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大屋地爵士のJAZZYな生活

何故君はそこまで闘うのか ~映画・レスラー~

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「今年のじじい映画は「エレジー」が売りだ・・・」と書いたのがちょうど一年前。去年公開されたじじい映画に共通するテーマは「男のエレジー」であった。(参照「今年のじじい映画は「エレジー」が売りだ・・・」 )
昨年公開されたが見逃していた映画をDVDで観たが、その映画に流れるテーマも、やはり「男のエレジー」であった。「ダーレン・アロノフスキー/Darren Aronofsky」監督、「ミッキー・ローク/Mickey Rourke」主演、「レスラー/The Wrestler」。中年男の哀愁が濃厚に漂い、ラストシーンは目頭が熱くなるほどの映画であった。自らの生き様を貫き通す中年プロレスラー役が「ミッキー・ローク」のはまり役となり、アカデミー賞主演男優賞、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞など、数々の映画賞(全世界映画賞54冠)に輝いた。整形手術、肥満による体型の崩れ、妻の薬物中毒とその売人への暴力事件などの影響や、一時期ボクサーへの転向などで、映画界から退いた感のあったロークであったが、この映画で完全復活を遂げた。もし公開時に観ていたなら2009年のベスト10に上げたに違いない。

1980年代に栄華を極めたが、全盛期を過ぎ去り、家族も、金も、名声をも失った元人気プロレスラー“ザ・ラム”ことランディ。今はどさ回りの興行とスーパーのアルバイトでしのぐ生活。ある日、往年の名勝負と言われたジ・アヤトラー戦の20周年記念試合が決定するが、長年のステロイド剤使用が祟り、心臓発作を起こし、医師から引退を勧告される。今の自分には行く場所もなければ頼る人もいないことに気付いた彼は、新しい仕事に就き、長年疎遠だった一人娘のステファニーとの関係を修復し、なじみのストリッパー・キャシディに心の拠り所を求め、新しい人生を始める決意をする。しかしその全てにつまづいた時、彼は悟る、例え命を危険にさらすことになっても、自分はプロレスラー“ザ・ラム”としか生きることが出来ない男なのだと。そして、ランディは再びリングに上がる決意をし、記念試合に臨む ・・・ 。

今年58歳になる「ミッキー・ローク」が、完全なまでにレスラーの肉体を作り上げ、復活に全身全霊をかけた熱演。主人公の一人娘には、ビートルズの楽曲を使ったミュージカル映画「アクロス・ザ・ユニバース」に好演した「エヴァン・レイチェル・ウッド/Evan Rachel Wood」、主人公が好意を寄せる、もう盛りを過ぎたストリッパーを「忘れられない人」の「マリサ・トメイ/Marisa Tomei」が演じる。人生のおける光と影、落ちてもなお失わない男の矜持を演ずる「ミッキー・ローク」の姿に、大きく心を揺さぶられる。そのラスト・シーンは、あの「明日のジョー」を思い起さずにはいられなかった。

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そして、主題歌「ザ・レスラー」を歌うのは、「ブルース・スプリングスティーン/Bruce Springsteen」。長年の友人である「ミッキー・ローク」のために書き下ろしたという万感迫るこの曲は、ゴールデン・グローブ賞・主題歌賞を受賞した。最新アルバム「ワーキング・オン・ア・ドリーム」のボーナス・トラックに収録されている。ブルースも、もう60才、還暦おじさんとは・・・。

ワーキング・オン・ア・ドリーム

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そして、「ブルース・スプリングスティーン」が歌う「ザ・レスラー(日本語訳字幕つき)」。ゴールデン・グローブ賞受賞スピーチの光景を含むYOUTUBE画像。


by knakano0311 | 2010-03-19 09:25 | シネマな生活 | Comments(0)
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