が空に浮かんでる And feather canyons everywhere 羽の峡谷があそこにもここにもある I've looked at clouds that way 私はずっと雲をそんな風に見ていました
But now they only block the sun でも今 雲は太陽をさえぎって They rain and they snow on everyone みんなの上に雨や雪を降らせる So many things I would have done 私は一杯いろんなことをしたかったけど But clouds got in my way 雲が私の行く手の邪魔をした
I've looked at clouds from both sides now 私が雲を見たのは二つの面からだけ From up and down, and still somehow 上と下から、今でもそれが精一杯 It's cloud illusions I recall でも、それは私の雲のイメージであって I really don't know clouds at all 本当は何もわかっていません、雲のことは
Moons and Junes and Ferris wheels 何度も巡ってくるお月様、六月、観覧車 The dizzy dancing way that you feel めまいがする踊りのようね As every fairy tale comes real 一つ一つのおとぎ話が現実になるたびに I've looked at love that way 私はずっと愛をそんな風に見ていました
But now it's just another show でも今は別のショーの始まりです And you leave 'em laughing when you go 笑いたい人には笑わせておきなさい And if you care, don't let them know もし気になっても放っておきなさい Don't give yourself away 自分らしさを失ってはダメ
I've looked at love from both sides now 私が愛を見たのは二つの面からだけ From give and take, and still somehow ギブとテイク、今でもそれが精一杯 It's love's illusions I recall でも、それは私の愛のイメージであって I really don't know love 本当は何もわかっていません Really don't know love at all 愛のことなどまったく
Tears and fears and feeling proud 涙と不安、そして誇りを感じながら To say "I love you" right out loud 「愛してる」と大声で言う Dreams and schemes and circus crowds 夢と計画、サーカスの群集 I've looked at life that way 私はずっと人生をそんな風に見ていました
Oh but now old friends they're acting strange でも昔からの友達は奇妙な振舞いばかり And they shake their heads 頭を振って And they tell me(said) that I've changed 私が変わってしまったと言う Well something's lost but something's gained そう失ったものもあるし得たものもある In living every day 毎日暮らしていればね
I've looked at life from both sides now 私が人生を見たのは二つの面からだけ From win and lose and still somehow 勝ちと負け、今でもそれが精一杯 It's life's illusions I recall でも、それは私の人生のイメージであって I really don't know life at all 本当は何もわかっていません、人生のことは
It's life's illusions I recall 人生のイメージが浮かんだだけ I really don't know life 何もわかっていません、人生のことは I really don't know life at all 本当に何一つわかっていません、人生のことは