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大屋地爵士のJAZZYな生活

スイングがなけりゃ意味がない ・・・

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戦後の日本のジャズ文化をけん引し、63年の歴史がある月刊音楽誌「スイングジャーナル」が6月19日発売の7月号をもって休刊することになった。「休刊」というが、実際は復刊のめどが立たない休刊、廃刊に近い休刊であろう。広告収入の減少が主な原因だという。同誌は、終戦2年目の1947年6月(昭和22年)に創刊、多くのジャズファンに愛されてきた。同社によると、70~80年代には約30万部を発行していたが、最近は部数が低迷。CDの売り上げが激減した影響で、レコード会社からの広告も減っていたという。

高校生の頃にJAZZに目覚め、大学生のあたりはJAZZ喫茶によく通っていた。B軒のマスターとの出会いもJAZZが縁であった。(参照「我が青春のジャズ・グラフィティ(5)~大人の眼差し~」ほか) JAZZというものがよく分からないまま、JAZZに魅せられていった貧乏学生にとって、立ち読みする「スイングジャーナル」は、教科書であり、羅針盤であり、情報源であり、ファッションですらあった。ごく稀に買ったりもしたが、アーティストのグラビア写真を切り取っては、下宿の壁に貼ったりもした。やがて、自分の好きなアーティストやスタイルがはっきりしてくるに従って、SJ誌から遠ざかる様になっていった。また、雑誌の持つ業(ごう)といってしまえばそれまでであるが、かなり目立ってきたスポンサー偏重の記事やゴールドディスク選定にも首をかしげることも近年は多くなっていったようだ。そんなこともあって、ここ10数年は読んだこともない始末。もちろん購読もしていない者の勝手な言であると承知しているが、休刊するとのニュースは、あまりにも急で衝撃を受けた。そこまでJAZZ離れが起こっていたのだろうか。リアル・ジャズ・ファンではなかったが、いつも私の生活の傍らにBGMとしてのJAZZがあったし、今もある。元編集長だった「岩浪洋三」氏の言葉を噛みしめてみたい。

『「スイングジャーナル」は常にジャズ界の中心的な存在であった。なくなると、その重要性に気づくはずだ。一日も早く復刊してもらいたいというのは、ジャズ関係者の素直な気持ちであろう。そのためには、なにが必要かをみんなで考える時期にきているように思う。』(岩浪洋三)

「スイングジャーナル」、「ガロ」、「話の特集」、「ヒッチコック・マガジン」、「ハヤカワ・ミステリー・マガジン」、「ハヤカワ・SF・マガジン」、「舵(かじ)」、「野生時代」 ・・・ 。いずれも私の青春の傍らにあり、色々なことを学ばせてもらった雑誌である。活字メディアと自分との距離が最も近かった時代。大事に思ってきたものが、ひとつ、またひとつ消えていく ・・・ 。せめて感謝を込めて、最後の発刊になるかもしれない「スイングジャーナル7月号」を、わが青春の記念碑として買おうと思う。

「ドウワ・ドウワ・ドウワ ・・・ 」というスキャットでよく知られている「スイングしなけりゃ意味がない/It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」はJAZZを象徴するようなエリントンの名曲。作詞は「アーヴィング・ミルズ」であるが、理屈でなく体で感じる音楽であるJAZZの本質をよく表しているフレーズ。

A列車で行こう

デューク・エリントン / BMGインターナショナル



そして「意味がなければスイングはない」は、かってJAZZ喫茶のおやじであった「村上春樹」初の音楽エッセイ集。「シューベルト」のピアノ・ソナタからジャズの巨星「スタン・ゲッツ」の“闇の二年間”、「ブルース・スプリングスティーン」、JPOPの「スガシカオ」まで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲を語りつくす。

意味がなければスイングはない (文春文庫)

村上 春樹 / 文藝春秋


 
 
by knakano0311 | 2010-05-26 09:20 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)
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