お店の片隅には、魔女やお化けに仮装した子供達が「Trick or treat. (お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」と唱えて近くの家を1軒ずつ訪ねるハロウィン(Halloween、万聖節)の飾りがおかれている。もうそんな時期なのだ。つい数週間前、あの暑かった日がまるで嘘見たいである。店の周りには小さな庭があって、そこには虫の音楽家などいくつかの彫刻がおいてある。ちょっとしたアイデアであるが、こんな風にさりげなくアートがおいてあるというのもオーナーの気遣いやセンスなのであろう。
そして、 「ショコラ」の中で「ジョニー・デップ」がギターの弾き語りをしていた曲が、「ジプシー・イン・マイ・ソウル/The Gypsy in My Soul 」。ラインハルトの曲ではないが、古いスタンダードらしい。いままでに「 トニー・ベネット」、「アンディ・ウイリアムス」、「ドリス・デイ」、「ライザ・ミネリ」などそうそうたるアーティストがカバーしている曲。ここでは、ご贔屓「コニー・エヴィンソン/Connie Evingson」の同名のアルバムから。ジプシー・スイングを基調とした、うきうきするようなスイング感あふれるサウンドにのせて、有名なスタンダード曲が、彼女の艶やか声で響き渡る。3曲目のタイトル曲が、「ジプシー・イン・マイ・ソウル」。ヴァースに続くイントロは「マイナー・スウィング」のメロディーで、いつの間にか「ジプシー・イン・マイ・ソウル」になり、エンディングは再び「マイナー・スウィング」に戻るというアレンジが面白い。