「フルート」という、それまではおよそジャズとは縁のなかった(?)楽器をJAZZの主役、ソロ楽器に仕立て上げ、「フュージョン」という言葉すらなかった時代(当時は「ジャズロック」といった)に、ジャズとロックを融合させた音楽を先駆けたのは「ハービー・マン/Herbie Mann」である。その初期の代表作である「カミン・ホーム・ベイビー/Comin' Home Baby」は、それまでのJAZZ、「ビ・バップ/be bop」にはなかった「祭り囃子」のような、R&Bあるいはロック的雰囲気を持つ明るい曲で、当時のJAZZ喫茶に立ち込めていた重苦しい空気を一掃するように、一時期、どこのJAZZ喫茶でもかかっていた曲である。マンがリーダーで、作曲者でもある「ベン・タッカー/Ben Tucker」がベースを務めている1962年のアルバム「At the Village Gate」が大ヒット。そして、我が学生バンドのレパートリーでもあった懐かしい曲。これも私には懐かしい音のひとつ ・・・ 。