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大屋地爵士のJAZZYな生活

ふるさとエレジー(7) ~蔵の通り~

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「柳宗悦(やなぎ むねよし)」の民芸運動に共鳴し、「無名の職人たちの手仕事で日常品」であるものに美を感じ、個人で蒐集した数々の民芸品を展示した「松本民芸館」を創設したのが「丸山太郎」氏(1909-1985年)である。(参照ふるさとエレジー(4)~民芸館に憩う~) その丸山氏が松本市内の中町で営んでいた工芸品店が、現在も営業しているちきりや工芸店である。この中町は現在は「蔵通り」と呼ばれ、松本観光の人気スポットとなっているが、私の子どもの頃は、古い土蔵が並んだくすんだ感じの街で、近くの近代的な商店街にお客を奪われていたため、今のような賑わいはなかったような気がする。そして、私の叔母の嫁ぎ先がこの街に店を構えていたので、中町にはしょっちゅう遊びに行っては、土蔵の中や、土蔵にはさまれた狭い路地で遊んだものである。

この叔母には大変可愛がってもらったが、こども心にも、松本の繁華街、しかもサラリーマンの我が家とまったく雰囲気の違う商家に遊びに行けるわくわく感で、いつもそのつど胸が膨らんだものである。秋深まる夕暮れの蔵通りを歩きながら、ずっと前になくなったやさしい叔母の顔を思い出していた。

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帰省の時は大体「ちきりや」を訪れているが、この日はいつもと違って、訪れたのは夕暮れ時。薄暗い店内に所狭しとならべられた美しい民芸の道具や器たち。夕暮れですっかり和らいだ外の光は、ウィンドウに並べられた硝子の器を透して室内に差込み、秋のやさしい硝子色に染まっている。やや厚手の白磁に、呉須(ごす)と呼ばれる薄い藍色の手書きの図案が特徴の砥部焼(とべやき)の一対のコーヒー・カップを買い求めた。帰宅してから、美濃和紙のランチョン・マットにおいてみると、よく似合っている。


「二人でお茶を/Tea For Two」は、1925年のミュージカル「No, No, Nanette(ノー・ノー・ナネット)」のために作られた、ブロードウェイのプロデューサー兼作曲家「ビンセント・ユーマン/Vincent Youmans」と劇作家「アーヴィン・シーザー/Irving Caesar」のコンビによる作品。多分洋楽ファンなら誰でも一度は聴いたことがあるくらい有名な曲。1950年に「二人でお茶を」として映画化され、主演の「ドリス・デイ/Doris Day」の歌で一躍有名になった。

【 Tea For Two 】  

「♪ Oh honey                          ねえ
   Picture me upon your knee,           僕の膝に乗った君を想像してみて
   With tea for two and two for tea,       二人でお茶を飲もうよ
   Just me for you and you for me, alone!   僕と君の二人だけでね   
                  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・                 ♪」  

ドリス・デイ

ドリス・デイ / Sony Music Direct



なつかしの「Doris Day - Tea for two」を聴きながらお茶でもどうぞ。

          

「古い!」と言われる向きには、スウェーデンの妖精「リサ・エクダール/Lisa Ekdahl」のロリータ・ボイスによる「ほっこりエレジー」はどうでしょう。

Back To Earth

Lisa Ekdahl & Peter Nordahl Trio / RCA Victor Europe



なぜ映像が「ダリ」の絵なのか、意図がまったくわからないが ・・・ 。「Lisa Ekdahl and Peter Nordahl Trio - Tea For Two」

          
  
 
 
by knakano0311 | 2010-11-03 09:31 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Comments(0)
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