この紅葉の色をなんと表現したらよいのであろうか。つたない私の写真ではとても表現し切れていない。
紅葉の見ごろもそろそろ終わりに近づき、今日は大阪の紅葉の名所のひとつ、「勝尾寺(かつおうじ)」へとやってきました。大阪・箕面山中にある「勝ち運祈願の寺」として、関西ではよく知られたお寺。創建は奈良時代。平安時代、第6代座主の行巡上人が清和天皇の病の平癒をこの寺で祈ったところ、新たかな効験があったため、「王に勝った寺」という意味の「勝王寺(かつおうじ)」という寺号を天皇から贈られたが、寺は「王」の文字をはばかって、読みは同じで「勝尾寺」としたという。以来、源頼朝による伽藍再建や豊臣秀頼の山門再建など多くの幕府の将軍や戦国武将たちの「勝ち運信仰」を集めてきたという。その「勝尾寺」の紅葉が最高の見ごろを迎え、全山が燃え立っていると聞いてやってきたのである。
箕面の大滝あたりも有名な紅葉の名所であるが、何回か訪れているので寄らずに、赤や黄色の落葉が乱舞するその脇のワインディング道路をあがってゆく。やはりこの寺は名所とあって、結構な観光客。秀頼の再建した山門をくぐると、8万坪の境内は、一体何本のモミジがあるのであろうか、イチョウ、カエデ、ドウダンツツジなどと競って、まるで評判どおり燃えるように色づいている。多分今年の紅葉の見納めにふさわしい見事さであった。
「必勝祈願の寺」の名が示すように、全山のいたるところに、この寺の名物「勝ちダルマ」が置かれている。大阪市内からも近いため、いろいろな勝負事、スポーツ試合、あるいは受験などで「勝ち」を祈る人たちが気軽に訪れ、祈願をしていくようである。
しかし、その昔は、人里はなれ自然の中に頼朝再建の薬師堂や秀頼再建の本堂、法然上人が4年間修行したといわれる二階堂などの伽藍が配置され、山を道場とし、宗派を超え、多くの僧が訪れた修行の寺であったようだ。
全山を彩る紅葉の競演にふさわしいアルバムをと探してみました。最近リリースされたアルバムで、私の好きなベテラン・ベーシストの「チャーリー・ヘイデン/CHARLIE HADEN」が率いる「Quartet West」と女性ボーカル、ストリングスとの共演アルバム「ソフィスケイテッド・レディズ/Sophisticated Ladies」なんぞどうでしょうか。共演するのは、今を代表する洗練された旬の女性シンガーたち、「カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson」、「ダイアナ・クラール/Diana Krall」、「メロディ・ガルドー/Melody Gardot」、「ノラ・ジョーンズ/Norah Jones」、「レニー・フレミング/Renee Fleming」、そしてチャーリーの伴侶でもある「ルース・キャメロン/Ruth Cameron」。しっとりとした女性ボーカル、この上質なJAZZは、あんなにも美しい紅葉を見た夜にふさわしい ・・・ 。
ソフィスティケイテッド・レディース
チャーリー・ヘイデン・クァルテット・ウェスト / ユニバーサル ミュージック クラシック
上のアルバムから、ヘイデンがこのブログでも取り上げたことがある若手女性ボーカル「メロディ・ガルドー」との共演で、
「If I'm Lucky」を。 Charlie Haden(double-b)、Ernie Watts(ts)、Alan Broadbent(p,cond)、Rodney Green(ds)、Melody Gardot(vo)