一人、隠れ家で静かに酒を飲む。もはや想像でしかなくなったそんなシーンで聴きたいと思う男性ボーカル・アルバムがある(女性シンガーばかりではないのですよ)。「マイケル・フランクス/Michael Franks」の「スリーピング・ジプシー/Sleeping Gipsy」。中でも、マイケルが作曲し、かの「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antônio Carlos Jobim」に捧げた歌「アントニオの歌/Antonio's Song (The Rainbow)」は、じーんと胸に沁みる男の曲である。1977年リリースのアルバムながら、いまでも忘れがたい曲。当時は、「ソフト&メロウ、シティ・ミュージック」なんていっていたが、なかなかどうして実にお洒落で、大人のサウンドといえる。
「♪ ・・・・ When most of my hope was gone
Antonio's samba led me
To the Amazon