番組の冒頭にびっくりした。大阪・道頓堀の戎橋(グリコのネオン・サインのあるところ)近くに浮かべた船の上で、浴衣姿の「桑田佳祐」が歌っているではないか。NHKの番組「SONGS」である。8月7日のサプライズだったという。番組収録の1時間前に、ツイッターなどでアナウンスしたが、あっというまにその情報が伝わり、収録時には、なんと6千人近くのファンがあつまったという。歌った曲は、「OSAKA Lady Blues(大阪レディ・ブルース)」と「希望の轍(わだち)」。考えてみると、私だけの思いかもしれないが、「サザン・オール・スターズ」は湘南が似合うが、「桑田佳祐」個人は、大阪が似合うと思うのである。あの軽妙な言葉遊び、駄じゃれ、ボケとツッコミを思わすようなかけあい、きわどいシモネタ、お祭り騒ぎ ・・・。 あの猥雑な感じは、大阪の気質にぴったりだと思うがどうだろうか。数ある名曲、ヒット曲の中で「希望の轍」は、今年の夏につながるようなタイトルで、好きな曲の一つ。夏の夜、暗い海岸道路を疾走する車。切なくなる映画のラスト・シーンのような感じがたまらない。